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【京都景観賞(平成26年) 八百一本館】


さて、年末の気ままな夫婦旅道中であります。
人間はそれぞれ、好みがあるので昨日は午前の部はわたし、
午後はカミさんの好みの散策としました。
で、午後は「京都街歩き」篇であります。
瀬田駅から京都駅に着いてから、地下鉄で四条御池で下りて
そこからあちこちと散策であります。
わたしは、カミさんに一生懸命に京都の街割り、通りを伝えるのですが、
何度言っても、なかなか伝わらない。
「地図を読めない」というワケなんですが、なんどでも話すしかない。
南北と東西での位置関係が、すぐに見えなくなるようです。
烏丸通りと、鴨川などが南北にほぼ「平行」していて、
それに対して四条通り、御池通などが「直交」している、というのが、
なぜか、すっきりと空間認識されにくいようなのですね。
札幌の街割りは京都をまったくコピペしたのですから
わたしなどには、全国一わかりやすいなぁと思えるのですが・・・。
まぁ慣れっこではあるのですが、いつも面白いなぁと思わされる。

でも、審美眼的な空間認識の部分ではいろいろ教えられることが多い。
位置感覚と審美感覚で男女にはそれぞれ得意が分かれているのではと思う。
今回は準備の時間もあんまり取れなかったので、
訪問場所の選定まで話し合うことがまったくできなかったのですが、
この「八百一本館」も彼女のイチ押しでの訪問場所。
平成26年の「京都景観賞」を京都国立博物館を抑えて受賞した。
インターネットで公開されている受賞理由は要旨以下の通り。
〜 青果物を中心とした物販店舗,飲食店及び屋上農場からなる複合施設である。
事業主の株式会社セントラルフルーツは,全国の百貨店に青果物専門店を
展開するとともに,農業生産法人として農業も営んでいる。
建設地は15m高度地区及び旧市街地型美観地区に指定されており,
商業・業務施設と住居が共存し,京町家や近代洋風建築が
歴史的風情を湛える歴史的都心地区に立地している。
建物のボリューム,壁面の道路後退,道路からあまり屋内を見せすぎない窓や
ブラインドの配置等により近隣へ十分な配慮がなされている。
スクラッチタイルを用いた微曲線のメインファサードが,素朴で優しくありながら
力強さも感じさせ,周辺の町並みと一体となり,通り景観の向上に寄与している。
さらに本物の畑土や里山の植栽,樹木を移植した3階の屋上農場では、
一般に開放された遊歩道から四季の農作物の生長や収穫を眺めることができ,
京都の都心部に「農場」という新しい屋上景観を創りだしている。
歴史的な町並みに調和しつつ,これまでにない
新たな優れた景観を創造した,極めて優れた建築プロジェクトである。〜

八百屋さんとして京野菜文化の担い手意識が昇華された店舗。
というイメージを受け取ることができました。
ただ、屋上の「見せる畑」はあくまでひとつの象徴でしょうね。
一品一品の販売商品についてもそれぞれこだわりがみられ、
ずっとみていても飽きることがなく時間を過ごせる。
サツマイモなど、旅の身の上を忘れて思わず買い求めたくなるほどでした(笑)。

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