本文へジャンプ

しがみつく御神木

7795.jpg
きのう、おとといと
建築家セミナー相談会を開催しておりました。
すっかり恒例化していまして、
まぁ、少数の参加ですが、逆に充分、建て主さんの状居を把握して
相談にたっぷり時間を割くことができるので
なかなか有意義というか、実質的な進行ができるようになってきています。
しかし、さすがに休みなしで新しい週に突入で、
句読点の打ち方が難しい。
まぁ、日帰り温泉に仕事のあと浸かってきまして
本日は爽快な目覚めではありまして、なんとか頑張ろうかなと(笑)。
さて、写真は以前取材に行った上ノ国でのもの。
北海道の中世期、戦国のころの遺跡があります。
甲州武田氏の末裔を名乗る、松前藩の始祖・蠣崎氏が
この上ノ国の台地上に構えた城郭が遺跡として残っているのです。
で、この樹木は、武田氏は源氏ということで、
ふもとに「八幡神社」が造営されていまして、
まことに古式なたたずまいの神社。
その鳥居横に立っているのであります。
一見して、異様な風体であります。
根の部分がまるで、韋駄天の足のような動きを見せていて
とても植物とは見えない、むしろ動物か、いや、生物というに近い、
っていうようなまことに面白いポージングを見せてくれています(笑)。
地元の方に樹種も聞いたのですが、
たしか、広葉樹であまり北海道には生息しない木だったような記憶があります。
きっと、武田にゆかりのある樹種なのか、
神木として植栽されたものと思います。
しかし、この地はまともに北西側に海が広がっていて、
冬には強烈な季節風が吹き付けます。
それにやられて、土壌が吹き飛んだり、
あるいは必死に地面にしがみつこうと根の部分が異様な成長を遂げたのか、
その両方でしょうが、こんなようなかたちになっていったのでしょう。
神木というより、まことに人格を感じさせるような樹木ですね。
この木の下で酒でも酌み交わしたいような思いに駆られます(笑)。
結局、北海道の開発にさしたる動きを見せず、
既得権益にしがみつき続けた松前藩そのもののようでもあり、
なんとも威厳のない表情が、ユーモアを感じさせてくれていました。
北のくらしデザインセンター
NPO住宅クレーム110番|イザというときに役立つ 住まいのQ&A
北海道・東北の住宅雑誌[Replan(リプラン)]|家づくり・住まいの相談・会社選び

コメントを投稿

「※誹謗中傷や、悪意のある書き込み、営利目的などのコメントを防ぐために、投稿された全てのコメントは一時的に保留されますのでご了承ください。」

You must be logged in to post a comment.