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政治の大停滞

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当然の声が、やっと上がった、というべきか。
フォーラム神保町というジャーナリストを中心にした勉強会、
もと日刊ゲンダイ編集長の二木啓孝さんが事務局を務め、
魚住昭
佐藤優
鈴木宗男(衆議院議員/新党大地代表)
田原総一朗
永野義一(弁護士/元東京地検特捜部副部長・元最高検検事)
平野貞夫 (元参議院議員)
宮崎学
といったメンバーで、緊急の集会が行われたことはご存知かも知れません。
題して「青年将校化する東京地検特捜部〜小沢第一秘書逮捕にみる検察の暴走〜」
現在、15日に行われたその模様が以下のサイトで動画配信されている。
http://www.forum-j.com/media/090315video.asx
大筋としては、
戦前の、腐敗政治の社会的暴露と、その救済的存在としての軍部の登場、
その実態としては、「統制派」官僚機構が独裁する形で
破局的戦争に至ったプロセスへの類推的な視角から
現在の東京地検特捜部という存在を見返す視点を
多くの国民に伝えていこうと言うことであると思います。
スキャンダルであるとか、政治とお金の問題って、
そのことと、政治が本来果たすべき役割とは別個の問題であるのに、
簡単に政敵や、都合の悪い政治家を葬り去る手段として日常化してきている。
とくにそういう種類の情報を握る中枢部分が
ある種の思惑を持って権力を行使したら、
とんでもない事態に立ち至るのではないか、という
きわめて当たり前のことが、警鐘を持って語られたことの意義は大きい。
確かに戦前、世界大恐慌以降、
政治家のスキャンダルが執拗に追求され、
そういう腐敗から「清廉潔白」な軍人や、官僚組織がこの国の中枢を壟断し、
政治的な、国際関係的な国としての自殺行為に突き進んでいって
国民を破滅的局面に追い込んだのが歴史的事実。
官僚組織というのは、
それを直接選挙などで、チェックする方法が、日本の民主主義には存在していない。
本来官僚組織は、民主的に選出された権力が使用する手足であって、
「公僕」という言葉がある由縁。
しかし、実態としては、
皇室に入内した官僚機構トップの家庭があるように
きわめて特権的な階級を構成してしまっているのが、日本の現実。
こうした現実の中で、
東京地検特捜部の垂れ流す未確認情報だけが一人歩きして
小沢一郎という政治家をターゲットにして
これを葬り去ろうとしているいまの動きは、
民主党が、政治による支配を強めて官僚機構の統制を強めようとマニフェストに
謳おうとしていることとの関連まで考えたとき、
かなり異常なことが進行しているという危機感はあるべきだ。
とにかくも、秘書の逮捕から次の展開期限である24日まで
政治的意志決定の全くの空洞期間は生じている。
こういう事態の相当重大な責任は東京地検特捜部にあることは間違いない。
この「政治資金規正法違反」という「疑い」への捜査が、
いま、世界的な未曾有の大転換期に
日本の政治プロセスを大停滞させてまで、取り組まれるべきことなのかどうか、
きわめて奇異な事態だと、感じています。
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