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歴史と建築の視点

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千葉県佐倉市の「国立歴史民俗博物館」に再び行って参りました。
というのは、目玉が飛び出すほど
わたしの興味にぴったんこの企画展をやっていたからなんですね。
題して「日本建築は特異なのか」。
東アジア三カ国、日・中・朝の建築を比較対照しながら、
日本建築の「特異性」の評価に、歴史の側から迫ろうという企画。
北海道にいて、現代の住宅を考え続けていると、
比較対照すべきなのは、つい北欧・北米という視点になります。
住宅の性能という意味では、まったくそうなるのですが、
一方で、わたしたちのDNAには、この東アジア世界3カ国の
関係性の中で営んできた時間がたいへん長いわけで、
建築の基本的世界も大きく規定されている部分がある。
そういう視点を提示してくれたという意味で、手を打つほどにいい企画なんですね。
写真は、3部構成のなかの一番最初の
第1部・宮殿建築の部の大唐帝国の都・長安の街割りの様子。
律令を生んだ、中国の中華思想を体現するように
規格的な碁盤の目の街割りが整然と展開する。
こういう世界観にわたしたち日本も、長い歴史年代を過ごしてきたのですね。
圧倒的な受容の歴史がわたしたちの歴史だった。
ただし、さっそくこういう宮殿建築においても
日本は中国とは違う道を歩き始める。
中国がいかにも、権威的な「皇帝権力の示威」的な建築に向かうのに
日本の天皇権力は、宮殿と言うよりは住宅に近い建築になっている・・・。
っていうような、展示展開が広がっていて、興味が尽きない・・・。
が、しかし、なんとも遠い(泣)。
きのうは朝1番で博物館に着いて、9時半開館と同時に入場したのですが、
特別展・通常展示と見ても、3時前には切り上げないと
札幌まで帰ってこられない。
千葉県佐倉市から、ってもう成田のホンの手前なんですが(笑)
そこから羽田に迂回するのですから、やはり遠回り。
きのうは、都合2時間半くらいはかかりました。
いいんですけど、国内各地域からのアクセスは
この博物館、やっぱり辛いものがあると思います。
しかし、そのスタッフの優秀さや、「国立」としての資料の一級さ、など
面白すぎて、困ってしまうくらいなんです。
もうすこし、利用者の利便性を考えて欲しかったですね。
まぁ、しかし、やむを得ないですなぁ・・・。
北のくらしデザインセンター
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