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NHKの相撲中継中止

相撲って、最近はまったく見ることがないのですが
貴乃花の時代くらいまででしょうか、
以前はときおり、結果や内容が気になって見ることもありました。
まぁ、ごく消極的なファンということになるでしょうか。

なんですが、
きのうのNHKの「中継中止」という判断にすこし疑問があります。
なんでも全国から寄せられた視聴者の意見に「配慮した」
ということなのだそうです。
ふつう考えれば、そういう「声」を寄せるというのは
反対する側の人が多くなるのが普通だと思うのです。
で、7割の人が反対だった、ということなのですが、
バイアスを考えれば、たぶん、中庸的意見としてはどっちつかず、
というのが現実的なところだろうと思います。
どうも、NHK会長という人の会見を聞いていて
なんとも官僚機構的な発言と、その感覚を感じていました。
どうにも、自己責任感覚のないメディアだなぁ、と・・・。

さて、現状の相撲界を眺めてみれば、
こういった弛緩した風紀ということも問題ではあるけれど、
それ以上に、日本人力士の衰退という問題の方が大きい。
ハングリーさと、基礎的な体力の劣化が日本人に進んでいるのか、
横綱や大関にモンゴル勢や外国勢がひしめいている。
日本の地方のこどもたちの基礎体力の低下が激しい。
一番体力があるのが東京の子どもたち、という調査もあった。
相撲の基礎的な力は、腰の部分なんだろうけれど、
ああいった体技の基本は、田植え労働が生み出したもののように思います。
いま、日本の田植えは田植機が果たしていて、
そういう体技は、日本人から失われ、
相撲の本質がモンゴル相撲に近くなってきているのではないか。

で、そうであれば、
サッカーじゃないけれど、興行的な興味も
現状のようなスタイルではなく、国際化を積極的に進めて
ウィンブルドン化させるというのも方向なのではないか。
そうなれば、部屋制度とか、相撲協会というのも
大きな変革をしていかなければ、
長期的に見て、相撲への興味は高まっていかないのではないか。
問題はむしろそういうところにあるように感じる。
そういう見方からすると、
相撲中継のことも、もっと本質的に
はたして、今後も中継する必要があるのかどうか、
っていうようなところに、来ているように感じました。

北のくらしデザインセンター
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