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酒容器の文化

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北海道の古い歴史文化を考えているのですが、
そのなかに大きな瓶状の土器が多く出てきます。
北海道と本州地域を往来するのに欠かせない船の安全運行のために
この大瓶に水を満たして、船の安定を図ったということでしょうが、
「水分を満たす」というそういう用途から考えていくと、
交易品として、酒はどのように運搬されたのか、
という疑問に突き当たり、
北海道地域では、たとえばアイヌ期でも
酒の生産はごく少量の果実酒くらいしか痕跡がなくて、
本州地域側からの交易品は酒が大きかっただろうという推測に至ります。
酒をどのように運搬したか、
これって、けっこう重要でやむにやまれぬ歴史の鍵を握っているかも知れない。
そんな思いをいつも思っていたのですが、
小林酒造さんの酒蔵で、資料として
たくさんの容器の変遷を見て、
そういう思いがまた、大きく膨らんできた次第です。
写真は、右側が木製の樽に薦(こも)被りをさせて、
その上に浮世絵を描いているもの。ビードロを吹く女という国宝級の絵柄を使用。
どうなんでしょうか、いいのかなぁ・・・。
まぁ、たぶん、著作権は消滅しているものでしょうから、
特段は問題がなかったのかも知れません。
しかし、こういう絵柄を使うというのは、
酒の容器というものが、
その時代の文化性をきわめて高く表現するものと言うことを表している。
一方、左側はひょうたんに酒を詰め込んだもの。
2升半の酒が入っていて、語呂合わせで
「益々(升升)、繁盛(半升)」という縁起物として、商売の節目のときの贈答品としての容器。
なるほどと、膝を打つようなあざやかな酒容器文化。
それだけで酒が半分以上空いてしまうような余韻のある文化性ですね。
このほかにも、陶器の酒容器であるとか、
各種祝いの席には欠かせない、携帯に便利な木の容器など、
モノを作るという文化を生み出す母体としての酒文化の大きさを物語っている。
樽なんて言う木製容器の作り方など、
手仕事の連綿たる伝統技術を感じさせる最たるもの。
こういう手作り文化が、現代ではほぼガラス瓶と、紙パッケージに置き換わってしまって、
なんとも殺風景な、酔えればいい、みたいになっている気がする。
「酔う」雰囲気作りに、丹誠を込めていた、
こうした歴史的表現物を眺めていると、
飽きずに見入ってしまう迫力が迫ってきますね。
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北海道・東北の住宅雑誌[Replan(リプラン)]|家づくり・住まいの相談・会社選び

北海道栗山・小林酒造本社

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小林酒造って言うのは、北海道の地酒・北の錦を製造している
蔵元で、酒造業で北海道を代表する存在。
栗山にある本社、レンガ倉庫は、建築としても保存対象になっている。
初代の方が北海道に来たときは、
札幌に店を構え、その後、前途有望と目された栗山町に本社をお移転したのだそうです。
それはたぶん、空知一帯の産炭地を後背に持ち、
その集散基地としての交通の要衝、という意味合いだったと推測できます。
また、日本酒の消費地としても
炭鉱労働者が集まる夕張地域への物流に有利という読みがあったのでしょう。
現存している元・本社事務所建築はちょっとした博物館の様相。
建物自体も、戦後すぐに進駐軍が接収して使っていたということにわかるように
洋館風の建築で、重厚感があるたたずまい。
明治の時代、こういうデザインの建築が日本各地で建てられていますが、
外来文化を摂取することに積極的な日本人の性格を表していると思います。
考えてみると、日本の建築というのは、
奈良期の大々的な仏教と律令国家体制の中国からの受容期から
海外の建築を模倣することが続いてきたのでしょうね。
そういうなかから、やがてそのエッセンスに「日本的」といえる
風合いが加味されてきたのが、根付いてきた。
もちろん、縄文の三内丸山とか、出雲大社などの
大型木造建築の文化自体はこの列島にはあったけれど、
思想と一体の、いわば文明としては、そういう外来が基本だったのでしょう。
北海道という、明治になって日本が着目した地域に
たとえば、北海道庁旧本庁舎・赤煉瓦や、
北米合理的木造建築のプラットフォーム工法の時計台という
国が目指そうと考えた欧米思想を体現する建築を建てたのは、
そういう流れから、自然だと思います。
しかし、日本酒の会社の本社建物としては
たとえば、秋田県で訪れた建築と比べて、やはり異質。
コンクリート建築であるということですが、
まことに北海道らしい、屈託のない蔵元建築ですね。
内部には、腰壁にタイルが貼られたりしていて、
素晴らしく重厚な空間になっています。
1階は、大きくスパンが飛んでいる大空間。2階は、各室がそれぞれ配置されています。
2階は、GHQによる簡易裁判などの法廷としても使われたとか。
広間のような空間では、
新酒が出来上がったときの祝宴の雰囲気が再現されています。
2つに別れた据え膳、大皿が所狭しと並べられ、
酒、というものがいかに大きな経済的存在であったかが偲ばれます。
物流がそれほど活発でなかった時代、
その地域に酒を提供する蔵元というのは、
独占的な資本家の代表のようなものだったことでしょう。
記録写真には、税務署役人さんたちとの記念写真の類がありましたが、
酒に掛ける税金の主要納入者としても
地域の蔵元というのは、相当の経済的存在だったのでしょう。
休日の一日、
春の天気に誘われて、高速代半額と言うことで(笑)、
カミさんと足を伸ばしてみた次第です。
もうちょっと、書いてみることもありますので、明日以降も触れたいと思います。
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妹背牛町で住宅建築起こし

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町の建築起こし、ということで、
パナソニック電工さんからの引き合いでお手伝いに。
わたしは、生まれが栗沢町という北海道空知管内ということで、
昔から、その地名はよく耳にしているのですが、
初めて訪れることになった、妹背牛(もせうし)町。
父や母には、縁の深い町だったのだろうなぁ、と思いつつ、
伺わせていただきました。
農業のみなさんが多い町のようです。
今回は、地元の渡辺建設さんが、住宅フェアを行い、
その一環で、わたしに講演を、というお話しだった次第。
昨年11月には、近くの滝川でも講演しまして、
そういうこともあっての依頼だったそうです。
最近の景気動向などを反映して、
また、地域性も考えるとテーマはリフォーム。
なるべく身近に感じていただけるような写真を多用して、
住宅リフォームのメリットについて、お話しいたしました。
やはり、わが家の老朽化、結露やカビ被害から、
どうやったら、建物を救うことが出来るのか、
っていうようなテーマが、みなさんわかりやすいと思います。
リフォームというか、既存に建っている住宅の壁や床下、小屋裏など、
目に見えない部分で進行している建物の劣化を考える、
というのが、「これ、ひょっとしてわが家でも・・・」という
具体的なイメージに結びつきやすい。
それを具体的な兆候、床壁、天井の不具合から早めに発見して、
早期に治療する、ということが望ましいと思います。
その上で、身近なリフォームの実例、その時系列的な進行に合わせた
ポイント解説を写真展開と合わせてお話しいたしました。
そうすると、現在の住宅の最先端的な技術を後追いできるので、
同時に新築住宅の技術的な解説にもつながっているのですね。
講演が終わってから、
10年以上前に近郊で取材したことがある住宅の方から、
声を掛けていただけました。
オール電化の取材だったのですが、
「いやぁ、わが家はかかぁ電化でして・・・」という愉快な奥さん。
すっかり笑い声も大きくなって、うれしかったでした。
わざわざ来ていただけるなんて、本当に感激いたします。
地域に密着した住宅雑誌、こういうことがあるから、
続けてきてよかったなぁ、と思えます。
楽しい出会いの機会を作っていただき、感謝いたします。
ことしは春が早くて、農作業も早めだろうと思います。
豊作をお祈りしたいと思います。
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早春の味わい・オホーツクのかに

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かにです。
やっぱり毛ガニのさわやかな味覚が最高。
口に含んで、一杯に広がってくる海の鮮烈な風味・味わい。
毎年、早春、オホーツクの流氷が去ってから、
海明けになり、
毛ガニ漁が北の方から解禁になっていきます。
友人が、オホーツク・雄武の生まれで、
札幌で地元の観光大使みたいにしているのがいまして、
春のころ、年に一度の「カニパーティ」をしている次第。
遠くはヒラフからもやってきた友だちもいて、
かにのニオイに釣られてゾロゾロと気の置けない友人たちが集合。
友人たちとの会話は、かにを食べている間は、
途切れ途切れで、何を話していても印象が薄い。
つい「うまいな、これ」っていうような方向に転換してしまう(笑)。
雄武町の浜ゆでで、
冷凍せず、クール便で直送されてくる。
幸い漁は順調だったようで、昨日の朝獲れたかにが
夕方の宴に到着いたしました。
冷凍していない、っていうのがおいしさの秘訣だそうで、
確かにひとくち、口に運ぶと、すぐにわかるんですね。
かに食いの名人の指導を受けて、手で捌きながら、
かに肉をほおばっていく。
飽きは全然来ないのですが、
約500g程度の一杯を平らげていくと、
だいたい、終わる頃にほぼ満腹感が得られる。
っていうようなので、きのうの仕入は一杯あたり1500円でした。
1万円以上する、かにもあるそうですが、
こういう値段もたいへんリーズナブル。
会場を提供しましたので、
まぁ、後片付けなどもあって、あわただしかったのですが、
でも、終わって寝ると、大変幸せな気分で就寝することが出来ました。
かにさん、ありがとうございました(笑)。
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新聞広告大検討

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イベントの広告ですが、
なかなかピッタリハマる、っていうのがないものです。
こういう時代、われわれも自社媒体を持っている立場ですが、
一般のみなさんにきちんと届く広告って難しい。
建築家に頼むっていうユーザーの属性自体、
なかなか把握は困難とは言えるし、
年代的なものとか、地域的な特性という明確なものもない。
そういうなかで、ターゲティングしていく作業って
思った以上に困難をともなってきますね。
たぶん、こういうイベントの告知を生業としているみなさんは
日夜、大変な「ああでもない、こうでもない」が続いていることと
深くご同情申し上げる次第です(笑)。
っていうようなことの結果、
よし、まぁ、これで行こう!
ってなったのが、写真のような表現でございました。
ようするに、テーマ的な絞り込みはできない(笑)、という次第。
でも、心の中にある、いろいろな住宅への思いが
すべて、沸き立ってきて、それで、建築家と話し合ってみたい、
っていうのが、複雑だけど、シンプルな結論ではないか
というようなわけであります。
会議の結果、忙しい中、大急ぎに仕立て上げたのがこの表現。
スタッフみんな、忙しい中、一気にやってくれたことに深く感謝。
広告の制作って、やっぱり難しい部分がある。
ユーザーに届く表現って、
やはり直接的なパワーが必要。
潜在的に思っていることを広告表現で、開放させる必要がある。
さて、こういう表現にたどりついて、
こんどは、どんなメディア媒体を使うのか、ということ。
で、いつ広告しようか、というのもキモ。
正解にたどりつくまでには、試行錯誤の嵐が続きますね(笑)。
まぁ、当たり前なんですが、
そういうのが、日本中で毎日繰り返されていて、
なかなか最適解には、たどりつけない繰り返し、っていうのが現実です(笑)。
さて、どうなりますか、
どういう印象を持っていただけるのか、
やってみなければわからない世界であります。
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サスティナブル住宅賞発表

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(財)建築環境・省エネルギー機構っていう長い名前の
政府機構があります。
天下り団体といえば、その通りなんですが、
省エネルギーの推進という政策の上では役立っている団体。
略称で、IBECというように言われています。
ここでは毎年のように
「サスティナブル住宅賞」という省エネの観点を重視した
住宅の賞を発表しています。
なぜか、平成17年、18年と続いたのに19年がありませんでした。
どういう経緯だったのかは不明なんですが、
首都圏を基盤として、こういう住宅の情報を集める、
その作品性も論ずる、という場合、
応募作品そのものの数を集めるのに苦労する、という現実はあると思います。
東京の設計者は、やはりこのポイントについては
無理解な人が多い。
そういう部分に力を入れるよりも、
表面的なファッション的なデザインに傾注した方が
受注に結びつきやすい、ということが大きいのだと推察されます。
いわゆる、建築専門雑誌などでも、
温熱環境についてまったく顧慮していない
「スカッとした」デザインの住宅ばかり、
壁の薄さをことさらに強調するようなデザインが主流。
そういう環境の中では、断熱や気密、省エネを十分検討する、
っていうようなことは、野暮ったいと考えるのでしょうか。
北海道から見ていると、理解しがたいようなデザイン手法が
もてはやされていると感じます。
そんな状況で、応募を募るような動きが
新住協などに寄せられてきていました。
新住協は北海道を発祥とする高断熱高気密住宅の中心的運動体。
むしろ、これまで、どうしてアプローチがなかったんだろうと不思議なくらいでした。
ようやく、中央省庁からも、こういう動きが出てきたようですね。
で、平成20年度の受賞作品がめでたく発表された次第です。
グランプリは、新住協秋田支部の池田建築店が施工した住宅。
設計は、室蘭工業大学鎌田研究室と、西方設計さん。
Replan誌面では2年前くらいに取材、掲載した住宅で、
このブログでも、何回か、その様子をお伝えしています。
Q値が0.6レベルという最高水準のもので、
しかも日射熱取得について、非常に簡易な工夫でユニークな試みを行っている住宅です。
そのほかの作品も、JIA環境部会の、環境建築賞受賞作品が多く、
この新住協と、JIA環境部会のどちらか、という様相。
たぶん、IBECとしても、こういう運動体に期待を高めている、
という状況なのではないかと思われます。
今日の社会の状況の中で、環境的な建築というものに興味を持たない
そういう姿勢は、どうも同意しにくいと思っているのですが、
この賞などが、先鞭を付けていくようになってほしいものと思います。
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「入ってみたくなる」仕掛け

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写真は、鎌倉の街を散歩していて見かけたエントランス。
鎌倉は、街全体がテーマパークのようで、
意匠を凝らした店舗が咲き誇っている印象があります。
この建物は、ガラス製品や陶器を扱っている店舗でした。
瓦屋根、銅葺きの庇、野太い木組みの力強さ、
っていうような、構成の中に
格子組の木戸が嵌め込まれている。
その奥には、格子越しに緑が目に飛び込んでくる。
黒っぽい格子の木組みと、緑の鮮やかさがコントラスト。
緑は四季折々、どんどん変化していくことでしょうから、
背景としてのこういうエントランスには、
いつ見ても、なのがしかの変化があって、
何度も訪れても、そういう楽しみを来客に提供できるのではないか。
建物とその使い方で、ビジネスを円滑にしようという意図が感じられる。
こういう「待ち」の商売では、
雰囲気作りとか、来客誘引のこういう部分がきわめて大切。
鎌倉の街は、たしかに観光資源になる神社仏閣や史跡などが豊富ではあるけれど、
このような店構えの楽しさを飽きずに見ることができる。
北海道のように、あんまりこういう部分の蓄積が少ない地域からすると、
そのディテールを、いろいろ勉強させられる部分です。
というか、こういう連なりの中を散策すること自体が
「もてなし」のなかに包み込まれている印象をもたらせてくれる。
歴史とか、利用できる資源を活かして、
どうやって、地域が生き延びていくのか、
建物や建築が果たさなければならない領域は大きい。
とくに北海道では、歴史がまだまだ少ないので
どのような「創造力」を発揮すべきなのか、
チャレンジする部分は他の地域と比較して大きいでしょうね。
小樽の町の変貌ぶりを
ときどき見続ける散策を、カミさんとしております。
「あ、こんなのできたんだね」
とか、変化を感じられるとうれしい。
観光としては、運河沿いの倉庫群、というテーマを活かしてきているわけですが、
北海道としては、いちばん、独特な歴史性を表現できる地域。
いろいろな面白い表現に挑んで欲しいものだと思います。
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中古マンションはトクか、損か?

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不動産の取引で、中古マンションの取引が相対的に増えているそうです。
これまでは戸建て住宅の所有権移転売買の方が多かったのが、
最近、逆転して、マンション売買の方が活発になっていると言うこと。
戸建て住宅の場合は、やはり土地の部分があるので
建物本体はほとんどタダ同然だとしても、
それでも価格的にはどうしても大きくなる。
高齢化時代が本格化して、
高度成長期の「郊外ニュータウン一戸建て」購入層が
戸建て住宅を維持するのに、体力的に辛くなってくるので、
そういう人たちが、より利便性の高い都市居住を選択し始めている。
病院や、公共機関へのアクセスを考えても、
そういう選択の方が合理的と言うことか。
で、ちょっと前までは、そういう需要の出始めだったので
いわゆる「富裕層」が、先鞭を切って
都市中心部の新築マンションに需要が集まったけれど、
そういう富裕層需要が一巡し、
こんどは、一般的レベルの需要が始まっている、とも考えられる。
そういう状況のようですが、
これまで、戸建て住宅がメインで「家づくり」を考えてきていますが
でもマンションの利用法とか、活用の仕方、暮らし方、
っていうのは、凄く興味のある部分なのです。
リプランの雑誌の創刊号は「マンションリフォーム特集」だったのですね。
今回、たまたま、古い知人からマンションリフォームの相談を受けて
いろいろ情報や、現在のマンションの位置づけなど
ふたたび、もくもくと興味が起こってきている次第なんです。
きのうは、前の住民が引っ越したあとの状況を視察。
いちばんマンションで問題なのは、結露の問題であり、カビの問題。
健康を著しく害する問題なのですが、
基本的には「断熱欠損」なので、区分所有の各戸では解決が難しい問題。
でも、個体別・物件別で個体差も大きいポイントでもあります。
換気と大きな窓の断熱向上(内窓に樹脂サッシを採用する)で、
ある程度緩和も可能なことがあります。
きのう、チェックしてみた範囲では、壁紙の状態などから推察すると、
結露はそうは酷くなさそうに思われました。
これからリフォーム工事を行って、
いろいろな工夫をしてみるのですが、
こういう、やれることが限られている中で、どうするか、
っていうようなテーマというのも挑戦心をくすぐられる。
絶対にトクした、ってオーナーさんが思えるような、
見に来る人が、「これは面白そうだ」と思えるような、
そんなリフォームに出来たらいいなと考えています。
進行に合わせて、ここで発表していって、
すべての様子は、次号以降のリプラン誌面でも出していきたいですね。
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新聞は面白くないか

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休日、朝食を終わって、ゆっくりとコーヒーを飲みながら
その日の朝刊に目を通す。
ふだんは、忙しくてなかなか細部まで見ることができないけれど、
このようにしてじっくり読むと、
背景のことも、考えながら読むことが出来るので、気付かなかったことも
ふとした行間に発見できたりする。
新聞が、大変厳しい状況に陥っているようです。
まぁ、全産業が変調を来しているなかなので、
広告の需要が落ち込んでいて、メディア企業がきびしいというのは必然的。
ではあるけれど、やはり昨年から新聞メディアの凋落ぶりが激しい。
一番根本的な問題は、講読率の低下と若年層の新聞離れ。
30代以下の年齢層で、自宅で新聞を読んでいるというひとが減っている。
ひとつはインターネットが普及して
朝、ネットに接続すると主要なニュースはポータルサイトの
トップページに表示されているから、
「とりあえず」話題をチェックすることは可能。
新聞をわざわざ講読しなくても、ニュースが向こうから飛び込んでくる。
そう考えると、1ヶ月4000円弱という値段もきつい。
「必要なときにコンビニで買えばいいや」ってなるのも、自然。
確かにテレビなどもあるわけで、
速報的なニュースはそっちでも情報ゲットできるので、
時間という消費尺度で考えると、新聞は時間がかかりすぎるので
「じっくり」読む、という習慣がどうしても減退する。
まぁ、そんなことが一般的な状況なのでしょうね。
そこに、この景気減退が追い打ちを掛けるように襲ってきて
広告状況を直撃し、未曾有の落ち込みを見せてきている、ということか。
先日も、広告を出稿したのですが、
あれ、と思うくらい反響も見えない。
反響自体は、スペースの大きさとか、広告情報の話題性とかもあるので
不定なものではありますが、
やはり一時代前の熱さのようなものが、感じられない。
っていうようなことですが、
やはり、新聞は面白い。
メディアとしてはやはり、雑誌的な方向に向かわざるを得ないのでしょうね。
インターネットも広告としては頭を打ってきているのですが、
長期的にはインターネットとの「違いはなんなのか」
ということに着目することが一番大切なことのように思います。
そう考えると、やはり新聞独特の、あるいは「新聞社」独特の、
深さを、記事構成の中にいかに叩き込んでいくのか、
ということが、一番面白い要素だと思う。
まずは、「日曜版」をいかに魅力的に作るか、が大切なような気がする。
すくなくとも、ユーザーは、日曜日くらいしか
「ゆっくり新聞を読む」時間が取れなさそうなのだから、
それこそ、その獲得できそうな時間で、どうやったら、
ユーザーをこっちに向かせることが出来るかどうかが、
どうも決定的なポイントのように思われます。
新聞ファンとしては、大いに奮起を期待したいですね。
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400-500年代・東国日本のムラ

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柵に囲まれた内部に、居住用の建物や、農作業の小屋などが
幾棟か配置され、作業場としての広場で、女性たちが臼と杵で脱穀作業をしている。
農作業用の馬が飼育されていて、
水くみ・運搬しているひともいる。
柵の外側には、各種の農園が広がっていて、
畑作業を行っている人々が点在している。
道路は、必要なあぜ道が各職場に向かって延びている。
住戸はおおむね茅葺きで、方形が主だけれど、
円形とおぼしき平面の小屋も多い。
っていうような、生活風景を活写したジオラマです。
身を寄せ合って暮らす、ムラとしての共同体の生存の基本形。
庶民の暮らしって、たぶん、この5〜6世紀のころの関東地域の暮らしと
そう大きくは違わない形で、ごく近い世紀まで続いてきたものでしょうね。
この写真の中で、社会的な交易の痕跡を考えると、
まぁ、馬や農機具・鉄器などになるでしょう。
このムラで生産された食料を交換材料にして、
権力機関を通してか、あるいは自立的商業手段を通してか、
必要なそうしたものを入手していたのでしょう。
こうした農業生産活動には、生活の羅針盤としての暦の知恵が必要であり、
権力はそういう祭祀を司る、宗教を管理下に置くことで、
権力としての正統性を維持してきたのでしょうか。
こうした農業生産を基礎とした経済単位としての
ムラが、各地に成立することで、開墾が広域に進み、
大きな権力も存在可能になっていった、ということでしょう。
歴史というものは、わたしたちの先人が同じようにものを感じ、
同じように考えただろうと推測しながら探求する楽しみを与えてくれます。
そしてその結果が、いままさに生きて存在しているわたしたちに連なっている。
このような営みの中で、
愛し合い、悩み、苦しみ、よろこび、悲しんできた人間の暮らしがある。
そう考えると、たとえば、コメの生産って、
年に一度の収穫と考えたら、
まだ、日本の歴史年代では2000回と、繰り返されてはいない。
そもそも、そういうコメ生産様式が社会の基本になったのも
まだ、それほど悠久のことではない。
って、いろいろな想念が次々と湧いてきて、
とどまることを知らなくなってしまいます。
さて、きのうも建築家イベントを開催。
バス見学会を含めると、10回目ということになります。
参加者は、そう多くはないとはいえ、切れずに続いています。
また、現実の住宅依頼レスポンスも、増えてきています。
実際に会って話すのと、一方では同時にWEBでもコミュニケーションが進行している。
現代のビジネスって、こういう両方で進行していくものですね。
なにより、根気を持って取り組むことが肝心。がんばるぞ、と。
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