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住宅建築と近隣関係

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未曾有の経済危機ということが叫ばれている昨今ですが、
ことしがスタートしてから、
住宅雑誌として、自ら住宅需要と向き合って
いろいろな活動をしてみて、
やはりひとが家に住む、ということは底堅い実需なのだ、
というふうに思える手応えを感じつつあります。
きのうも古くからの知人から、リフォームの相談を受けました。
経済危機とはいえ、住むところ、食べるもの、着るもの
基本的な衣食住の需要は、自然的に存在するのですね。
いろいろ相談と向き合っていると、
ごく自然な人間的なくらしの実相が見えてきて、
そういうくらしが、少しでも楽しく、無理なく、できるようにお手伝いする、
そういう基本的なスタンスに気付かされます。
写真は、江戸期の「住宅普請」に際しての
近隣住民が、どのように手助けとして関わるのかを表したもの。
見ると
1 労働力の提供
2 建築材料の提供
3 職人や家主をねぎらう物品や食事の提供
4 建前などの建築儀礼への参加、金品の贈答
などが上げられています。
こういう社会文化が、連綿として継続してきたのが日本なのですね。
改めてこうしてみてみると、
先人達の作り上げてきた社会が、いかに豊かな隣人関係を作ってきたかに
気付かされると同時に、
振り返ってみて、いまわたしたちが生きている社会はどうなのか、
という不安な気持ちも高まってきます。
マンションの騒音問題などを見るに付け、
欧米社会から導入され続けてきた「個人主義」が
異常に根を張り続けていることを実感させられます。
確かに個人主義は現代の社会成長を促してきた基本だとは思うのですが、
さて、これからのサスティナビリティというものを考えたとき、
やはり、人間は社会的存在であり、
豊かな近隣関係というものが持つ、知恵こそが
省資源型の暮らし方、生き方につながるのではないかと、
思われてなりません。
こういうお互いがお互いを支え合う社会って、豊かだと思えるのです。
北のくらしデザインセンター
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