本文へジャンプ

【大型プリンタ搬入 木製サッシガラス取り外し】



いよいよ本日、当社・札促社は本来の本社所在地に復帰いたします。
総面積86坪の補強コンクリートブロック混構造建築に対して
再生リノベ工事を経ての未来投資的リニューアル再スタート。
ということですが、きのうは最後の難関が待っておりました。
わが社ではそのまま印刷出力も可能な大型プリンターを導入しています。
単なる出版事業者ではなく、地方での情報ビジネスとして
一貫した情報生産企業的な志向性も持っているのです。
ソフトとしての情報も作っていくけれど、ハードとしての生産力も持つワケです。
その象徴的存在がこのオンデマンド印刷も可能なプリンター。
今回のリノベに合わせて、旧機種から新機種にバージョンアップ。
その大型プリンターが、既存の階段からは搬入がムリということだった(泣)。
入ると言われたから購入したのですが、おいおいであります。
販売のゼロックスさんも困るけれど、こっちも移転計画が狂う。
万策尽きて思案投げ首という状況だったのですが、
以前、工事担当のヨシケンさんから大型ピアノなどの搬入の時に
木製3重ガラス入りサッシのガラスを一時的に外して、大型窓から搬入させた、
という話を聞いたことを思い出した。
弱り切っていたゼロックスの担当者さんの顔にみるみる希望の灯が点る(笑)。
大型窓は数カ所あるので、その作戦いただき、ということに。
で、刻限になって木製窓のNORDさんからやってきたイケメンコンビ2名。
大型の吸盤を張り付けて、ガラスの取り外し作業であります。
設置場所は2階で、ちょうど「足場」が掛かっているタイミング。
慎重にガラスを抑えている部材を取り外していきます。
こういう部材もある、おおこういうのもか、とまるでパソコンの「バラし」のよう。
で、最後はイケメンさん2名で掛け声を合わせてガラスを撤去。
約1.5m角ガラスですが、3重なのでそこそこの重量物。
慎重に足場上に安置させておきます。
で、搬入作業が終わるまでそのままの体制で保持し続けていた。
めったに見る機会のない工程なので、しっかり「取材」させていただいた(笑)。
一方搬入するゼロックスさんも油圧式のクレーン車を用意してきている。
そこからは搬入専門の組による威勢と小気味のいい作業が続いていました。
こういった窓ガラス取り外しというのはレアケースでもあり、
また、大型機械の搬入と言うことから、建築会社スタッフも含めると
一時期20名以上のひとたちがこの作業を見守って見学していました(笑)。
その上、屋根の上では屋根板金工事も同時並行で進行中。
自分で撒いたタネではありますが、工事の広がりの大きさに驚かされる。

搬入後は今度は木製窓の復元作業。
NORDさんに聞いたら、こういうアクロバチックなリクエストは
どうしても時々は発生するのだそうです。
さて本日はついに一連の引っ越し作業の最後の詰め。
細心の注意と楽観的姿勢で頑張りたいと思います。ふ〜〜。

【サクラ前線 弘前城から函館五稜郭、そして・・・】


さて事務所のリノベ工事がおおむね見えてきて、
いよいよあしたは事務所の移転引っ越しであります。
新事務所の工事の監理と旧事務所の整理整頓、引っ越し準備。
建築はそこでの環境を主体的に創造する営為なので、
やはり「初めが肝心」であります。
ということで、仕事の進行以外の他のことには、ほぼ目が行かない。
あ、普段からテレビも新聞もほとんど見ないのですが、
さらに輪を掛けている状態。テレビがない生活がもう1カ月半近くなっている。
新聞も週刊誌の類もまったく見ることがない。
いまアジアの今後を相当長く決定する外交的重大局面だというのに、
社会的痴呆が進んでいるとしか思えない日本マスコミ状況のようですが、
そういう悪影響はほとんど受けることがありません。
社会的「浦島太郎」状態のようであります(笑)。心静かでこれはまぁ悪くない。

なんですが、やはり季節の進行はこころに掛かります。
建築工事もその多大な影響を受けることはもちろんですが、
このところ、札幌でも初夏のような陽気の日もあり、
きのうなど、早咲きのサクラは市内各所で色づき始めていた(!)
おお、ついにか、というところであります。
ことしは3月中に関東以南地域では早々とお花見の便りが聞かれましたが、
それから遅れること約1カ月。
まことにニッポンは南北に長い国土ですね。
写真は昨年の弘前と函館五稜郭の満開時期のサクラの様子。
昨年はそれほど日を置かずに津軽海峡を挟んだ両地域の観桜を楽しめた。
カミさんとは毎年、函館のサクラを見に行ってくるのが恒例行事。
きのう、確認したら弘前が開花したということで、
函館もかなりつぼみが膨らんできたという情報であります。
札幌市内でも日当たりの良い場所のツツジやコブシなどは
もうみごとに開花してきていますが、
この様子では今週早くには函館で開花して、
今週末にはいよいよ札幌でも開花かも知れませんね。
北国のゴールデンウィーク、まさに黄金週間になればいいですね。

リノベ工事と引っ越しという大きなイベントと同時進行で、季節も巡る。
移転が終わってもしばらくは整理整頓で落ち着かないだろうとは思いますが、
季節感もひとしお深く感じられる格別の春であります。
さて、きょうも仕上げの工事と「引き渡し」、さらに大モノ機械の搬入など、
目が離せない工事進行であります。もうひと息、がんばるぞと。

【リノベ工事最終盤 陸屋根シート防水】


さて今週水曜日には引っ越し作業を控えて、
屋内の方の造作変更はおおむね終わり、一部設備の設置が残るのみ。
「動き続けている仕事」まるごとの移転引っ越しという
超難関が目前に迫ってきております(ため息)。
なんですが、まぁこちらの方は問題発生時のバックアッパー役。
なんとか無事に、引っ越しにともなう事故がないことを祈るのみ。

で、屋内工事が終わってすぐに「外部工事」が行われた。
当建築は補強コンクリートブロック一部木造の混構造ですが、
屋根部分は一部を除いては木造で架けられている。
混構造らしく最上階は2×4木造なので、大部分は自由度が高い。
しかし、一部ブロック造の2階部分のみの陸屋根があり、
そこはこれまで溶融したコンパウンドでアスファルトルーフィングを貼り付ける
アスファルト防水仕上げだったのです。
これ自体の耐久性はまったく問題がなかったのですが、
その陸屋根から「樋」を室内に貫通させており、
樋の塩ビパイプとコンクリート屋根の継ぎ目部位の防水はコーキング頼り。
案の定、原因不明のごく少量のしずくが塩ビパイプを伝ってきていた。
・・・という問題があり、それを根本的に改良するべく
今回、アスファルト防水から樹脂や加硫ゴムを主成分としたシートを貼りつける
シート防水工法に変更することにしました。
まことに屋根工事の変遷は北国建築の集約、歴史そのものともいえる。
施工では完全にフラットな屋根として、やや軒を出して水を落とす。
その下地としてコンパネなどでしっかり水平面を確保して
その上でシートを張り上げるという工法です。
この工事が終わってからは、幸か不幸かまだ雨が降っていない。
一抹の不安を持ちながら、雨の日には注視したいと思っています。
で、本日から2日間で木造屋根部分の半分程度で
板金の張り替え工事を行います。
水勾配だけの屋根については、下地構造のチェックと板金の張り替え。
一方、傾斜屋根部分は無落雪タイプに面材を更新します。
こちらもこれまで落雪に注意が必要でしたので、
そういった心配を解決するためにスノーストッパータイプに変更。
さらに終盤ということで、あるアクロバチックな「イベント」も明日予定(笑)。
追い込みですが、無事に仕上がらせるべく万全を期したい(キリッ)。

【ナラ原木テーブル 薄化粧の曼荼羅的美】


おおお、であります(笑)。
先日来ご紹介のわが家のナラ原木テーブル。
暴れまくっていたその素性、木目が自然な風合いでクッキリと見えてくる。
おまえ、こんなに複雑な木目を持って生きてきたのかと、
この木目を持つに至ったこいつの生き様がすこし伝わってくるかのようです。
まことに複雑微妙な曲線が描かれていて、まるで曼荼羅的世界。
この原木の「ねじれ・曲がり」の本性が明瞭になってきている。

きのう、カミさんがわが家キャンプ生活(笑)に合流して
まず着手したのが、この原木テーブルへの「薄化粧」であります。
彼女の情報に基づいて、選ばれた「自然オイル」それも1回塗りで
着色と保護を可能にしたものということです。
使用したオイル塗料は、「ルビオモノコート」というヤツ。
4月17日に大工さんの手で立派に再生加工されたあと、
きのう21日まで濡れ布での清掃だけで自然乾燥させてあったテーブルに、
軽く乾燥布で汚れを拭き取った後、写真のルビオモノコートを振りかけながら、
乾いた布で葺きながらうすく伸ばしていく感じで塗布した。
写真上は本日朝、塗布後、約12時間くらい経過した状況であります。
「安全安心な健康塗料」という触れ込みで、やや甘い芳香が室内に漂う。
たぶん、成分中の蜜蝋の香りなのでしょうか?
成分構成は、亜麻仁油80-90%、蜜蝋5-10%、カルナバワックス5-10%、
無鉛性乾燥剤0.5-1%、顔料(色別0-5%)〜カタログより。
「揮発性有機化合物0%の完全VOCフリーで、亜麻仁油が主成分」というもの。
カタログには「made in Belgium」と記載されているのでたぶんベルギー製。
Replan誌面でもご紹介している輸入商社さん、ニッシンイクスの扱い商品。
ちなみに同社のポリシーは以下のようにHP記載(要旨)。
1. 地球環境に貢献する木材をお客様にお届けしていきます。
平成29年4月10日付けで、日本フローリング工業会による合法性等の証明に係る
事業者認定を取得。合法伐採木材流通利用促進法「クリーンウッド法」の
実施に向け、地球環境に貢献する木材をお客様にお届けしていきます。
2. 品質管理が徹底された会社と提携しています。
高品質な商品をお届けできるよう、厳しい目で品質管理をしております。
3. 価格交渉を行い競争力のある価格帯を実現します。
長年に渡り信頼関係を築き上げた提携会社と価格交渉を行い、
競争力のある価格帯を実現しています。
4. 弊社スタッフによる、入荷商品の品質確認
海外から商品が入荷した際、弊社スタッフにより再度、検品を行います。
“良いものをより安く”お客様にお届けできるよう日々取り組んでおります。
5. 2年間のフローリング品質保証
弊社は創業以来、常に品質を重視した商品をお客様にお届けいたしておりますが、
このたび弊社商品を一層ご満足していただき、また安心してお使いいただきたいとの思いで
平成29年4月1日より弊社フローリング材を対象に『品質保証書』を発行させて
いただきました。弊社は”良いものをより安く”を原点に精進します。〜引用以上。

わたしは、まだ本格的引っ越し前なので
このナラ原木テーブルの置かれたリビングで添い寝して(笑)寝泊まりしていますが、
今朝もたいへんここちよい目覚めだったことをご報告しておきます。

【日本大工始祖・聖徳太子 四天王寺番匠堂】



大阪四天王寺・番匠堂は、日本における大工技術の始祖として
番匠(大工)達から尊崇されている聖徳太子を祀り、
曲尺(かねじゃく)を携えたそのお姿より、世に曲尺太子と称される。
四天王寺は推古天皇元年(593年)に、聖徳太子が
鎮護国家・済世利民のご請願により創建され、その際、
伽藍建立にあたり、百済国より、最新の番匠の技術を招来された。
また、聖徳太子は七堂伽藍の建立にはやむを得ず
大地の産物の命を絶ってしまうので、金槌(かなづち)・鋸(のこぎり)
・錐(きり)などに仏性を入れて、番匠器(大工道具)で「南無阿弥陀仏」の
名号を書かれ、大工の工事安全と伽藍の無事建立を
祈られたと伝えられています。〜由緒書き要旨。

っていうようなことは、普段北海道にいるとまず、知り得ない(笑)。
聖徳太子さんの時代は日本での生産力が飛躍的に向上して
人口が大きく伸びた成長期だったとされています。
そしていまに残るような「大型公共工事・建築」が始原的に始まった。
この大阪・四天王寺は聖徳太子が発願して「鎮護国家」思想を
この列島社会に根付かせる使命を持って造営された。
しかし、当時の最新建築である仏教伽藍の建築の設計・施工の技術がなかった。
三内丸山や出雲大社の巨大建築などを作った木造技術はあったけれど、
美しくもあり、権威的でもあったに違いない瓦屋根を
造作したり、それを維持させる構造設計などはその入れる仏教といっしょに
まるごと輸入するしかなかった。
やはり同様の状況だった明治初期の西欧文明受容と似ていたのでしょう。
日本最古の建築会社・金剛組の始祖も朝鮮半島からこのとき来日した。
特殊建築であった仏教伽藍・四天王寺の建築維持のために、
「お抱え宮大工」という立場が与えられて日本に定住することになった。
この「番匠堂」の左右に並ぶ寄進者名にはその金剛組をはじめ、
有力な大手ゼネコンなどの名前が記されていました。

翻って、いま日本の住宅技術を革新しつつある
「高断熱高気密」技術というものは、日本社会のなかで
近未来、将来的にどのような経緯をたどっていくのか、興味があります。
まぁこの四天王寺のような権威的なありようにはまさかならないでしょうが、
日本の住宅建築技術史のなかには、確実に残っていくでしょう。
利休さんたちが始めた「茶の湯」が、茶の間という
独特の建築空間指示用語として一般化したような程度には
残っていくのではないだろうかと、空想していますが、さて。

【蓄熱暖房の「北海道遺産」表現をどうする?】

写真はわが家の今回のリノベーションで暖房方式としては廃棄した
「電気蓄熱暖房」本体中で「蓄熱体」として働いてきた煉瓦。
蓄熱は重量に比例する要素が強く、たいへん重たい。
成人男性が1〜2個持つのが限界的重量物。
いまは、工事中現場もおおむねの造作工事は終了し、
設備関係の最終チェックなどが残されている段階。
この古い暖房方式は、2007年段階で100,000戸の住宅で採用されたとされる。
一時期は新築住宅の過半以上を占めていた、
まさに「北海道遺産」と呼ぶにふさわしい存在だったと思います。
社会の需要と流れの中で、このように盛衰を見せたものとして
北海道は石炭など多くの「遺産」を持ってきたとも言える。
その最新遺産として、この蓄熱暖房は歴史的存在になっていく可能性がある。
全国の講演などで東大・前真之准教授から
この蓄熱暖房とともにわたしの写真が並べられてきた経緯もある(笑)。
そのような存在として、ある象徴性も持っているということで、
この蓄熱煉瓦について、廃棄はせずに工事現場で残置させていましたが、
現在は内部土間物置空間で留置されています。
北海道遺産として、どのようにメモリアルとするか、
設計の丸田絢子さんと協議して、インテリア装置的オブジェにしたいと考え中。
まぁしかし、なんと言っても仕事のいろいろな企画進行もあり、
工事の進展も毎日毎日、いろいろな判断要素が目まぐるしく出来する。
そんなことから、メモリアル制作着手は日程がどんどんと先送り。
またこうした情報をこのブログでお知らせしたところ、
前真之先生から、5月中旬の来道時ぜひ対面したい希望も寄せられた(笑)。
今後の展開がまだ十分には見通せない状況。
いずれにせよ、こういったメモリアルのことでもあるので、
わたしどもでのDIY的な、手作業的な「造形」表現物となる可能性が濃厚。

ということで、まだ身の処理方針が決定せず、
その時期も明瞭ではないまま、まわりの工事の喧噪のなか、しずかに
自らの運命にけなげに処したいと控えている煉瓦たちであります。
なにか良いアイデアがあれば、お知らせいただければ幸いです(笑)。

【オシドリ、芽吹き 格別の春もうすぐ開花】



4月の初めには関西出張があり、
堺市に滞在していてサクラ満開を味わっていて、なおそれから半月。
寒暖の落差はいかんともしがたく、北海道はまだ寒い。
それでもようやくにして、春の気配が強まってきました。
わたしも一時期の住所不定状態から、ようやく家に戻れて
本格的引っ越しはまだですが、起居は住み慣れたわが家でしています。
でもいろいろスケジュールがあって、朝の散歩はままならない。
ときおり行けるときもある、という日々であります。
今週はじめに散歩に行けたとき、いつもの北海道神宮周辺で
ごらんのようなオシドリの一群と遭遇。
積雪の時期もときどきは散歩していて、しかしそのころには
まったく影も形も見えなかったかれらの冬毛の美しい姿を確認。
「おお、無事に冬を越したか」という感慨に浸った。
オシドリの生態には詳しくはないのですが、
やはり積雪・冬の時期には本州温暖地などに渡っていたのだろうと思います。
ようやく雪が融けて、かれらも帰ってきてくれたのでしょう。
動き回るかれらの体温の温もりが感じられるようです。

また一方、もうすぐ引っ越す予定の事務所の庭木も
いっせいに芽吹きが始まっております。
日一日と、その膨らみが増してきていて、モノトーンから
カラフルな様相に変化して行こうとしている。
サクラ前線もだいぶ足踏みしていましたが、
ようやく来週初めには津軽海峡を渡ってくるという予報もでていますね。
遅くやってくるけれど、その分、万物の息吹というものも深く感じられる。
たぶんそういった「一体感」は寒冷地ならではのモノなのかも。
人間同士ばかりではなく、こういったイキモノたちの一斉の歓喜の声が
伝わってくるのだろうと思います。

さらに今年は新事務所への移転から、
Replan創刊30周年ということで、さまざまな動きを起こしていきます。
移転も来週25日予定で大車輪進行中。
まことに格別の春がもうすぐ開花になると思います。

【空間を引き締めるナラ原木テーブル】



きのうお知らせした「ナラ原木テーブル」の脚部補修作業、
無事に「立ち上げられ」ました。ごらんのような立ち姿で、がっしりとした反応力。
体重を掛けて上から押し込んでもびくともしない。
やはり背景としてのコンクリートブロックの壁には
これも真物を感じさせる「素材力」しかふさわしくはないと思われます。
石と木が素朴に対話する空間が、いちばんしっくりとくる。

で、下の写真2枚。
大暴れしていたじゃじゃ馬のナラ原木テーブルの
ねじれクセや曲がり根性をしっかりと見定めて、
しかしそのイキモノ的な美しさを引き出して、テーブルとしての役割を
まっとうに果たさせるような工夫を凝らしてくれた
今回の工事を請けてくれたヨシケンさんの大工棟梁・健名さん。
わたしは一昨日、このナラ原木への加工調整したまま、
接着材などの安定のために「寝かせていた」状態まで見ていて
その後、午前中に現場に戻ったら健名さんがこいつを立ち上げてくれていた。
木をよく見て、その個性を見極めて、最適な加工をちょっとだけ加える。
そうすることで個性を活かして機能性のバランスも取る、という
大工仕事を見させていただきました。
ほんとうに楽しい気分を感じさせてもらった次第。

人間は建築とか,その材料とかと、
長い間、対話し続けてきたのだろうと思います。
この東アジア弧状列島地域では、それこそ縄文の世から、
ながく木との付き合いが続いてきた。
三内丸山、吉野ヶ里から出雲、飛騨へと、
木を扱って人間空間を作ること、その文化は日本社会に根ざしている。
木は個性を持っている。
一期一会ではないけれど、同じような生育条件によっても違いが出る。
このナラ原木はいったいどんな生地でどんな育ち方をしたのか、
まったくわからないけれど、北海道芦別周辺の山地が故地ではある。
そのなかでいったいどのような地形・土壌の環境要因で育ったのか、
こうまでねじれ、曲がりを主張するその個性に翻弄されながら、
一方でそのことに強いシンパシーも持つ。
きっとこいつはこれからもやっかいを掛けてくるに違いないけれど(笑)
こうとなれば、トコトン付き合ってみたくなる。
ただ、こいつは樹齢300年近くはありそうなので、
木は切られてからもその年数分は命を長らえるとされているから、
わたしの方がはやく寿命が来てしまうけれど、
それよりも寿命の長そうな石の環境の中で、楽しく個性を発揮してほしい。
そんな気分でおります。

【ナラ原木テーブル「じゃじゃ馬ならし」脚補修】



さてもうすぐ引き渡しのリノベーション工事、
この工事でもかなり難関(?)に差し掛かってきています。
1階の自宅として利用する部分、メインに使うテーブルの補修。
ナラの原木をそのままスライスしたものを原木屋さんで
長期間(約10年と言われた)寝かせて置いて、その後工務店さんの土場で加工し
それをさらに自宅に5年間くらい馴らしておいた。
それからやおら手を掛けてテーブルに仕上げた。
けれど、この原木、かなりスジのねじ曲がったヤツのようで(笑)
それからもねじれが止まらなかった。せっかく付けてもらった脚がいやだと、
ごねまくって、ガタガタして使いにくかった。
・・・っていうような「経歴」のナラ原木テーブルであります。
わが家に来てからも、もう25年近い「付き合い」のヤツ。
わたしの人生でもかなりの長期間を時間共有してきている。
もうこうなれば、なんとかこの「じゃじゃ馬」と共生していくしかない。
なにやら自分自身のゆがみ・ねじれを仮託したような存在なのです(笑)。
まぁ、処置ナシとされるところですが、
今回、一縷の願いを込めて相談したら着手してくれた。
これまでの4本の独立脚から、ごらんのような仕様の脚に換えた。
1枚目の写真が鉄製脚部を乗っけただけのところ。
で、2枚目のような3次元修補を加えた。
この修補のほかにも、手前側脚にも「彫り込み加工」も加えている。
しかし、この3次元修補の微妙さはコトバでは説明しにくい(笑)。
工事に来てくれた棟梁さんが半日くらい頭を抱えながら、
工夫してくれた修補痕跡であります。
このようにクローズアップすると、まさに「木組み継ぎ手」詳細のよう。
このように手を加えて接合させて寝かせておく作戦のようです。
写真は今朝、現場確認して撮影した状況です。

さて、本日、なのかどうかは不明ですが、
棟梁さんの判断でこいつを「起き上がらせる」ことになるのでしょう。
希代のねじれ曲がり根性が克服されているのかどうか、
ハラハラドキドキしながら、今日という日を迎えております(笑)。
親しい友人、いや自分の分身の容態を見るかのようであります。

【ReplanWEBマガジン「住宅実例を見る」】

住宅雑誌でユーザーがいちばん惹き付けられるのは、
当然ですが、やっぱり住宅の「実例写真」情報です。
実際にユーザーがいて、注文住宅として建てられた住宅では、
さまざまな「ホントの快適」「リアルな暮らし」がそこに投影されている。
モデルハウスはそれなりに見どころもあるけれど、
やはり、ユーザーの「こんな家に住みたかった」という切実なメッセージが、
写真を通した「空気感」として、同じ思いを持った建て主には伝わっていく。
実例の魅力は、その家族にとっての「いごこちの良さ」が個性的に実現し、
そのエッセンスが、個別デザインを超えて「わかる」ことにあるのでしょう。
WEBマガジンReplanとしても、オリジナル取材を中心に
大いに拡充を図っていきたいと考えています。

【ReplanWebマガジン「住宅実例を見る」】
「住宅実例を見る」…創刊30周年のReplanがこれまで誌面で紹介してきた
住宅実例の数々をWebで見ることができます。
主に北海道、東北、関西で建てられた注文住宅の実例を、
定期的に紹介していきます。
現在アップされている住宅事例は以下の通り。
リアルな実例の写真で家づくりがもっと身近なものになります。 是非一度ご覧ください。

●北海道 ‒ 中札内村
趣味をとことん楽しむための理想的な田舎暮らし 〜岡本建設
●北海道 ‒ 札幌市
北国の暮らしをより自分らしく心地よく リノベーション“hygge(ヒュッゲ)”スタイル
 〜SAWAI建築工房

●北海道 ‒ 札幌市 
白箱の家 〜一級建築士事務所 Atelier Casa
●北海道 ‒ 札幌市
自然素材で仕上げた薪ストーブの家。実験的な取り組みも理想の形に
 〜SUDOホーム(須藤建設)

●北海道 ‒ 札幌市
土地に寄り添い、木々と語らいながら暮らす。共存するいえ
 〜SUDOホーム(須藤建設)

●福島県 ‒ 福島県須賀川市
子どもたちの元気な声が響くのびのび成長できる家
 〜LITTLE NEST WORKS

●秋田県 ‒ 仙北市
「好きなものに囲まれて暮らしたい」夢を叶えた土間と薪ストーブの家
 〜仲野谷工務店