昨年、わが家を再建築リニューアルしたのですが、
その折りに、玄関に庇が取り付いた。
かわいい系のデザインで、まったくの水平ラインだけの
シンプルさだったけれど、ポストモダン風のわが家に
どんな印象の変化がもたらされるかと楽しみにしています。
機能要素としては雨除けということになりますが、
さて、雪の季節の中でどんな表情になるかと期待していた。
5日間出張で出ていて、その間東京や仙台で
「北海道は観測史上最高の低温、大雪」とかと騒いでいました。
さてどうなんだろうかと心配していましたが、
どうも最近の天気予報のアナウンスは大袈裟のように思われます(笑)。
この時期の北海道としては通常運転の寒さで雪も平年並み。
で、いまの庇と雪の表情であります。
雪の降り方というのはそのときの風向き強さなどで
積もり方に大きな変化があるものですが、
この表情を見る限りではおだやかに垂直的に降り積もった感。
この庇は「跳ね出し」的に差し掛かっているだけで、
支柱などは省略されている。
その分シャープなんですが、華奢と思われるので、
この冬に一度屋根雪を下ろしています。
庇面近くに水平ラインが見えているのはそのときの名残。
玄関というのは建物の「目鼻立ち」のイメージが強いので
女性がお化粧するように、やはり持ち主・住み手がメンテするべき。
そのように考えればこうした「雪の積もり方」は
ちょうど「帽子」をあれこれと考えることに似ているかも知れません。
まぁ、雪なので白というカラー限定ですが(笑)、
それでも日中と夜間、照明があるなしなど、
ひとに与える印象ってさまざまに千変万化するものだと思います。
また、この庇屋根と対比させて、床に石山軟石の敷石を敷いているのですが
北入玄関ということで日射が当たらず、熱供給がないので、
どうしても雪が掃除しきれない。
そうすると、床面は白い表情になっていくことになる。
ときどき除雪するけれど、そういうふうに「グラデーション」のある表情になる。
これもこれで、自然と人間と建物の相互作用的表情。
メンドイともいえるけれど、こういう建物と自然との対話的表情、
関わっていると、それなりの楽しみ方を教えてくれると思います。
Posted on 2月 10th, 2019 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅マーケティング, 日本社会・文化研究
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