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【台風による大雨集中の北海道から】

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上の写真は北海道神宮内にある「開拓神社」の御神輿。
宮様などと同列で十勝の民間開拓団・依田勉三も含めた
開拓の先人たちが、人選としては比較的公平に祀られています。
ここのところ、雨の合間に暑い陽射しが照りつける毎日。
先週の北海道直撃台風以来、どうもことしは
遅れてたくさん台風がやってくるような年のようです。
本日は予報図を見ていたら3つも日本列島を台風が狙っている。
ひとつはすでに北海道東部・釧路に上陸とか。
さらに、伊豆から東海・関東にかけて上陸の予想も出ている。
そんな日ですが、坊主は東京に帰還する予定になっている・・・。
おいおい、というところですが、
安全を祈るのみといったところであります。

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写真は、きのうの散歩路の小川の様子。
北海道神宮境内の外周側、札幌円山公園の中を貫流する流れですが、
高温多湿の空気の中、北海道とも思われない
「蒸暑的な霧」が発生しておりました。
この時期だけ、ほんの一瞬、北海道でも蒸暑の夏が顔を見せる。
北海道に移住してきた日本人たちは、
こういう空気感にずっとある種の思いを抱き続けてきた。
日本文化のいろいろな側面でこの蒸暑感が支配する情感があり、
それを見果てぬ体感として、北の冷涼な空気感のなかで
諦めてもあきらめきれない、民族的な回帰の思いを持ち続けている。
わたしは北海道移住2世代目、最初のネイティブ北海道人ですが、
きっと、蒸暑の気候に対して母国的な感覚を持つ、
最後に近い世代であるような気もしています。
わたしの世代では、こういった蒸暑気候に対して
特別な情感があるけれど、たぶん後の世代は違ってきている。
自分自身はまちがいなく、この冷涼が体感記憶にこびりついているはずなのに、
なぜか、それが民族本来の感覚とは違うという思い込みを持っている。
歴史や人文などを学ぶときに、常に季節感に於いて感じるずれ。
そういった風土性についての思いが、ここのところの空気感に
募ってくるように感じております。
司馬遼太郎さんは、ネイティブ北海道の人たちが
どんな感受性を持ってくるか、それが知りたいと書いていましたが、
きっとわたしのこの感覚に近い興味テーマだっただろうと想像している。
もうちょっと、蒸暑の夏の気分に浸っていたいのですが、
この台風のあとには、やはり一気にあの爽やかさがやってくる(笑)。
そんな風に夏を送る独特の感じ方もまた、北海道的気分かも知れません。
こんな日ですがまずは、みなさんが無事でありますように。

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