わが家のメンテナンス・リフォーム、きのうは完了検査、チェック。
今回の工事で、やはり木製窓やドアの良さを再認識しました。
築24年目、大きな増改築工事からでも17〜8年ということで、
ちょっとやんちゃな計画の結果として、木部の一部腐食があったりしたのですが、
それらの劣化を補修した上で、再度、塗装しました。
その塗装でも、24年前に選択したオリンピックステインという塗料は
製造中止になってしまっていて、ごらんのような「オスモ」に変更。
塗った色は、ご覧のような「ベンガラ色」であります。
この色は、スウェーデン発祥だというように聞いたことがあります。
北欧に旅すると、こういう色を良く目にする。
鉱山資源の発掘にともなって副次的にこの色の顔料が生成され
非常に耐候性が高まることから、彼の地で愛されていた色。
寒冷地で「暖かい家」というイメージを醸し出していた・・・。
ただし、オリンピックステイン時代にはこの色の製品があったのですが、
今回のオスモにはなかったので、現場で色を調合して
以前の色に似せてくれました。
やや光沢感が出てきたのですが、でもまぁいい色に仕上げてくれた。
塗装は、木製で仕上げた部分の壁にも。
こっちも以前と同じ色はなくて、調合してくれた色です。
塗装する、というごく単純なことですが、
仕上がってくると、本当にうれしく楽しいメンテナンスです。
以前一度、玄関ドアの塗装を自分でもしてみたこともあります。
今回は自分ではしなかったのですが、欧米では
こんなに楽しいことを人に頼むのはもったいないと、セルフ施工が多い。
亜麻仁油という自然由来の油で顔料を混ぜ合わせた塗料が
やや剥げてきていた上に塗り重ねられていくわけです。
室内の塗装には一部、黄色も使われていて
この壁に黄色を、とも思ったのですが、やはり塗り重ねなので
基本は沈んだ色合いに変化させていくことの方が自然。
でも暗めの下地に明るい色が重ねられていくのも、悪くはないですよね。
若さも感じられると同時に深みや渋さも出てくるかも。
こういう塗装、よく女性のお化粧直しに例えられる。
窓やドアといった「目鼻立ち」の部分に紅を塗ったワケで、
そういう例えが、そのままに感じられ、
まさに「愛着」という積み重ねを実感することができます。
外部に木製を使うというのは、メンテナンスに気も使わなければならないけれど、
しかしそうした苦労や手間をはるかに超えた喜びが感じられる。
逆に言うと、そういう手間がそのまま、愛着の深さにつながる。
生物素材である木は、そんなふうに「対話」することができるのでしょうね。
いまは家を離れているこどもたちに写真をLINEで送ったら
「すぐ見に行きたい」といった反応があった(笑)。
なんとなく「しめしめ」とニンマリさせられたことを告白致します。
Posted on 6月 13th, 2015 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅取材&ウラ話
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