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千葉家住宅〜東北住宅大賞優秀賞の家

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優秀賞: 国登録文化財千葉家住宅断熱気密補強
設計者:安井妙子((有)安井設計工房)
建築主:千葉満雄.施工者:シンタックホーム.所在地:奥州市
東北版のリプラン発行以前にはじめて取材した東北の住宅がこの家。
北海道の家って、西洋近代の導入、
住宅性能という側面からの日本家屋の見直し、という地点から
そもそもスタートしている、という現実があります。
こういう古民家風のたたずまいの住宅は、
北海道では、多くは寒さの問題から棄却されてきたのが大きな流れ。
そして、そういう住宅での息づかいのような生活ぶり、
暗く日本的な情念を育んだような空間性を持っていません。
そういう意味で、この千葉家住宅に初めて触れて、
目の覚めるような思いを抱いた次第です。
そしてこういう空間も、北海道が生み出した住宅性能技術で
暖かい空間に改変できるのだ、という現実のインパクトが強烈でした。
たぶん、本州以南のひとたちと感じ方が違うのだと思います。
取材当時から5、6年は経過しているのですが、
すばらしい温熱環境のせいなのか、ご高齢のお施主さんは一段とお元気そうでした。
建築というものの仕事とはなんなのか、
というポイントを深く考えさせられた住宅です。
こういう古民家的なたたずまいを深く愛し続けている人というのは多い。
実際に足を踏み入れれば、その素晴らしさに圧倒される。
そのデザインをできる限り活かしながら、
どうすれば未来に向かって持続可能なかたちで残していけるのか。
住宅建築に携わるものが今日
直面している課題にストレートな回答を明示した住宅です。
しかし一方で、建築への姿勢という意味合いで、新しい空間性を創造する、
という側面は、いわば「引き算」として、表現されています。
この住宅でも、屋根面の工夫など、裏側でいろいろと開発された手法が
伺えましたが、新たな空間創造というポイントへの視点が加わってきたならば、
もう一段、多くのユーザーの心を掴むのではないかと思った次第。
サスティナブルという現代のテーマが、建築の分野でみごとに花開いた事例といえます。
東北らしい、というテーマではもっともふさわしいとも思えました。
きのうのブログで健康を気遣っていただいた投稿をいただきました。
大変ありがとうございます。
おかげさまで、本日は目覚めもすっきりとして、
久方ぶりにさわやかな朝を迎えております。
どうも、ご心配をおかけいたしました。また、元気に書き続けますので、
どうぞ変わらずに、ご愛読ください。

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