工務店という企業は、おおむね中小企業が占めています。
住宅建築が中心的な営業対象になる。
そうすると、競合相手は大きくは大手ハウスメーカーが対象。
大手ハウスメーカーはなんといっても巨大な資本力を持って市場専有している。
当然、社員教育に掛けられる費用も大きく、
大手の場合、数カ月間も新入社員を缶詰めにして導入教育する。
あらゆる「営業テクニック」を叩き込んだ末に巨大住宅展示場に配属し、
大量宣伝で集客した顧客に対して営業攻勢を掛けさせる。
それほど人生経験を経ない社員でも、大手の知名度で受注が可能だという。
しかし、そこで受注できた件数をもって自分の実力と勘違いして
他メーカーに転職すると、まったく受注できないことに気付くとされる。
ようするに体力勝負的な大手企業の「コマ」であるに過ぎない。
また、情報力も中央省庁などから直接に入手も可能になっている。
住宅についての情報は、全社的に共有され即座にスタッフで組織的に活かされる。
金融とか補助金など営業情報として即、入手活用される。
このような競争相手に対して、工務店が対抗していくためには
「地場」であること、その地域に根ざしていることが最大のパワー。
いわゆる住宅性能についての「差別化」も大きな武器になってくる。
大手ハウスメーカーでも性能に力を入れ始めているけれど、
地場に密着して、しかもまったくの注文住宅的な自由度を持って
なお高性能住宅であるという点では、優良工務店のプライオリティは高い。
しかし、そうであっても大手への対抗という意味では、
さらに「ネットワーク化での情報力の向上」が不可欠になってくる。
ネットワーク化することで、さまざまな技術の共有が可能になる。
こういった狙いから北海道で組織化された「アース21」は大きな成功例。
地域の中でも先導的に住宅技術を研究開発してきた工務店が、
横断するように情報共有のために組織化されてきた。
おおむね2カ月に一度程度、おたがいの住宅現場を公開し切磋琢磨する機会とする。
工務店がそのときどきで解決すべきテーマについて
徹底的に研究する勉強会も重ねてきている。
そしてさらに、ここで紹介するような「情報誌」を年に1度のペースで発刊。
大手ハウスメーカーの宣伝とはまたひと味違った手づくり感で
ユーザーに継続的にメッセージを送ってきたものです。
そうした活動が今回の発刊で満10周年、まことに「継続は力」。
今回は特別付録まで付いている。
付録〔創刊10周年特別企画〕家づくりお楽しみクーポン。
全国的にもきわめて稀な活動だと思います。
わたしどもReplan誌としてもその活動のサポートをさせていただいています。
全国の工務店企業のみなさんにとって、参考になると思います。
2018年1月10日発売 A4版・オールカラー184p(表紙共)
本体価格630円(税込:680円)
北海道内の主要書店、セイコーマート(一部店舗)、Replanホームページにて発売!
WEBでのお求めはこちらから。
Posted on 12月 29th, 2017 by 三木 奎吾
Filed under: リプラン&事業, 住宅マーケティング
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