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北海道唯一の国宝「中空土偶」

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「国宝」であります。
でも写真はもちろん、レプリカです(笑)。
中空土偶。制作年代は3500年前くらいと推定されています。
青森県西部海岸一帯に眠っている土偶と似ている。
よく教科書に登場する遮光土偶などと
よく似たような作風を感じます。
でも、その後の弥生文化の埴輪が、
無個性な均質性に向かっていると感じるのに対して
こちらの縄文社会の文化性を表現した土偶の方は、
呪術的で、より「個性的な」表現力を持って迫ってくる感じを持ちます。
岡本太郎さんの絵のように、あるいは
青森県出身の「ねぷた絵師」であったといわれる棟方志功さんのような
そういった表現世界に繋がってくるような
強い印象を見るものに訴えかけてくる気がします。
それにしても、北海道唯一の国宝に指定された、
ということは、北海道にはほかに国宝がないのですね(泣)。
まぁ、日本文化を背負った人間の歴史はまだ、百数十年ですから
無理もないとは言えるけれど、
でも逆に言うと、この国宝もその民族性は、詳らかではない。
日本列島に居住していたひとびとの生産・表現活動、というところ。
まぁ、北海道に暮らしている人間からすると、
赤煉瓦庁舎や、時計台などは国宝になってもいいのではと思いますが、
そうはさせてくれないようですね。
縄文期の土偶って、
ほかにも以前ブログで触れた作品があり、
たぶん、子供を失った悲しみを紛らすために作ったのではないか、
というような彫像がありました。
作風として、あの表現にも繋がっているように思います。
この時代には、土をそのまま、機械やろくろを使わずに
制作した土器生産の専業者のひとたちが、それ以外の生産活動として
たぶん、副葬品生産を手がけていて、
そういう生産活動の結果がこのようなものだったのでしょうね。
そういう意味で、手ごねの味わいがあり、
作者の手業の細部までが伝わってくる感覚があります。
北海道に暮らすものとして、誇らしく思うと同時に
われわれ時代の人間も、
縄文に負けないように痕跡を残していきたいと思いますね(笑)。
北のくらしデザインセンター
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