先日の青森出張の折に
クルマは、函館ではなく木古内の方が便利だよ、
という知人の方からのアドバイスに従って
木古内駅にクルマを置いて、往復しました。
で、帰り道には海岸道路を函館方面へ走らせました。
途中、高校生の頃に友人たちと訪れた
「トラピスト修道院」があって、前から一度再訪したいと思っていたこともあって
ちょっと寄り道してみました。
高校2年の時だったと思うのですが、
友人たち5〜6人で訪れた想い出の場所。
あんまり観光地化されていないのですが、修道院らしいたたずまいで、
若い感受性には、えらくこころに響いていた。
津軽海峡に面した海岸沿いの「渡島当別」駅を出て
やや曲がりくねった道を抜けると、
修道院までのまっすぐの並木道がくっきりと見はるかせる。
その意志的な風景が、修道院という語感と共に
少年たちに、人生の忘れられないスポットとしてピンナップされた。
平凡パンチやプレイボーイの魅力的な女性たちの写真とは
また違った意味で、少年たちのこころを鷲づかみにした。
そんな原風景的な印象をずっと持ち続けていた。
まぁ、いまは冬場で、長距離のクルマでの行脚なので、
この並木道も一気にクルマで走り抜けてしまうのですが
ずっと上り坂の2kmくらいの「参道」を登り切ると、
そこから修道院本体建物までの急な坂道が200mくらいはある。
少年たちは、元気よくこうした坂道を駆け上がっていった。
いまは、軽く除雪はしてあったけれど、
難渋する雪道で、半ばで息を整えながら(笑)
手すりにつかまって、苦笑しながら上る。
なんともいえない時間差、タイムスリップ感が襲ってきてくれて
その感慨に胸が満たされていく。
修道院に入って振り返った風景が写真の光景です。
今回はあんまり天気が良くなかったけれど
たしか、少年の日にみたときは、まばゆいばかりの陽光で、
並木道の眼下に津軽海峡の海が視界一杯にひろがっていた。
札幌の街とはまた違う、
函館圏の西洋文化の残滓に、少年たちはどんな思いを持ったのか。
いま、思い返してみて、よくわからないけれど、
ある甘美さが、盛り上がってくることは禁じ得ない。
もう一回、来られたことに、感謝したいと思いました。
Posted on 1月 26th, 2014 by 三木 奎吾
Filed under: 出張&旅先にて
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