
東京にも8年間ほど住んでいた経験があるわたしですが、
これまでまったく知らなかったのが、
皇居の中を散策することができると言うこと。
今回の出張の機会に行ってみた次第です。
地図で見るとわかるけれど、
東京は真ん中に真空地帯のような緑地がある。
言うまでもなく、皇居なんですが、
以前は江戸城であって、徳川氏の私邸・居城が存在した場所。
きのう、ブログで触れたような王権の街割りのようにはなっていませんね。
中国の王権の居城が、整然とした区割りによる
区画街区を基本にしているのに対して、
この江戸城、現在の皇居は、まったくの不定形になっている。
たぶん、地形の変化に沿って、自然に形を整えていったに違いない。
古代以来の律令という国家体制から脱却するのに
京都という地理的位置ではどうにも身動きが取れなかったのと、
やはり東アジア的な価値観世界に対応した都市計画思想から
少なくとも、もう少しは近代受容にふさわしい都市機能と考えた結果だったのでしょうね。
きのう見たいわゆる王権の城郭としての左右対称であるとか、
そういった秩序感覚は消えてしまっている。
むしろ、明治初年のこの時代に街割りが開始された札幌では
より伝統的な碁盤の目のような街割りが踏襲されている。
ただし、王権の中心地が必ずしも中心とは言えない、渾然とした感覚がある。
現在の札幌市の街区では道庁赤煉瓦庁舎も中心感覚はない。
っていうような印象を持つのですが、
現代の感覚では、まさに都市機能真ん中の真空地帯。
城郭建築というのは、宮殿建築とは違って、
仕分けすれば、住宅の一部になるのだそうで、
そう考えると、この都心中心部の広大な空間は「私邸内部」ということになる。
でもまぁ、すごい広大な空間であります(汗)。
なかには城郭天守閣土台はあるは
小堀遠州造営になる広大な庭園もある。
たくさんの城郭建築も散在している。
東京の区が2〜3区はいるのではないかと思われる広大さ。
さまざまな変わった動植物、昆虫の類も生息しています。
また、全国各地方の植樹も植えられておりました。
ちなみに北海道はなにかなぁ、と思っていたら案の定、「エゾマツ」でした(笑)。
写真は、なかにあった、茶邸。
まことに優美な造作で、背景もまことにみごとで
まさに垂涎の美しさでありましたね。
こういう広大な庭園空間でありながら、なんと入場は無料なんですね(笑)。
入り口でプラスチックの札をもらって、出口で返せばいい。
まことにありがたい体験がタダ、っていうことであります。
いろいろな思念を複雑に思い起こさせてもらえる空間であります。
ふ〜〜〜〜む。
北のくらしデザインセンター
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北海道・東北の住宅雑誌[Replan(リプラン)]|家づくり・住まいの相談・会社選び
Posted on 8月 4th, 2009 by replanmin
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千葉県佐倉市の「国立歴史民俗博物館」に再び行って参りました。
というのは、目玉が飛び出すほど
わたしの興味にぴったんこの企画展をやっていたからなんですね。
題して「日本建築は特異なのか」。
東アジア三カ国、日・中・朝の建築を比較対照しながら、
日本建築の「特異性」の評価に、歴史の側から迫ろうという企画。
北海道にいて、現代の住宅を考え続けていると、
比較対照すべきなのは、つい北欧・北米という視点になります。
住宅の性能という意味では、まったくそうなるのですが、
一方で、わたしたちのDNAには、この東アジア世界3カ国の
関係性の中で営んできた時間がたいへん長いわけで、
建築の基本的世界も大きく規定されている部分がある。
そういう視点を提示してくれたという意味で、手を打つほどにいい企画なんですね。
写真は、3部構成のなかの一番最初の
第1部・宮殿建築の部の大唐帝国の都・長安の街割りの様子。
律令を生んだ、中国の中華思想を体現するように
規格的な碁盤の目の街割りが整然と展開する。
こういう世界観にわたしたち日本も、長い歴史年代を過ごしてきたのですね。
圧倒的な受容の歴史がわたしたちの歴史だった。
ただし、さっそくこういう宮殿建築においても
日本は中国とは違う道を歩き始める。
中国がいかにも、権威的な「皇帝権力の示威」的な建築に向かうのに
日本の天皇権力は、宮殿と言うよりは住宅に近い建築になっている・・・。
っていうような、展示展開が広がっていて、興味が尽きない・・・。
が、しかし、なんとも遠い(泣)。
きのうは朝1番で博物館に着いて、9時半開館と同時に入場したのですが、
特別展・通常展示と見ても、3時前には切り上げないと
札幌まで帰ってこられない。
千葉県佐倉市から、ってもう成田のホンの手前なんですが(笑)
そこから羽田に迂回するのですから、やはり遠回り。
きのうは、都合2時間半くらいはかかりました。
いいんですけど、国内各地域からのアクセスは
この博物館、やっぱり辛いものがあると思います。
しかし、そのスタッフの優秀さや、「国立」としての資料の一級さ、など
面白すぎて、困ってしまうくらいなんです。
もうすこし、利用者の利便性を考えて欲しかったですね。
まぁ、しかし、やむを得ないですなぁ・・・。
北のくらしデザインセンター
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Posted on 8月 3rd, 2009 by replanmin
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「国宝」であります。
でも写真はもちろん、レプリカです(笑)。
中空土偶。制作年代は3500年前くらいと推定されています。
青森県西部海岸一帯に眠っている土偶と似ている。
よく教科書に登場する遮光土偶などと
よく似たような作風を感じます。
でも、その後の弥生文化の埴輪が、
無個性な均質性に向かっていると感じるのに対して
こちらの縄文社会の文化性を表現した土偶の方は、
呪術的で、より「個性的な」表現力を持って迫ってくる感じを持ちます。
岡本太郎さんの絵のように、あるいは
青森県出身の「ねぷた絵師」であったといわれる棟方志功さんのような
そういった表現世界に繋がってくるような
強い印象を見るものに訴えかけてくる気がします。
それにしても、北海道唯一の国宝に指定された、
ということは、北海道にはほかに国宝がないのですね(泣)。
まぁ、日本文化を背負った人間の歴史はまだ、百数十年ですから
無理もないとは言えるけれど、
でも逆に言うと、この国宝もその民族性は、詳らかではない。
日本列島に居住していたひとびとの生産・表現活動、というところ。
まぁ、北海道に暮らしている人間からすると、
赤煉瓦庁舎や、時計台などは国宝になってもいいのではと思いますが、
そうはさせてくれないようですね。
縄文期の土偶って、
ほかにも以前ブログで触れた作品があり、
たぶん、子供を失った悲しみを紛らすために作ったのではないか、
というような彫像がありました。
作風として、あの表現にも繋がっているように思います。
この時代には、土をそのまま、機械やろくろを使わずに
制作した土器生産の専業者のひとたちが、それ以外の生産活動として
たぶん、副葬品生産を手がけていて、
そういう生産活動の結果がこのようなものだったのでしょうね。
そういう意味で、手ごねの味わいがあり、
作者の手業の細部までが伝わってくる感覚があります。
北海道に暮らすものとして、誇らしく思うと同時に
われわれ時代の人間も、
縄文に負けないように痕跡を残していきたいと思いますね(笑)。
北のくらしデザインセンター
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Posted on 8月 2nd, 2009 by replanmin
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北海道の噴火湾沿いには
豊かな漁場がいまでもたくさん広がっています。
このような条件はどの時代にも同様だったので、
この地域一帯、さらに今の函館市街地などには
縄文期から続く人間の営み痕跡が積層しています。
先日の道南出張の折、
ちょっと足を伸ばして、以前から一度訪問したかった
「大船」遺跡を見学してきました。
ここは、青森の三内丸山とその生活ぶりがほぼ似ていると言うことから、
本家と分家というような関係にあったのではないかと推定されています。
実際、ここで確認されるクリはDNA的に
三内丸山のクリと同じものといわれていて
人間個体もたぶん、日常的に往来があったものと思われます。
遺跡は、これまで見てきた古代遺跡と同様に
水辺からやや後退した高台状の端部に位置していて、
豊かな海の幸と、周辺の植物、クリなどを食べて暮らしていたようです。
この周辺では、北海道唯一の「国宝」中空土偶も発見されています。
しかし、三内丸山と比較して立地的に函館から遠いので、
北海道内でも、その存在意義があまり認識されていません。
ボランティアの説明員の方も、やや手持ちぶさたにしていたのは残念。
ということで、またひとつ、わたしのライフワークのピースが繋がった思いでしたが、
帰り際、展示室となりに無造作に野積みされていたのがこれ。
まんま、石皿なんですね。
やっぱり見ていると、昔のひともわたしたちも
同じようにムクムクと食欲がそそられるような姿形。
そうですね、大型海生動物・くじらなどの食事痕跡も発見されていますので
鯨肉の石焼きステーキなんか、ほどよい塩味で、
周辺の菜っ葉とあわせて豪快に食べまくっていたのではないか。
なんといっても、石の皿の野趣がなんともうまそうに思える。
いろりに火をおこして石を焼いて、
その上に肉を載っけて、塩を振りかけたりしていたのでしょうか?
どうも、こういう食いしん坊の妄想は無限大に広がって参ります(笑)。
産地直送、ではない、産地直食いですから、新鮮みはバツグン。
あぁ、うまそうだなぁ〜〜〜!
北のくらしデザインセンター
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Posted on 8月 1st, 2009 by replanmin
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さて、本日は東京に出張であります。
で、仕事では継続的に取り組んでいる作業が一段落。
そこで、自分でもひとくぎり感がありまして、
前々から、「やらなきゃなぁ・・・でも、ま・・・」
っていうことで、なかなか着手していなかった事務所まわりの
雑草処理、やることにいたしました。
きっかけは,アリの出没被害であります(泣)。
1週間くらい前から、さすがに長雨続きで巣別れ時期のアリが
社屋内に発生しておりました。
まぁ、周囲には素晴らしいお庭もあるので、
育成条件としては、雑草にもアリにも大変よろしい環境であります(笑)。
毎年は、数少ないわたくし専有の仕事項目でして、
年に2回程度、草むしりをしておりました。
しかし、ことしはどうにも忙しいというか、手を付けられなかった(汗)。
まぁ、心理的に「やるぞ!」という気が盛り上がらなかったのは事実。
なんですが、それ以上に長雨続きで
そういうチャンスも少なかったというところなんですね。
<ちょっと、言い訳くさいなぁ(笑)>
大体幅が、約1m程度で周囲の総延長が100mくらいでしょうか。
それくらいの面積空間を、腰を下ろしてじっくりと・・・。
まぁ、ほぼ雑草たちは畑状態でございました。
作業自体は楽しいのですね、これが。
どんどん、建物のまわりの状況が露わになっていくプロセスは楽しい。
さまざまな虫たちが大あわてしている様子を見るのは
なにやら、怪獣映画の怪獣役のようでもあり、意欲が湧いてくる。
なにやら、吠えまくりたくなる心境です(笑)。
中には昨年後半くらいからの1年草が
枯れ木のようになっているのもありまして、
なかなかに手強い部分もありました。
でもまぁ、悪戦苦闘と、やや軽く腰への張りを感じつつも、
1時間半くらいで、無事作業は終了であります。
やはり、アリの巣が3箇所程度発見できまして、
除虫剤で、アリの巣殲滅作戦を敢行いたしました。
まぁ、やや不憫ではありますが、会社を守るためには鬼の心境であります(笑)。
相談した設計事務所の話では、
ことしはいろいろなお宅で、それも一斉にアリの被害がでているそうです。
やはり長雨の影響なのではないかと思いますね。
で、写真がきのうの戦果のゴミであります。
札幌市は、ことしからゴミの有料化がはじまっていまして、
これが、雑草・枯れ枝の類は月に一回の収集。
8月は17日まで収集がないのだそうです。
っていうことで、わが家の裏の石油タンクの下に一時保管であります。
って、まだ2週間以上先なので、覚えておけるかどうか不安。
みなさんは一体どうやって忘れないでいられるのか、
夫婦で思案投げ首でおります。
うむむ。手強い。
北のくらしデザインセンター
NPO住宅クレーム110番|イザというときに役立つ 住まいのQ&A
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Posted on 7月 31st, 2009 by replanmin
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きのう紹介した函館の渋谷建設さんのモデルハウスで見たもの。
太陽光発電を屋根に設置するなどしているのですが、
一方で、日射遮蔽の工夫もしておりました。
高断熱高気密になってくると、室内に取り込まれる日射熱が、
けっこうなオーバーヒートを引き起こします。
日本の伝統的家屋では、そういう対策として軒を深くするわけですが、
寒冷地の建物では、積雪や氷柱の問題もあって
軒の出を深くすることに、歴史的にわだかまりがある。
それと、やはりデザイン的に
軒の出が深くなるのも似合う場合とそうでない場合もある。
そういったことから、その両方の問題点対策として、
一般的には日除けオーニングが考えられるのですが、
施工的に簡便というわけにも行かないのが難点。
っていうような需要にめざとく発売されているのがこれ。
まぁ、会社名や商品名は伏せておきますが(笑)、
値段を聞いたら、まぁ、大体は30000円前後で流通しているようです。
普通のオーニングが、傘のように窓を覆うのに対して、
こちらはちょうどスクリーン状に窓を覆っていくのですね。
で、上の収納部分から下げてきて、窓の最下部に引っかけられる金具があり、
そこに掛けて窓面を覆うことになっている。
上部収納部分の厚みがあるので、左右に隙間が開きますが、
日射遮蔽が目的のものなのでまぁ、問題はないと思われます。
窓は引き違い窓が基本になるでしょうね。
滑り出し窓や押し出し窓では、引っかかって出し入れができない。
窓の高さによりますが、大人であれば、日常使用的には問題はない。
背の低い方はちょっと使いづらいかも知れませんね。
っていうような新商品なんだそうです。
ほとんど軒の出がない、最近のシンプルモダン系デザインの住宅には
需要があると思われ、本州地域では出回っていると言うこと。
で、性能的な部分については・・・、
というあたりで、時間的にタイムアウトで聞けませんでした(笑)。
メーカー側のHPなどで見てみようかな、と思える商品です。
でも、このように遮蔽すると、窓を開いているとき、
そのうえ網戸を掛けると、
スクリーンだらけって言うような感じがするかなぁ・・・。
どうなんでしょうか、使用感など、
いろいろ聞いてみたいなと思いますね。
北のくらしデザインセンター
NPO住宅クレーム110番|イザというときに役立つ 住まいのQ&A
北海道・東北の住宅雑誌[Replan(リプラン)]|家づくり・住まいの相談・会社選び
Posted on 7月 30th, 2009 by replanmin
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函館にはe-ハウジングという地元ビルダー組織があります。
これは地域の中で、単独では資本力とか知名度的に大手メーカーに対抗しにくい
中小工務店が、結集することでパワーを大きくしていこうというもの。
こうした「地域工務店ネットワーク」というスタイルは
その中核的な理念構築や、リーダーシップなどの面で
なかなか難しい組織運営になりますが、
この函館のケースでは、メンバー5社で独自の住宅展示場までオープンさせています。
住宅展示場と一口に言うけれど、
土地の契約であるとか、維持していくのにかかる費用など、
まずはお互いの信頼関係構築など、難問が山積しているもの。
その点、e-ハウジングでは対銀行などでも協同の力で
個別企業ではできないような展開を可能にしています。
このような動きのためには、共通の、いわば旗印のようなものも必要。
地域工務店として、住宅技術的な側面も大切であり、
性能面でも差別化を図っていますが、
ここでは「太陽光発電」という切り口での展開も行っています。
函館市美原の展示場にある5棟のモデルハウスは
どの建物にも屋根に太陽光発電装置が乗っかっています。
写真はそのなかの「渋谷建設」さんのモデルハウス外観。
十分な後退距離が取れなかったので、屋根面は不明瞭ですが、
手前側の屋根に、装置が載っています。
太陽光発電装置は、南面に設置するので、
そちら側の面が大きくなっている必要がある。
この建物では、「のこぎり型」の屋根形状を採用して、
南側の屋根面を大きく取っています。
こういう屋根では、同時に高い位置に採光窓を得られます。
場合によっては換気装置をこの高い屋根側に設置して
パッシブな換気を計画することも可能になります。
性能面を考慮していくと、この屋根形状って、なかなかメリットがある。
さらに軒の出が一定に確保されているので、
理にかなっている部分が多いといえますね。
さてお盆前までにいろいろな作業が山積しております。
最近は対お役所への対応用件が増える傾向にあり、
ふだん使わない言語感覚が必要なロジックの世界になって参ります(笑)。
お役所の問題として、こういう言葉の問題というのも大きい。
実際に言葉や表現によって、いいものでも通らないケースもあって、
取り組んでみると難しい。
やはりこういう政策は、補助金ではなく、
減税方式の方がわかりやすいし実用的ではないかと
慣れない作業にとまどうビルダーさんたちの様子を見ながら思う次第です。
はてさて、やれやれ、と。
北のくらしデザインセンター
NPO住宅クレーム110番|イザというときに役立つ 住まいのQ&A
北海道・東北の住宅雑誌[Replan(リプラン)]|家づくり・住まいの相談・会社選び
Posted on 7月 29th, 2009 by replanmin
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きのうの続きを書きます。
やはり、建具って、面白いものだと思うのですね。
欧米の住宅の場合には、ひたすらしっかりした壁を作ることに腐心する。
窓という存在は、WIND+OWというのだそうで、
語源的にも風の導入という考えが基本的な要件になっている。
それに対して、日本は「間の戸」という考えがベース。
どうも方向性が大きく違うと感じる。
北海道の住宅は、日本の中で一番、インターナショナルな存在だと思うのですが、
そういう意味で、北海道ではあまり「建具」の感受性がない。
だいたい、建具屋さん、という職業自体、少なくなってきている。
たいていは今や、建材メーカーの既製品を嵌め込むだけになっていて
手作りで一品生産する職種が希少価値になっている。
それでも、やはり、このせっかくの日本的建築装置はなんとか存続させていきたいもの。
写真は、「葦障子」のクローズアップですが、
こういう細やかな手仕事を愛でてきた日本的感受性は素晴らしいと思う。
一本一本の葦を丹念にひもで結んでいって、木枠の中に収めていく。
で、やはりこういう規則的な手仕事の連続が生み出す
規格感のようなもの。
いわば「枠にはまった美しさ」というようなものが好きなのだ、と思う。
日本人が生まれてから見続ける家の中の風景に
こういった規格感を備えさせるような装置が仕組まれているのですね。
たぶん、こういう意味合いはものすごく大きな部分なのではないかと思います。
さて、日曜から月曜に掛けて
道南、青森と行ってきまして、クルマで走っておりました。
まぁ、日本全体のようですが、
この長雨はいったいどうしたことでしょうね。
わが家のカミさんの実家の畑も、まったく野菜が生育しません。
低温で長雨ですが、空気は湿潤で蒸し暑い。
雲さえ取れれば、夏の暑さ自体はあるようなのですが、
この調子では、農業関係はたいへんな年になりそうです。
景気が悪い上に、不作と言うことならば、
大変厳しい。なんとか、天候の回復を祈りたいですね。
北のくらしデザインセンター
NPO住宅クレーム110番|イザというときに役立つ 住まいのQ&A
北海道・東北の住宅雑誌[Replan(リプラン)]|家づくり・住まいの相談・会社選び
Posted on 7月 28th, 2009 by replanmin
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写真は北海道西岸・増毛の「本間家住宅」。
何回か訪れていますが、
本邸の方のこの廊下の様子がなぜか好きで、写真を何枚か撮ります。
なぜなんだろうか、と考えて気付いたのですが、
やはりこれは建具の美しさに惹かれていると思い至りました。
日本の家はさまざまな建具がそのインテリアの基本。
とくに欧米の家が防御的な「壁」の建築であって、
開口部は、それこそ「空気を取り入れる」窓、という明確な目的的存在であるのに、
日本の窓は、それこそ柱と柱の間の広大な開口部なのですね。
それも至る所に開きまくっている。
そういう建築構造になっている。
壁を重視しない構造になっている、ということが大きいのでしょうね。
しかし、そのままでは空気の遮断とか、
生活上では不具合も発生してくる。
そこで発達したのが「建具」ということなのでしょう。
で、障子に代表される格子模様が日本的インテリアの基本。
この写真の廊下空間は、ほぼすべてが建具で構成されている空間なんですね。
そういうことから、なぜか惹かれる空間性を持っている。
正面奥の「葦障子」は、夏場だけ使用するそうですが、
こちら側の視線の変化に対応して、見え方が変化する。
細かい葦の枝で組み合わされているのですが、
よく観察すると、葦が太いのと、細めのとで交互になっています。
そして、もっと言うと、節の位置の微妙な変化で
まるで模様が付いているようになまめかしい光線の変化が感受できる。
一方で右側の葦障子は,タテに組み込んでいます。
こちらのほうは、太めの葦だけで、太さも揃えられている。
本当に奥の深い建具の世界であります。
左側の障子たちは、中庭からの光を内部に引き込んでいる。
その光が、右の障子を通して居室に導入される。
断熱的には、紙が2枚だけという構成になる。
もっとも、この家では中庭のほうにはガラス窓が嵌め込まれています。
でもまぁ、日本人って、こういう空間性のまゆに包み込まれてきた。
こういうなかで、規則的な幾何学的な格子模様を
幼少期からインプットされるのが日本人なんですね。
日本人が数学が好きだ、というのもむべなるかな、ですね(笑)。
どうなんでしょう。最近は数学コンクール、
日本のお家芸ではなくなってきているのでしょうかね。
でもこういう空間性って、幾何認識を大いに刺激しそうな気がします。
廊下なんですが、ときどきこうやって
座った目線でたたずんでいると、ずいぶんと心が和んでくるような気がします。
みなさんはいかがでしょうか?
北のくらしデザインセンター
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Posted on 7月 27th, 2009 by replanmin
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おととい、しばらく切らしていた「妻有そば」が届いていました。
新潟県出身のカメラマン・安達治さんから以前、教えられて以来、
大ファンになって、通販で購入している味です。
しばらく食していなくて、久しぶりに頼めたのです。
やっぱり味が全然違うんですね。
乾麺なんですけど、手打ちとも違う、まったく信じられないのど越しの食感。
布海苔をつなぎに使う、新潟十日町・玉垣製麺所さんの製品です。
http://www.tsumarisoba.co.jp/index.html
最近、「石臼引き妻有そば」というのを新製品で出しているそうで、
こちらは通常価格の倍近い金額です。
まぁ、一度は頼んでみようと思いますが、今回は通常タイプ。
30把入りで6900円也。
おいしいそばは、おいしい店で手打ちを食べさせてもらうのがいいとは思うのですが、
やはり乾麺は乾麺で、独特のおいしさがあります。
1把あたり、200円くらいですから、
2把ゆでて、3人の食事にちょうどくらいでしょうか。
っていうそばを楽しもうと思っていたら、
なんと、友人から突然のケータイ電話。
「なした?」
「北海シマエビ、やる。」
「どうしたのよ」
「常呂で買ってきた」
「いいのか?」
「いい」
っていう、垂涎の申し出。さっそくかれの家に受取に行き、
お礼もなんもなく、「まぁ、そのうち、無農薬野菜だな・・・」と
心の中で、礼を言って大急ぎで家に帰りました。
「北海シマエビ、食うぞ」
「マジ・・・、食う!」
という親子の手短な会話のあと、
ひたすら、皮むき、パクパクと無言の一時・・・。
仕上げにざるで、妻有そば。
いやいや、なんの言葉もございません。
まったく至福の一夜でございました。ありがとう、幸せです。
北のくらしデザインセンター
NPO住宅クレーム110番|イザというときに役立つ 住まいのQ&A
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Posted on 7月 26th, 2009 by replanmin
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