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GW断熱の壁の中

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断熱といえば、基本的にGW(グラスウール)断熱が一般的。
構造材内部に充填するので合理的、価格が安価だし、世界的にも標準。
最近では、エコロジーの観点から見てもメリットの高さが実証されています。
大体、廃品回収されたガラスが主原料ですから、
最初からエコロジカルなものともいえます。
きちんと気密層を確保すれば、壁内結露などの心配はありません。
と説明されているのですが、なかなか信用しない人も多い。
とくに東北以南地域では、「きちんと気密層を確保」させるのが面倒だ、
と考えるビルダーが多いことから、タメにするようなデマまで流布されています。
そんなデマに惑わされないようにと、十和田市の建築グループが
「きちんと気密層を確保」させた、築7年の住宅の壁の内部を公開して撮影したのが
上の写真です。本編はビデオでリプランでもCDで添付しました。
左側は壁を解体している様子で、この家の場合、
外壁サイディング→通気層→透湿防風シート→合板→GW→気密層→内壁下地という構成。
そのうち、合板をはずした段階で、GWを露出したところ。
右側の写真のように、ピンと直立した、乾燥状態の確保されたGWです。
含水率を土台(GWが納められていた下側の横になった木材)で
計測した結果は、木材出荷時よりも乾燥している12%という数値。
しっかり施工されたGW断熱は、すばらしい性能を維持し続けることを実証しています。
外張り断熱と比較すれば、壁の耐久性は高くなります。
というのは、外張りの場合には外壁材を保持するのには、
板状断熱材を貫通して釘を打って構造材と接合するわけで、
どうしても釘のポイント接合のみに頼ることになるのです。
断熱の方法はいろいろあり、それぞれメリット・デメリットはあるもの。
これから、既存住宅の性能向上型のリフォームが、その住み手、団塊の世代から
要望されるケースが増えるものと思われます。そうしたとき、
建築のプロのみなさんは、「ばっかり」という考えではなく
総体のコストを考えながら、建物に似合った断熱の方法を適用できる、
技量の幅の広さを望みたいものだと思います。
それが、必ずユーザー利益になってくるものと思います。

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