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火を扱い武装したサル〜人類進化の瞬間

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さて先般来、読み進めていた「人類史のなかの定住革命」読了しました。
っていうか、1週間前くらいに読了していましたので、
読書期間は断続的に、おおむね10日間程度だったようです。
人類史という概観もそのなかに包摂されているので
まことに巨視的な視点を与えられまして、
今後の自分自身の基本スタンスについて、大きな視点が得られました。
気づきは実に広範囲にわたったわけですが、
そのなかでも、脊椎動物における手型動物と口型動物の進化の違い、
そして手型動物の進化の最前線に立って、ついには道具を手にして
樹上から地上に降りたわれわれの遠い先祖のイメージが鮮明に得られました。
これからさらに、定住のベースになる住宅について
深く掘り起こしていきたいと考えていますが、
一方で、人類史そのものにも深く魅了されました。
で、いまはわたしたちの精神世界の探求として「神話」についての
著述を読み進めております。
やはりKndleなどの電子デバイスでの読書は、ある種の革命ですね。
わたしの場合はひたすら「ロングテール」型の、
歴史とか、人間のやってきたこと、考えてきたことの軌跡を探求するのが
なによりの興味分野であると言うことを、知らされます。
そこからひるがえって、現在の仕事領域にもフィードバックできるものがある。
日々の気づきにつながり、それが巨視的なことにどんどん向かいます。
まことに楽しい読書探求の世界を教えられています。
仕事をもし離れても、興味分野の深化という最大の娯楽が持てました。
まことに電子革命はすばらしい。

横道に逸れましたが、
手型、口型という生物の「生存戦略」による分化であります。
外界との対応において、視覚という外界認識機能たる脳よりも前にある
器官として、口を発展させるか、手を発展させるかという違いがある。
手を発展させるという生存戦略はいろいろな動物が選択してきたけれど
人類学的には、われわれは、手型動物進化の最先端にあるのだという。
そして樹上生活により適合したであろうオナガザル類との生存競争の果てに
樹上生活から、地上生活に移行せざるを得なくなったとき、
地上生活で、より適者として君臨していた口型の大型狩猟動物との
生存競争に臨むに際して、手型動物最先端の種として、
その手には、武器としての棒と、石が握られていたということなのです。
まずは自衛として始まったとは思えませんね。
やはり食糧確保のための「戦略」として、武装して戦う手段だったのでしょう。
まことにわかりやすいイメージであります。
なぜ、人類社会に普遍的に「原罪」的な刷り込みがあるのか、
こうしたイメージは、明確な回答を与えてくれるように思います。
口型生存戦略進化の最高峰に位置していた大型猛獣類と、
互角以上に戦い得たのは、手にした武器であった。
進化を重ねてきた「手型」生存戦略の延長線に、
比較的容易に入手できる武器・道具として、木の棒や石が握られた。
さらにそこから夜に森に帰ることなく、キャンプで野宿していくことになるとき、
火は、絶対に必要になったと推定できる。
夜行性の口型動物による襲撃から自衛するためには
火を燃やし続けるのは、理の当然ではないか。
どの時点でか、地上生活と平行して、
エネルギーを自分でコントロールすることに慣れていったに違いない。

小さいときから、歴史というものに不思議に惹かれ続けてきて
ある邂逅に似た思いが深く迫ってくるようです。

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