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地図に出ない通路

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新宿の南口を出て、代々木方面に徒歩6分、という案内地図を受け取って
気軽にアポを決めて、先日出張で、うかがった。
考えてみれば、仕事で新宿に行くのはたぶん20年以上前のことになるし、
そもそも、東京に行くと言っても、銀座や新橋、まぁ渋谷近辺がせいぜいで、
しばらく新宿の街には行っていなかったのをすっかり忘れていました。
まず、ホームを降りてから、どこでも南口の案内くらいはすぐに出ているはずだと、
軽く考えてしまっていたが、・・・ない。
しばし、探してみるが西口から、南口方面への行き方を忘れている。
というより、風景がまったく変わっていて、記憶の痕跡も見つからない。
ようやく小さな「南口方向」という案内を見つけて
頼りなげに道を進んでみる。
細い連絡通路を抜けて、ようやく南口方面に出るが、
甲州街道の様子も一変しているので、にわかにはわからない。
地図を確認するが、そもそも「南口」も表記されていないのに、そのとき気づく。
ただし、言葉としては「JR新宿南口から6分」と書いてある。
JRの鉄路が発見できないまま、甲州街道の位置関係も把握できず、
ついにやむなく道を尋ねることにした。
それでようやく現在位置を把握できて、おおまかな甲州街道との目的地の
配置関係が理解できた。
ただし今度は、その目的地への道路が明確に記載されていないことに気づく。
一応、道路には面しているが、えらく曲がりくねっていて、見当も付かない。
大きなビルの位置を確認しながら、目指してみる。
地図に空隙があり、そこに地図には表記されていない「通路」がある。
考えてみるとわたしが歩いている道には人がいなくて、
そういう地図にない「通路」をみんな歩いているようなのだ。
どうもその通路は、目的地にもごく近づけそうな雰囲気。
で、行ってみたら、大正解で、目的地へのアクセスは一発で発見。
うろうろしていた時間を総計してみると、約20分。
まぁ、なんとか約束時間には間に合ったのですが、
この経験で、面白いことを発見できた次第。
というのは、東京には地図が追いつかないような「通路」が網の目のように
張り巡らされてきているという現実。
こういう通路というのが、なぜ、地図に表記されないのか?
どうもそれは、こうした通路が「公共」のものではないからなんですね。
大きなビルが出来ると、空地をその周囲に作ることになる。
それを、ビルを使用する人のために、一般に開放するようになる。
そうしたビルの通路が連続してくると、みんなこの「ビルの谷間のけものみち」を利用する。
たまの訪問者は、正規の「公共道路地図」を頼るが、
いつもその街を利用している人たちは、まったく違うルートを歩く。
どうも、そのようなことなんですね。・・・う〜む。
そのうえ、こうした連続した「通路」は
それを説明することも出来にくい、ということになっている。
目的地の住人に聞いても、的確な案内の仕方をイメージできないようなんですね。
やろうとすれば、正確なビル位置関係を表記した地図に、通行ルート矢印ででも、
表記する以外にはないでしょうね。
さらに発見したのですが、こうした通路には法律的にもややこしい問題が出るので、
「道路管理者」みたいな責任からは逃れています、
というような案内表記まで置いてありました。
そりゃぁそうでしょうね。なにか事件があったとき、そのビル敷地の管理者に
いちいち確認を取ったり、責任を取らせたりはできないでしょう。
ま、いずれにせよ、どんどんと新しいビルが建つという現実が生み出すことですね。
仕事の訪問を終え、写真のような、そのけものみちを歩いていくと、本当に近い。
途中随所に、エスカレーターまで設置してあるんですよね、ラクチン(笑)。
帰りは、時間通り、6分で南口に着きました。
甲州街道を見渡す跨線橋上から見てみても、JR鉄路はそこからすら
見渡すことが出来なくなっていました。
街が、記憶を超えて成長していくので、記録も出来にくくなっていっている。
さてさて、東京一極大集中って、どこまで行き着くものなんでしょうかね?

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