たしか、去年は当社の庭のヤマボウシ、
白い花は咲いていなかったように思うのだけれど、
ことしは、開花を確認できました。
一時期のころよりもその数は減っているように思いますが、
それでも、久しぶりに見られてうれしい。
自然の営みは、人知を越えて継続していく。
そんな思いがしてきます。
先日、Replan北海道の100号を記念して
石巻の小学校に絵を送るスマイルプロジェクトという企画を立てました。
北海道のReplan誌読者の方100人からのメッセージを
絵文字に込めた作品を送呈させていただいたのですが、
校長先生から、その後の子どもたちの様子を知らせるお便りをいただきました。
学校の玄関正面に掲示していただいているのだそうですが、
毎朝、こどもたちがその絵文字をじっくりと見てくれているのだそうです。
その作品の持つ力なんだなぁと、つくづく思わされます。
作家の方の思いの強さが子どもたちになにか、訴えるモノがあるのでしょう。
素朴に、いろいろなメッセージが書かれていて、
しかもけっこう難しい漢字も多く使われているカラフルな絵文字を
多くの子どもさんたちが、素朴に受け止めてくれる。
絵を送呈させていただいた日のことを
わたしはずっと、忘れないだろうと思っています。
校庭で運動会の練習の合間を縫って、こどもさんたちに向かって
掻かれていることば、ひとがひとに伝えようとする思いのようなことを
話させてもらいました。
陽光があふれかえりむせ返るような暑い日でしたが、
演壇のような一段高いところから見回した子どもさんたちの姿が
繰り返し、胸に去来します。
そういう子どもさんたちが、じっと見つめて読んでくれている・・・。
ありがたく、うれしくてなりません。
子どもたちの状況を教えていただいた校長先生の言葉の端から
子どもさんたちを思う心が伝わってきて、
「先生、いいお仕事に就かれていらっしゃいますね」とつい言いました。
なにもかもが不確実だけれど、
しかし、ひとがひとに伝えたいと思う心は伝わっていくものがある。
そんな体験をことし、させていただきました。
この庭のヤマボウシを見ながら、
この様子を掲載した雑誌が出来上がって、それに添える文章を
わたし自身も「手書き」で、したためてみました。
やはり、パソコンの活字には表現できない部分を伝えたいと願った次第です。
繋がる実感を持てて、本当にありがたい体験でした。
Posted on 6月 15th, 2013 by 三木 奎吾
Filed under: 日本社会・文化研究
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