ここのところ、わたしのこのブログでは、
日本の既存住宅の資産評価について触れてきております。
日本人の投資する住宅資産について、
900兆円、この40年間で投資されたものが、現状の価値が400兆円を下回る。
一方、アメリカでは住宅投資金額を超える資産評価になっている、
という点について、率直にどうすべきなのか、
問題の所在を正面から論議すべきではないかと、
そんなことを書き続けている次第なのです。
それをFacebookなどで拡散して、たくさんの方から反応が寄せられています。
そのご意見の中からポイントと思われたのが、よく言われていることですが、
そもそも日本の中古住宅の資産評価システムでは、
金融庁の「木造で減価償却22年」という「会計基準」が、
事実上、唯一の資産評価基準になってしまっている実態のこと。
22年経ったら、建物の資産価値はゼロ、という国民資産状況を放置して
いることは、不動産流通業の、業としての未成熟を表していると思うのです。
そういった疑問が強くわき上がってきています。
そういうことでは、土地しか財産価値がないという結果になるのですが、
建築の側から考えると、やはりそれでは建築は建て主に対して
やがて無価値になるモノを押しつけているということにならざるをえない。
どうも納得できないモノがある。
経済民主主義という概念があります。
市場が不合理であれば、それをみんなが考えて正していくということも
民主主義社会では、大切なことなのではないでしょうか?
書き終わってからの追記:
当初の投稿で、わたしは固定資産税を建物から取るのを
償却後には止めるべきだという論を展開したのですが、
読者の今泉太爾さんから、以下のようなご指摘がありました。
「古い建物を壊すと固定資産税が6倍になってしまうために、
空き家で放置するケースが増え、社会問題となったわけで、今年空き家は
固定資産税軽減止めましょうという、空き家特措法が施行された次第です。
ですので、ご指摘の制度は既にあります。」
ということでした。
空き家特措法について、わたしの理解が不足しておりました。お詫びいたします。
ということで恐縮ですが、
投稿文章全体にわたって、論旨に修正を加えました。
Posted on 6月 2nd, 2015 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅取材&ウラ話
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