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道庁赤煉瓦庁舎

きのうは久しぶりに北海道庁で会議。
どうも最近の住宅施策というのは、予算がなくなってきて
国の補助金をどう活用するか、というような
方向性になってきていると思います。

で、国の補助金って
国、それも中央省庁の官僚のみなさんが考える
方向性を「先取りし、先導する」ような提案を
採択するというようになってきています。
まぁ、そのこと自体は当然ではあるのですが、
どうにも「後出しじゃんけん」という印象が否めません。
極端に言うと、説明資料のどこにも書かれていないような事柄が
実は、選択条件の一番大きなフィルターだ、というようなことが多い。
っていうようなことを書いてみても、
まぁ、なかなか現状は変わっては行かない。

赤煉瓦庁舎であります。
この建物は、札幌市の中心地域に建っていて
多くの観光客のみなさんが訪れます。
札幌には、歴史が少ない分、ほかの日本の都市のような
神社仏閣という建物がない。
また、政治の中心的歴史装置としての城郭などもない。
そういったものの代替として、この庁舎があると思います。
この建物も、時計台も、基本的には明治の
北米から来た、開拓技術者たちが
北海道に似合う建築として、置いていったもの。
でも素材はおおむね、北海道で生産された材料を使っていると思います。
このレンガは、札幌近郊の工場で焼かれたもの。
レンガの庁舎って、緑の季節にはみごとに補色関係なので
緑と青空を背景として、くっきりと映える。
また、冬の白い雪にもまことにみごとに美しいコントラストを見せる。

久しぶりに見ていると、やはり好きなんだと思いますね。
で、北海道・札幌の人間って、
こういう西洋・北米の建築様式が、
もっとも守るべき地域のアイデンティティなんですよね。
瓦屋根の重厚な屋根の建築は北海道には存在せず、
こういった北米デザインを基礎にしたかのような
「擬洋風建築」というのが、都市民家レベルでたいへん多い。
そのスタートから、エキゾチズムから始まっている。
札幌の地域性、とか風土を考える上で
きわめて大きな存在だなぁと感じる次第です。

北のくらしデザインセンター
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