出版の世界は大きな激動期・変革期。
わたしどもは「雑誌」から電子メディア系がメインの領域ですが、
一方で「書籍」という領域も業界構造としては大きい。
というか、雑誌的コンテンツから容易に書籍化という流れがある。
よく言われるように、マンガ雑誌で「連載」して好評だった作品は
即座に「単行本化」されて、そちらの売上げ規模が大きくなる
という意味で相互補完的な関係で成り立ってきたと言えるでしょう。
下のグラフは、書籍の紙と電子形態の販売割合。
昨年2018年度では、電子書籍は書籍全般のなかで16%に上ってきた。
徐々に趨勢が伸張してきているのがわかる。
わたし自身も、書籍については紙の本よりも
電子書籍の方が非常に便利だと思っています。
雑誌については、写真表現とその「切り取り方」レイアウトが
かなり決定的な印象領域を占めるので、紙の方がとも思うのですが、
どちらかというと、テキスト主体の書籍では
文字の読みやすさをメインに考えると、電子形態に魅力がある。
で、長い論争が展開し続けている「縦書き・横書き」であります(笑)。
建築関係でも、新住協・鎌田紀彦先生は「横書きでいいじゃん」という
ご意見で、何度かそのようなレイアウト原稿を試したこともあります。
一般的なビジネス文書では、ほぼ横書きレイアウトが主流だと思います。
このブログにしても、パソコンやWEBでの表示では横書きですね。
しかし、いざ電子書籍という領域全般に考えると、
このあたりは、なかなか悩みどころであります。
というのも、電子書籍で販売されているものをみると、
圧倒的に「縦書き」で、右から左に行を移動していくスタイルが主流。
一般社会ではほぼ「横書き」主流であることと、違いがある。
わたし自身はやはり縦書きのほうが、慣れているということもあって、
「読書する」という感覚のアナログーデジタルでの移行も
まったくスムーズに行えると思っております。
ただ、わたしはもう歳も歳なので、若い世代のみなさんはどうか、と
いろいろに意見を聞かせていただくようにしております。
みなさんいかがでしょうかね?
しかしこれまで本という形式は紙をベースにして
千年間くらいは進んできたけれど、紙出力という形式が徐々に衰退し、
電子形態中心に変化していくのかどうか。
こんな巨大な変化の時代に遭遇すること自体、オドロキですね。
Posted on 9月 5th, 2019 by 三木 奎吾
Filed under: Mac.PC&DTP, 日本社会・文化研究
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