わたしもその業界の中の一員ではある出版業界。
インターネットの進展に反比例するように毎年、その実績が下がってきている。
1997年あたりをピークにして
下降曲線がとまらない。
やはり構造的な要因からこのような結果が出てきているといえるでしょう。
わたしし自身ですらそうなのですが、
パソコンやスマホに接触して活動することには習慣性が強くあって
どんな人間活動もこれに置き換えるというような考え方が根強くある。
デジタル革命という言葉それ自身に呪縛されている側面もありそうだと思います。
手塚治虫さんが夢見たようなロボットが
パソコン・スマホというような形で人間活動に取り込まれることになって、
同じように前頭葉を使う時間の取り合いが起こり
いまのところ、新しい体験に人間は弱いので、そっちが優勢、
っていうようなことなのでしょうか?
たしかに時間は圧倒的に新メディアに占有されてきている。
本を読む、というような時間は限りなく少なくなっている。
出版界は、この奪われた「時間」をどのように奪還するか、
その戦略的想像力がまだ、出てきていないと思う。
デジタルによって人間の活動時間が奪われたのだとすれば、
他の時間から奪ってくるとか、
逆にその時間の中に入っていくというような戦略思考が必要ではないか。
生き残っていくためには、さまざまなチャレンジが必要だと思っています。
今回、年に一度の出版とDTP関連のイベントに行ってきて、
深く、そんなことを考えさせられた次第です。
Posted on 2月 14th, 2014 by 三木 奎吾
Filed under: こちら発行人です
コメントを投稿
「※誹謗中傷や、悪意のある書き込み、営利目的などのコメントを防ぐために、投稿された全てのコメントは一時的に保留されますのでご了承ください。」
You must be logged in to post a comment.