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サスティナブル住宅賞発表

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(財)建築環境・省エネルギー機構っていう長い名前の
政府機構があります。
天下り団体といえば、その通りなんですが、
省エネルギーの推進という政策の上では役立っている団体。
略称で、IBECというように言われています。
ここでは毎年のように
「サスティナブル住宅賞」という省エネの観点を重視した
住宅の賞を発表しています。
なぜか、平成17年、18年と続いたのに19年がありませんでした。
どういう経緯だったのかは不明なんですが、
首都圏を基盤として、こういう住宅の情報を集める、
その作品性も論ずる、という場合、
応募作品そのものの数を集めるのに苦労する、という現実はあると思います。
東京の設計者は、やはりこのポイントについては
無理解な人が多い。
そういう部分に力を入れるよりも、
表面的なファッション的なデザインに傾注した方が
受注に結びつきやすい、ということが大きいのだと推察されます。
いわゆる、建築専門雑誌などでも、
温熱環境についてまったく顧慮していない
「スカッとした」デザインの住宅ばかり、
壁の薄さをことさらに強調するようなデザインが主流。
そういう環境の中では、断熱や気密、省エネを十分検討する、
っていうようなことは、野暮ったいと考えるのでしょうか。
北海道から見ていると、理解しがたいようなデザイン手法が
もてはやされていると感じます。
そんな状況で、応募を募るような動きが
新住協などに寄せられてきていました。
新住協は北海道を発祥とする高断熱高気密住宅の中心的運動体。
むしろ、これまで、どうしてアプローチがなかったんだろうと不思議なくらいでした。
ようやく、中央省庁からも、こういう動きが出てきたようですね。
で、平成20年度の受賞作品がめでたく発表された次第です。
グランプリは、新住協秋田支部の池田建築店が施工した住宅。
設計は、室蘭工業大学鎌田研究室と、西方設計さん。
Replan誌面では2年前くらいに取材、掲載した住宅で、
このブログでも、何回か、その様子をお伝えしています。
Q値が0.6レベルという最高水準のもので、
しかも日射熱取得について、非常に簡易な工夫でユニークな試みを行っている住宅です。
そのほかの作品も、JIA環境部会の、環境建築賞受賞作品が多く、
この新住協と、JIA環境部会のどちらか、という様相。
たぶん、IBECとしても、こういう運動体に期待を高めている、
という状況なのではないかと思われます。
今日の社会の状況の中で、環境的な建築というものに興味を持たない
そういう姿勢は、どうも同意しにくいと思っているのですが、
この賞などが、先鞭を付けていくようになってほしいものと思います。
北のくらしデザインセンター
NPO住宅クレーム110番|イザというときに役立つ 住まいのQ&A
北海道・東北の住宅雑誌[Replan(リプラン)]|家づくり・住まいの相談・会社選び

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