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【元朝日新聞記者による報道への告発】

本日は社会事象ネタです、よろしく。
最近の社会状況で朝日新聞の存在はかなり目立っている。
つい数年前に、従軍慰安婦報道について紙面で記事を取り消し
社長が引責辞任したけれど、その後もまったく姿勢は変わっていない。
最近も現職総理・安倍首相から国会答弁で「朝日の真っ赤な嘘」とまで
社会的に公然と批判されてきている。
先日もGoogle検索で「嘘の新聞」と入力したら
「もしかして朝日新聞」と結果が出たという事実が話題になった。
どうもその存在にすら関わる相当異常な事態が進行している。
そういうなかで、注目していた本が出版されたので読了した。
筆者の長谷川煕さんという人物は、元朝日新聞記者。
1961年入社で、1993年に定年退社して以降も、系列のAERAで
2014年3月まで現役記者として活躍してきたという。
同年8月の慰安婦報道への釈明の杜撰さをみて古巣と決別し、
「崩壊 朝日新聞」という本を出版した経歴。

新聞記者というのはさすがにこのような「取材」を重ねるのだと
読了してみて強い印象を持った。
加計学園問題についての独自の取材構成はまことに至当。
かれ自身が日本の「獣医学界」の既得権益機構への取材切り込みを
長年継続してきてきたことが、下敷きとして十分に伝わってくる。
朝日新聞が作り上げた安倍政権叩きのための疑惑構図とはまったく違う、
獣医学会の構造腐敗の実態があからさまに描かれている。
相次いだBSE問題や鳥インフルエンザ、口蹄疫問題などで
日本は研究・対応でいま危機的に欧米に後れを取っているとされる。
破綻に瀕しているいわば構造的なその実態を糊塗し、
岩盤的規制で獣医学界を守ってきた既得権益擁護の側に
朝日新聞がいわばお先棒担ぎをしたのがことの本質であると。
この既得権益の立場そのままに行動したのが前川某であり、かれは
「政権によって(既得権益が)ねじ曲げられた」と発言したけれど、
朝日はただただ政権を攻撃したい一心で既得権益側に加担してしまった。
そのことに対し、激しい問題意識をもって長谷川氏は告発している。
朝日やその記事をネタに政権攻撃をする野党が問題とした
獣医学部新設のための地元の「ロビー活動」をゆうに数百倍する
獣医学界「権力機構」の総力を挙げた政官工作の全貌が示されていた。
なぜこれほどまでに既得権益機構「獣医学界」は
一地方での大学獣医学部新設に強硬に反対してきたのか、
これまでの加計学園報道でほとんど触れられなかった本質がみえる。
まさに丹念な取材で事実を掘り起こすジャーナリズムをみる思い。

現代では権力というのは、あらゆる「業界」で分権的に存在する。
いわばマフィア化したそうした実態に対して、
元朝日新聞記者らしい「反権力」的な切り込みを見せてくれて、
まことに貴重な視点を教えてくれた。
後輩の現役記者たちも、その姿に学んでいただきたいと思う。
まさかこの人まで、朝日は訴えたりするのだろうか?

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