先日の東北建築家のみなさんのツアーのひとこま。
写真は、蘭越町にある「アグ・デ・パンケ農園の家」の様子です。
この家は、省エネルギー住宅の賞を受けた住宅で、コンクリート外断熱の家。
38坪ほどの平屋をFF式ストーブ1台で暖房しています。
という紹介は、ここでも以前していますが、
今回の訪問は、真冬真っ盛りの、2月17日。仙台からの飛行機が到着後
まっすぐ蘭越に向かったものです。
ことしは千歳の空港、気象が厳しく、何回か閉鎖されたりして、そうでなくても
時間の遅れなどは日常茶飯でしたね。
そんななかでしたが、この日はなんと、ほぼ定刻、よりも早く到着。
チャーターしたバスも、12人ほどの乗車数と比較するとチョーゆったりの大型。
蘭越までは快適な冬のドライブを満喫できました。
しかし、さすが冬の北海道。
そのままにはさせてくれません。
徐々に不気味な地吹雪、ブリザードが襲ってきていました。
なんとか、2軒目のこのお宅へあと1kmほどにきたとき
ふいにバスがストップ。
なんと、除雪された道路が半分以上埋まるほど、
路肩の雪の壁からなだれが発生していたのです。
やむなくここでバス移動を断念、ケータイで住宅のオーナーさんと
連絡を取りながら、全員、徒歩で現地に向かうことになりました。
そこへ、おあつらえむきに(笑)、激しいブリザード。
ガイド役としては、こういうことあれかし、と期待する部分は
内心、若干はあったことは告白せざるを得ませんが、しかしそれをはるかに
上回る本格的な地吹雪状態でした。
ただし、午前中は天気がよかったようで、道路はハッキリ見えているし
約1km程度なので、大人であればまず安全の範囲。
みんなを励ましながら、雪中行軍すること約15分ほど、やっとたどりつきました。
メガネの人はびっしり張り付いた雪で視界不良。
少しオーバーだけど、命からがら、というご一行でした。
たどりついたお宅は、ほっとする優しい暖かさに満ちた空間。
住宅の性能と言うことが、いかに切実なことであるのか
みなさんに身をもって理解していただけたのではないか、と思います。
それから、性能とデザインという今回の研修テーマが
一気に現実的なテーマとして認識いただけて
札幌でのセミナー形式の意見交換も大いに盛り上がった次第です。
東北の建築家のみなさんからも、
あの地吹雪体験がいちばんよかった、と言っていただけて
同じ寒冷地同士のあたたかい連帯感を確認することも出来ました。
でも、みなさん、ちょっとびっくり体験で、ごめんなさい、でした。(笑)
Posted on 2月 25th, 2006 by replanmin
Filed under: 住宅取材&ウラ話, 住宅性能・設備
あの時は大変でした。本当にご苦労様でした。
あの時も話しましたがこの家は本当に満足しています。設計者が私達の生活そのもの、人生や生き方を理解してくれたから出来た家だと思っています。
本当に良い人とめぐり合えたとおもっています。