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カナダの家づくり-1

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先日ふれたカナダの家づくり研究シリーズです、第1回は外壁について。
写真右の、案内してくれたカナダ中西部のサスカツーン市に本拠を置く建材会社・NU-FAB社の社長さんによると、「なんで日本人って、あんな無表情で無機質な化学材料のサイディングばっかり、好きこのんで張るのよ?」と、とっても疑問、なんだとか。
いや、日本でもそうでない外壁を希望する人はいるよ、って話しても、かれはビジネスマン。調査した(7年前当時は)統計的にはまったく化学サイディングのひとり勝ちマーケットなんですね、完璧。おっしゃるとおりなのが、残念ながら現実。
「あ、ソレハデスネ、ボウカキジュンッテモノガアッテ・・・」と、一応は説明しても、「ヘンだ、クレージーだ、おかしいんじゃねーの。あんなのいいわけない、日本人の感じ方オカシイ」って、いわれちゃいました。
で、世界中、標準的なのは塗り壁。こっちはスタッコ塗装、といわれるんですが、その下地のようすが右。日本人がモルタルをそれほど採用しないのは、ひび割れ・クラックの問題もあります。「そんなの、こうやってしっかり金物で下地つくったら、アリエネーベサ」と説明してくれています。
日本人は完璧好きで、なんでも完成してないと怒りますが、カナダでは、右の写真のようなフェルト紙とラス状の金網仕上げで入居、冬を越して、春になってから塗り壁工事をするんだとか。(もちろん、断熱気密の性能的にはそれで問題なし)寒冷地ということもあり、そのほうが工事の仕上がりがよくなる、ということだそうです。わかるよなぁ。
日本でこの状態で引き渡したら、欠陥住宅騒ぎで裁判沙汰ってのもあるかも。
この社長、エネルギッシュで仕事熱心、男性としても元気いっぱい。「ついきのうまで、メキシコで彼女と楽しんでてよ、ガハハハ」 となんともうらやましい独身謳歌ぶり。
でも社長室に行くと、なんと壁一面に日本の数寄屋住宅の写真が飾られていました。「こないだ、中国で竹のフローリング、安く作らせてよぉ、バッチリよ」
どうも、この元気さでは、そのうち日本に「格安床の間キット」でも開発して売り込んできそうでした。
そういうのも、まぁいいかなぁ、と。

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