先般来、東京にちょこちょこと出張しています。
メディア関係の研究セミナーなどにも顔を出したりしていまして、
そんな機会に一度、「中央公論Adajio」の発行編集主幹の方の話を聞いたりしたので、
やはり気になって、フリーペーパー、それもマガジンタイプのものを
チェックするようにしております。
首都圏地域の場合は、写真のようなフリーペーパーラックが、
至る所に設置されていて、地下鉄の看板広告スペースを
改造してラックにしているようなケースも多くなっています。
世界的に伸ばしているフリーの新聞、METROが
日本では、ニュース配信の通信社が配信拒否する、と
通告している関係から進出してきていません。
そういう事情から、各交通機関が独自にそれぞれの沿線利用客という
「マス大衆」の数量を活かそうと、フリーマガジンを競い合っている。
書店ルートを通した「雑誌」が相次いで厳しい局面に立たされているのと対照的に、
このジャンルは競争が激しくなっているようです。
そんな状況も手伝ってか、マス媒体はそれほど伸びていないのに、
広告業界としては、空前の活況状況なんだとか。
北海道のような経済の落ち込んでいる「地方」からすると
ちょっと耳を疑うような状況が進行しているのですね。
というようなフリーマガジンなのですが、
どうも混沌としている印象を受けました。
先述の「中央公論Adajio」も、創刊から3号目ということで、
かなり広告も入ってきているのですが、
読者との関係性、という雑誌メディアが持っているメリットの部分は
やはり希薄だと思います。
現在は空前の広告ブームとかいうことなので、
そういう部分のチェックは甘くなっていると思いますが、
いったん状況が厳しくなってきたとき、
果たしてこういうフリー雑誌は生き残っていけるのか、
もうすこし、状況の推移を見なければなんとも言えない感じがします。
まぁ、仕事の興味もあって目についたものはチェックするのですが、
これがメディアのひとつのかたちだとなるのかどうか。
こちらがなんの準備もない状況の時に、
いくら、ただだからといっても、フリーマガジンを手に取り、持っていき続けるのか、
それが一般の習慣として根付くものかどうか
ちょっと見通しにくい状況の現時点だと思います。
タダだといいものもあるけれど、そうでないものもある気がしてなりません。
Posted on 9月 27th, 2007 by replanmin
Filed under: 「都市の快適」研究
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