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住宅を見せるのに心理抵抗が少ない? 北海道民

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なかなかReplan次号の原稿進行がはかどらず、
やきもきしながら、ではありますが、きのうは、
秋田から住宅見学のご一行が来られての住宅ご案内。
午後から2件の住宅をご覧に入れました。
で、その後の参加者の方との懇親会での会話で
「いや、あんな高級住宅を見せていただけるとは、信じられません」
「え、それはどういったことでしょうか?」
「秋田の人なら、絶対に建て主さんから拒否されますね」
「北海道の人は、オープンに受け入れていただけるのですね」
というお話しでありました。
まぁ、確かに見せていただくには相応の苦労はもちろんあるのですが、
北海道民は、こういうことには比較的にオープンであることを
再発見・再認識させられた次第であります。

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このことには、いくつかのポイントがあると思います。
まずは、開拓の歴史があって地域の人間性として
「お互い様」とでもいうような「なんもさ」精神というのがあります。
人と人の距離感、垣根をあんまり意識させない風土性が
北海道民にはあるということ。
そして、それと似た部分の発露ではあるのですが、
積雪寒冷という厳しい自然条件の中で、少しでも「暖かい家」というものへの
地域全体としての希求が強く存在して
その公的な目的に対して個人がリスペクトの気持ちを強く持っている、
そんなふうに思われることがあります。
「みんながあったかい家に住めたら、すごくいいっしょ」
という共有意識が高いレベルで存在していることが、
こういうかたちで、表出しているように思われるのです。
いま、北海道で暖かい家に住んでいられるのは、
多くの先人たちの努力が結果してきていることであって、
建て主さんも含めて、個人としての利得というよりも、
より公共性の高い共有目的がもたらせてくれた恩恵であると
そのように考える部分があるということ。
そういうことに、むしろ違和感にも似た感覚を持つのが、
ほかの本州地区のみなさんなのだと言うことに
再度ですが、大きな気付きを感じたのであります。
やはり、ひとから教えられることは深く、広いものだと思わされました。

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