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末期症状の開始?

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政治ネタはあまり取り上げたくはないのですが、
参議院選挙の直前では、「格差」についてふれた次第です。
選挙の結果は、まさに底流としてのこの問題が堰を切って噴出した感じですね。
切り捨てられてきた地方が、民主主義であるのならきちんと表現しよう、
ということで、一気に民意を鮮明に表したものと思います。
日本の民主主義はなお、健全な部分があります。
誰が見ても明らかな、この事態に対して、
どうも、ただひとりだけ、無感覚な政治家がいるようです。
政治家の出処進退って、その人間の本質をあらわし、
同時にその民族の持つ倫理感覚、正義の感覚をも表現すると思います。
そういうことこそ、「国の美しさ」の基本だと思います。
だいたいの多くの国民が、そのようにひとりの人間の進退を注目しているときに
どうも、「イバラの道ではありますが」と空虚な言葉を並べて
このひとは権力にしがみつこうとしているようです。
きのうは赤城大臣の首を宣告して更迭しました。
「え?」と思わざるを得ません。
誰の感覚からしても、この時点で赤城さんを更迭することの
政治的意味合いがわかりません。
国民の基本的な関心はすでに、安倍さんの出処進退に注目しているときに、
この時点で側近を切り捨てるというのは、
駄々っ子が、友だちに責任転嫁しようとしているとしか思われないでしょう。
さらし者になった赤城さんにとってはこのクビ宣告はあまりに手ひどい。
選挙の前にクビになるのなら、身を捨てて役に立ったことになるでしょうが、
結果が出てから「おまえのせいだ」と、切られるのなら、ただの意趣返しでしかない。
どうも、安倍さんというひとには、権力を扱う基本的センスがない。
従軍慰安婦の問題でアメリカが下院で決議を採択しました。
この問題の対処の仕方でも、かれはたいへんな国益の損失を生み出した。
この問題は、拉致問題についての日本政府の失敗を、
アメリカが指摘してきた、ということが本質だと思います。
外交的にずっと、拉致の問題を言い続けていたら、こういう戦争時点での
さまざまな日本の非人道的行為がすべて噴出しますよ、どうするの?
ということがアメリカが発していた警告だったと思うのです。
この本質を理解せず、逆に火に油を注ぐような発言を犯し、
なお、国会議員の意見広告をアメリカメディアに露出までさせてしまった。
今日の世界情勢、極東アジアの情勢の中で、
もっとも外交センスのない位置に日本が落ち込んでしまっている責任の相当大部分は、
拉致問題という、きわめてデリケートに対処すべき問題で、
ヒステリーを助長させることで「人気を上げた」この政治家にあると思います。
いずれにせよ、明確に示された民意のなかで
それでも権力にしがみつこうとするのは、
いったいどんな政治的信念に基づくことなのか。
まぁ、民主党にとっては、わかりやすい敵失が日々噴出するワケで、こたえられないでしょうね。
このような日本のトップの、「美しくない出処進退」の結果、
失われていかざるを得ない日本の国際的立場と引き替えにしてまで、
かれはいったいなにを成したいのか、成せると思っているのか?
国民は鋭く見つめ続けていると思います。

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