きのうは北海道と姉妹地域提携を結んでいる
カナダアルバータ州主催の木材資源セミナーに参加。
と言われても、カナダアルバータ州というのがどんな位置にあるのか、
まったく失念していました。
一度はカナダに旅したことがあり、東西に隣接するBC州や
サスカチュワン州をメインに訪問し、途中、
この州の中心都市・カルガリーの空港に立ち寄ったこともある。
先住民族のインディアン文化も大切にしている、
というような情報くらいを持っているだけでした。
今回、北海道がこのカナダアルバータ州と姉妹提携を結んでいる
そういった事実を初めて知った次第。
なんでも35年目の節目の年であるそうです。
最近は例のシェールガスが出て景気が上昇している。
隣接するBC州の中心地、バンクーバーなどは
大変な不動産バブルだそうで一般的な戸建て住宅価格が
1億円を超えるのだそうです。
そんななか、伝統的な基幹産業である木材資源産業は
アメリカのサブプライム問題勃発以降、
アメリカ市場の住宅着工が1/3程度にまで落ち込んでいて
自国の市場開発や世界市場でのマーケット開発に
躍起になって取り組んできているのだそうです。
そんな流れで、世界市場の中でもカナダ側から見て10%を超える
海外市場である日本マーケットの掘り起こしを狙って
そのなかでもツーバイフォー材の利用率が高い北海道に、
姉妹関係もあることから、アプローチしてきた次第。
興味深いセミナーでしたが、
そのなかでも強く興味を惹かれたのが
かれらの歴史的な「住環境」についての説明部分。
下の写真の左下に、テントがありますが、
この地域にはじめて開拓者たちが入植した今から230年前、
1790年の当時には、こうした住居に住んでいたそうです。
先住民のインディアンの住居を見て真似て作ったとか。
しかし、インディアンたちは柱の建て方も熟練していて
多少の風雨ではビクともしない建て方をしていたのに、
入植者たちの促成住居はすぐに転倒してしまったそうです。
その後、同じ写真の右上には「藁の家」がありますが、
広大なプレーリー地帯が広がっていたことから
大量にあった「藁」を建築資源に使用して
密集させて固く板状にした部材を組み合わせて家を作ったりした。
北海道に移住してきたカナダ人がこうした家を建てた事例を
見学したことがありますが、始原はこういう経緯だそうです。
洋の東西を問わず、ひとびとの寒冷気候への対応文化は
地球上の各地で同時多発的に行われていたことがうかがえて楽しい。
ただ、日本では先住文化へのリスペクトは
それほど見られなかったのに、彼の地では
すぐに先住民の住居を取り入れてみたというあたり、
やや文化風土の違いを感じさせてくれました。
・・・この稿、長くなりそうなので今日はここまで。
Posted on 11月 27th, 2015 by 三木 奎吾
Filed under: 海外住宅事情
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