玄関の土間は、なかなか断熱の難しい部位になります。
コンクリートは、ナマのミキサー車で運ばれてきますが、
当然コストに響いてくることなので、
基礎まわりは、基本的に一回の打設で済ませたい。
本来であれば、基礎外側断熱が連続している方がいいのですが、
一般的には、鉄筋の配筋工事が大変面倒になるので、
やむなく、断熱欠損は覚悟するケースが多い。
そこだけは基礎の内側で断熱するような場合が多いのですね。
で、写真は先日見た設計者・山本亜耕さんの公開現場でのもの。
手前側が外部の土間コンクリートで、
真ん中に玄関ドアの仕切があるわけです。
で、きれいに断熱材がサンドイッチされている。
奥の室内側土間コンクリートと一体で作られていることがわかる。
コンクリート打設は一発で行われていると言うこと。
ということは、断熱材をはさんで、鉄筋が貫通されて工事されているということ。
聞くと、左右の側からも鉄筋が貫通されて
外部土間コンクリートと一体打設されているそうです。
鉄筋の配筋工事に際して、
詳細な手順や工程管理がされていて初めて可能になるのでしょう。
言葉で言えば簡単に済まされるポイントですが、
これを実行するのは大変だろうなぁと思われます。
マンションの外断熱でも、ベランダの部分はどうしても断熱施工ができないので、
その部位が欠損を生じざるを得ない。
そういった場合の断熱施工について、
こうするしかありませんね、っていう内側からの技術指導解説もあるくらいなので、
まず、こういう施工は行われていないと言えます。
ましてや、一般住宅レベルでの話なので
まぁなかなかここまでていねいな施工はお目にかかれません。
目からウロコ、という断熱詳細でした。
この住宅は、壁面でGW換算で300mm断熱を行っているという
超の字のつく、高断熱住宅なので、
ここまでの技術追及を行っているものですが、
こういう部分がさりげなく行われている、という奥行きを感じます。
北のくらしデザインセンター
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Posted on 10月 12th, 2010 by replanmin
Filed under: 住宅性能・設備
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