すっかりNHK朝ドラ「まれ」にハマっております(笑)。
っていうか、例の不朽の名作「あまちゃん」以来、
どうも、NHKの朝ドラ戦略に完全にやられておりまして、
前作の「マッサン」も必ず視聴していました。
で、いま放送中の「まれ」にも、完全没入状態であります。
原作脚本は篠崎絵里子さんという方で、
わたしは、最近マンガ作家も兼ねているせいか、
そのストーリー展開、人物設定、キャラ造り、ドラマづくり、などなど、
すべてに興味津々で、まことに楽しいドラマだと思います。
基本的にはご当地ものというNHKの鉄板路線で
あまちゃんで投入された、ちょっと前の時代、ここ20年くらいの
短時間経過ストーリーものですね。
青春群像が下敷きかと思えば、なにやら親子3代の「美味しんぼ」的確執も
重要なドラマのタテ糸になりそうな予感。
そして登場人物の多重的ドラマ構成が、テンポ良く
まことに、重厚感あふれる人情喜劇が展開されている。
大体、1週間を通したストーリーをつないでいく手法はこれも
NHK的鉄板路線、というか、当たり前の構成でしょう。
ですから、土曜日の大団円・クロージングに向かって
金曜日の展開はアップテンポで、目が離せない。
ダメ父の典型を演じている大泉洋さんの味が格別ですが、
あまちゃん的な3世代の女優さん配置も、
主演の土屋大鳳さん、常盤貴子さん、田中裕子さんと
それぞれのキャラが際だっていて、これも楽しめる。
これはやはり幅広い客層を狙っての、鉄板的路線選択の結果なのでしょう。
ご当地もので、いまは能登が舞台ですが、
やはり今の日本の大問題・地方と東京との関わりが
主要なテーマだろうと思われます。
わたしはちょうど、去年から北陸に縁づいて2度ほど旅しているので
各シーンにどれも馴染みがあって、
ごく最初の「塩田」については、そうか、やっぱりここに着目したかと
シナリオライターさんに共感を抱きました。
わたしもはじめて能登に行ったとき、物語の塩田経営者のような方と
いろいろ面白くお話しした経験があり、
塩田や塩釜なども見せていただいた経験がある。
写真は能登の棚田ですが、どのシーンも能登を感じさせてくれます。
どうもこういう「ふつうのニッポン」に、
いまの日本人の思いが来ているのではないかと思います。
情報が極端に共有化されてきている社会の中で
こういった「地方」での暮らし方について、
いま、日本人は深く考えはじめているのではないか。
そんな期待感を持って、没入している次第。
元気のいいまれちゃん、ニッポンを勇気づけて欲しいと思います。
Posted on 5月 1st, 2015 by 三木 奎吾
Filed under: 日本社会・文化研究
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