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円窓

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先日の常陸太田市での取材の住宅での様子。
古民家の再生ですが、工務店さんの丹念な仕事ぶりをかいま見ました。
この円窓、サッシとしての形状が丸いのは当然なのですが、
ガラス面を嵌め込んでいる木の窓枠が
室内側、手前側が大きくなっています。
しかも若干の面的なふくらみもあって、
まるで3次元曲面的に仕上げられているのです。
従って、外部からの光が非常に面白い変化を見せてくれます。
外部からの視線遮断用にタテの格子を嵌めていますが、
それが外部からの光が変化するごとに陰影が複雑に変転万化する。
伝統的な日本家屋って、
よく見てみると、こういう部分ではたいへん冒険的というか、
アクロバティックな嗜好性を実現しているケースが多い。
まぁ、裕福な施主が頼む場合に限られてはいたのではないかと思われるのですが、
けっこう庶民的な住宅でもこういう円窓などを作っている。
作るプロセスを考えてみると
まぁ、なんとも手の込んだ仕事。
いまどきの工務店で、こういう手作業をできる職人がいる、
というのは奇跡的とも思えますね。
この窓の場合、窓枠周囲は塗り壁仕上げなので、
外部からの光は、より柔らかさが強調されていて、
こういう陰影を楽しむという生活文化の奥行きを否応なく感じます。
やはり地域には、それぞれの家の文化があるのですね。
こういう手仕事がきちんとその意義を持続可能であることが
わたしたちの住文化にとって、大切ではないかと強く感じました。
北のくらしデザインセンター
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