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仙台傾斜地の家

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ことしはどちらかというと
住宅の業界構造的な仕組みについての
計画を中心に取り組んできたような気がします。
とくに「北海道R住宅」は、国の「先導的モデル事業」に採用されたことで、
一般のみなさんに知れ渡ることができ、
業界構造に一石を投じる、というような動きが現実に回り始めた年でした。
だんだん、この仕事を通して行うことの領域が変化してきた気がします。
それは、わたしのほうが歳を取ってきたと言うことでもあるでしょうし、
また、住宅業界としても革新の動きを求めてきている、
というようなことも表している気がします。
そんななかですが、
きのうから仙台に移動しまして、打合せ三昧でありました。
その間を縫って、案内をいただいていた住宅見学会の訪問。
仙台の既存住宅街というのは、どうも自由度の少ない敷地が多く、
また、自然環境との調和というような設計が難しい地域性。
そんななかで「山神の住宅」という、そそるようなタイトルの住宅であります。
で、写真がその外観なんですが、
相当古い時代からこの土地の尊崇を集めていたアカマツの御神木が
群れをなして小高い丘の上に立ち並んでいる敷地。
将来的には計画道路も予定されている土地、ということ。
こういう土地に魅力を感じるような方であれば、
設計者は、相当に力が入って計画したと思われました。
まぁ、なんといっても山の傾斜を理活用しながら、
その条件との折り合いを付けながら空間を配置していかなければならない。
施主さんから要望された用途的な条件を持たし、
その上で、ここに暮らす積極的意味を発見していかなければならない。
そのほか、都市計画上からの制約条件もあって、
計画道路がかかっている場合、構造もRCはダメで、木造が要請されるのだそうです。
たぶん、こういう条件がいろいろに厳しければ厳しいほど、
設計プランとしては、未知との遭遇が続き、
驚くほどオリジナリティのある建築空間が生まれてくるものでしょうね。
ある程度、敷地から生み出されてくる部分、というものがある。
そういう発見の過程と、それとの対話の中で独自の工夫の空間性が
現実に立ち上がっていくことが、施主さんにとっても楽しい時間だったでしょうね。
既存の歴史時間を感じさせるようなアカマツは
室内のメインステージから眺望され、
そういう土地との対話が、ここに暮らす方によって始められるのだな、
という明快なプランニングになっていました。
12月6日本日までオープンハウスをやっているそうです。
設計者は都市建築設計集団/UAPP 手島浩之さん。
http://www.uapp.jp に説明が詳しく載っています。
北のくらしデザインセンター
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