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現代世界の高齢化問題

土日は「北方圏住宅サミット」取材に行って参りました。
超過密日程で、ちょっと疲れるところではありますが、
なんとか頑張って日程をこなしている状態であります。

で、この「北方圏住宅サミット」というのは
北海道東北の地域工務店のグループが集まって、より情報力を高めよう
というのが基本趣旨であります。
地域工務店という存在は、北海道では7割の木造住宅を造っているけれど、
なかなか行政や国とのパイプに乏しいのが現実。
そういうなかで、どうしたら声を政策その他に反映させることができるのか
また、行政側の真意を確認することができるのか、
という基本認識に立ってのイベントだったわけです。
で、基調講演は、国土交通省住宅局住宅生産課・木造住宅振興室長
という大変長い肩書きの、越海さんというキャリア官僚さんです。

官僚組織というと、まぁいろいろ意見もあるところなのですが、
かれらの基本的な立場とか、考え方というものを
じっくりと聞くということはこれまであまりなかったわけです。
そういう意味ではたいへん、興味深く、また
体系的に考え方を聞かせられた部分もあって、
新鮮に感覚することができました。
写真は、基本認識としての日本と世界の人口動向把握。
レジュメなどの資料提示がなかったので、
動画撮影からの抜粋であります。
まぁ、こういう世界の中での人口比較、平均年齢などの状況説明を
初めて聞くことができて、今日の問題点が明確に見えた次第です。
戦後直後の人口が8000万人で、平均年齢が26歳だとか。
そして人口の最高点がつい2〜3年前、2008年ころで
約1億2千万人。平均年齢が46歳前後。
そして2050年には、1億ちょっとで、平均年齢はなんと、
57歳にもなるのだそうです。
まぁ、これは推計なので、この場合平均寿命も100歳前後まで
伸びることになっていて、この通りに推移するかどうかは不明です。
しかし、高齢化という、言葉だけ伝わっている事態が
このような数字の把握として語られると、
こういう現状認識に立って、どういうふうに国家を展望すべきなのか、
という方向性が明確になってきてわかりやすい。
戦後直後から、60年ほどで人口は1.5倍になり、
平均年齢は20歳くらい伸びている。
そしてこの趨勢が続く前提で考えれば、今後の展望として
2050年の社会が、このようになることを前提として
国家運営は考えねばならない。
単純に人口は8掛けに縮小し、しかも年齢はさらに10歳以上高齢化する。
そういう社会でどのように仕組みを考えておかねばならないのか、
というのがかれらの基本認識であって、
想定される社会に対応した建築の姿というものを構想しているワケですね。
まぁ、こういう基本的な方向性論議はその通りであって、わかりやすい。

不勉強で、こういう数字での把握というのは
あまり得意ではなかったものですから、
初めてまじまじと、数字を突きつけられた感じがいたしました。
そしてこの「高齢化」という現実は
世界的にも急速に進行している事態でもあるのですね。
そして日本はその最前線に位置している。
その意味では、日本は知恵と英知でこの難局を乗り越える
世界のトップランナーの役割を与えられているとも言えるのでしょう。
ふむふむ、っていうところであります・・・。

北のくらしデザインセンター
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