先日、とある住宅の現場で発見した軸組の様子。
1階の構造柱と2階の構造柱が、連続していません。
基本は、1本に連続的になっているほうが構造的にはるかに安定するのですが、
ある理由から、やむなくこのようになったということ。
そういう弱点を補うように、接合部分が金物補強されていました。
このようになったのは、
1階の間取りが、工事に入ってから急に設計変更に至ったから。
打合せ段階では、「和室」とだけ認識していたものが、
建て主側のたっての希望で「京間」の畳で作って欲しいとなったのだそうです。
いわゆる「急な設計変更」です。
京間というのは、畳の大きさが大きくなるので、
当然面積が拡大する。
したがって、空間を構成する構造材の寸法も変更しなければならない。
ほかの部位・構造材と寸法が違うわけですから、
接合部で不整合が生じます。
ここでは、それを調整するのに構造的な弱さを金物補強で行ったわけですね。
まぁ、緊急避難的ではありますが、
構造自体は計算され許容範囲内には治まってはいるようです。
しかし発注者側での、こういう変更依頼は大きな困難を伴うもの。
技術的にレベルがそう高くない施工者の場合には、
大きな構造の弱点にもなりかねません。
やはり、十分に設計プランの段階で了解点をきっちりとさせておくこと。
そういうことがきわめて大切だと思います。
さて、本日はフェリーに乗って苫小牧から八戸へ。
岩手県住田町での「地域住宅大会」を取材して参ります。
岩手県というのは、どう移動すべきか、なかなか迷うところ。
今回は、八戸までのフェリーを選択しました。
ちょうどシルバーフェリーの新造船で、寝台がすべて個室仕様になっている。
これなら、2等でも全然、満足です。
この選択は、悪くないかも知れません。
台風の影響による揺れも心配されましたが、まぁしぶとく就寝。
いま、八戸の温泉施設で疲れを癒してから
高速で移動開始であります。ではでは。
Posted on 10月 4th, 2012 by replanmin
Filed under: 住宅性能・設備