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地下水循環利用の冷房装置

きのうは、高校同期の仲間たちと還暦を迎えての一大イベント、
「還暦修学旅行」で、休みを取らせていただきました。
まぁ、個人的には仲間意識でたっぷりと心の充電をさせていただきました次第。

このブログとしては、
そういうなかでも住宅関連的なテーマで見ている部分もありました。
というのは「修学旅行」なので、
観光ばかりではなく、「見学」も出来たからなのです。
写真は、旭川にある「高砂酒造」の工場の冷温貯蔵庫。
建物構造自体は木造のようですが、壁は塗り壁で仕上げられていて
蓄熱にも配慮された造作になっている。
断熱がどうなっているのかはちょっと質問も出来なかったのですが、
興味を惹かれたのが、壁上部・天井周囲にパイピングされた
白い導管であります。
ここに地下水を汲み上げて循環させていて、
そこからさらに冷風を室内側に送風もさせているということ。
こういった工夫で、室内空気は外気とは相当の温度差、
なにせ同窓会なので態度的に劣等生のお遊び感覚に嵌まり込んでいたので(笑)
温度についての質問もせずにいましたので、体感ですが、
どうも20℃前後のように感じられました。
室全体の面積もたぶん300坪程度はゆうにあったようなのですが、
外気温30℃超の暑さの中では
かなりのレベルの冷房を実現している。
また、地下水利用なので年間を通して温度レベルは一定になるはずなので
冬にはこれもまた一定の温度環境を作っているのではないかと
推察させていただいた次第。
地下水の温度はおおむね11度と聞かされましたが、
まぁ知識として持っていた旭川の年平均気温に近似している。
こういった面積と気積の空間を一定環境に保つとすると
それもたとえばエアコンのような装置で実現するとすると
たいへんなエネルギーが必要になりますが、
もちろん、日本民族の歴史的経験知の総和の側面を持っている酒造業で
そのような近代主義・エネルギーがぶ飲み技術が採用されているわけもなく
聞いてみれば、まさに自然エネルギーを
知恵と工夫で高度に利用していると実感いたしました。
酷暑にさらされている中で、ひたすらエアコン空調に頼り切っているのが
大多数である首都圏地域などのビルディングなどでは、
こういった自然エネルギー活用技術は、現状、どうなっているのか、
あんまり利用が普及していないとすれば、
こういった経験知がきわめて有効なのではないかと
ひそかに舌を巻いておりました。
でもまぁ、なんせ、修学旅行での発見ですので、一般解には至っておりません。
こういった程度のことは遠の昔に着手して、あまりうまくいかないから
現在普及していないのか、あるいはすでに相当普及しているのか、
今度、調べてみたいなぁと気付かされた次第であります。
どうなんだろうなぁ?

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