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古代住居のインテリア

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写真は暗いのですが、
先日訪れた、道東の標津町の「オホーツク文化人」復元住居。
人間の考えることとか、感じること、
いわば「情緒として生きている」ことって、
現代人も古代人も、そんなに違いがあるとは思えない。
時代的にも、1500年くらいしか隔たっていないので、
その間にDNAが劇的に変化したって言うことはないだろう。
そう考えれば、数十万年にわたる人類史から考えたら、
小指の先ほどの違いしかない。
そう思ってこういう古代の人たちの住まいを見たら、
単純に、人間に最低限必要なものって、いったいなんだ、
っていうようなことを考えさせられるのですね。
風雨や雪とか寒さ、また一方で夏の暑さから
人々の生存を保護してくれるというのがまず第一のポイント。
そのために、どう考えられているか。
っていうようなことからスタートしますが、
まぁ、ここでは内部空間だけに絞って。
内部には、囲炉裏と、ちょっとした木の床組があるだけ。
やはり基本的には、食の場であり、
安眠を得る基本装置、というような姿しか見えてこない。
もっとも、それだけではなく、生活装置としては、
たくさんの道具類、狩猟のための道具やら、衣類を織る為の道具など、
そこら中に展開されていたに相違ない。
ただし、人間の暮らしの基本と考えられるのは、やはり食と睡眠。
それに着るもの、という衣食住なのでしょうね。
それらがどのように配置されているのか、
というのが探求の基本でしょう。
ここでは、竪穴が1m程度掘り込まれています。
まさに「竪穴」と言われる基本通り。
ただ、この「穴を掘る」という作業、
どういう道具を使っていたのか、
たぶん、炭化還元してしまう木材を加工したスコップ状の道具なのでしょうね。
構造の木は、石器などで加工したのでしょう。
鉄などを使用するようになってから、
人類はまだ、2000年ちょっとくらいしか時間が経過していない。
圧倒的に、そういう利器を使用していない時間の方が永い。
壁、というか、屋根には木の皮が使用されています。
このあたりは、十分に根拠がある推測なのでしょうが、
興味深い部分。
木の皮って言う材料は、現代ではあまり使用されることはなくなっている。
自然状態で、そこらあたりにある材料の中から
住宅に使用して有益性が高いものとして使われているのでしょうね。
木が、表皮としてまとっている木の皮を
自分たちの住宅でも使用しようと考えるのは、
ある意味、自然な考え方ではあると思いますね。
木は、その場所に適応しながら命をつむいできたのでしょうから、
そういう存在から、生きていく知恵を得たいと考えたのでしょう。
土間床が基本ですが、
外周部には木の床がありました。
たぶんベッド的な空間だったことでしょう。
総じて、あたりまえですが、
自然と一体となった暮らしぶり、という姿が浮かび上がってきます。
現代人も、やはり忘れてはならない基本の要素なのでしょうね。
北のくらしデザインセンター
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