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白い化粧

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昨日から、札幌は本格的に白いものが舞い始めました。
夏タイヤから冬タイヤに履き替えもちょうど終わらせたところでした。
毎年、冬の向かえかたって、いろいろあるんだけれど、
やっぱり北海道は、白い雪が一気に全部を化粧するっていう
単純に劇的なことがやってくる。
こういう当たり前のことに、歳を取ってくると、思いが深くなる。
ブラックアウト、という言葉があるけれど、
北国の人間の感覚からすると、冬の訪れは
「ホワイトアウト」という感覚に近い。
まぁ、劇的な場面転換が暗転ではなく、白転とでも言えるような感覚でしょうか。
で、来てしまえば、しばしの間、見とれているようなところがある。
小さい頃からの初雪の記憶がフラッシュバックしてくる瞬間。
きれいだ、とかいう感覚とは違うんですね。
確かに綺麗ではあるんだけれど・・・。
雪にも色があるって、
札幌の絵描きさんが言っていましたが、
この初雪は、そういう白色世界のバリエーションの始まり。
視覚領域の中に、ベーシックに白が入り込んできて、
他の色達とのコンビネーションを構成する。
北国の住宅って、外観で言えばこういう白の世界との対話が
けっこう大きな部分なのではないかと思う。
下見板張りの外壁を復権させた建築家・倉本たつひこさんは
こういう雪のなかでの建物の調和を考えていたような気がする。
わたしたち、北海道の人間が、倉本さんの住宅を見て
「そうだよ、こういうのが北海道なんだよ」
って思えたのは、こうした心象意識があったのではないかと思う。
まぁ、雪に似合う色合いとか、質感とか、
やっぱりそういう感覚からわたしたちは無意識ではいられない。
そういう風に考えてくると、
もっと外観について、論議があってもいいと思うのです。
雪の季節に、家を実感させてくれる外観って、
さて、どんなことなのでしょうね。
<写真は雪化粧した庭木を上から見下ろしたところ>
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