
さて、先週金曜日には表題のイベントも開催されました。
とくに慶応大学の伊香賀教授や、福岡女子大学の吉村教授の
建築と医学、両方の研究者からの報告発表は有意義でした。
高齢化社会は進展していますが、
同時に財政状況も深刻化している、これは両輪の出来事。
そういった状況の中で、社会全体として
問題解決には、コラボレーションが欠かせなくなってきている。
これまでのような縦割り社会では、
それぞれの立場の進化のためにどんどん財政支出が増えざるを得ない。
しかし国民が負担しうる財政にはおのずと限界がある。
それを食い止めるには、これまでのアプローチだけでは難しい。
なんといっても医療費はこのまま伸びていったら
絶対に国民負担は天井を突き抜けることは明白。
一方で国民の健康増進は不可欠な基本権でもある。
なんとか住宅の性能向上が、健康増進をサポートできれば、
こういったパラドックスの解決方策として意義が高い。
そんな問題意識もあって、
この動きには賛同している次第であります。

ということで、
この日のシンポジウム、パネル討論会に
当社スタッフ、って言ってもカミさんですが、参加いたしました。
以前にも一度、別の機会でパネル討論会の「司会」の大役を受けたことがあり
そのときの彼女の心労ぶりを知っているので
まさにハラハラだったのですが、
しかし、今回は一パネリストとしての参加なので、比較的に気軽。
なお、司会進行の上原さんにもよろしくお願いして
時間の関係で会場を後にした次第であります。
あとで聞いたら、無事、終えられたそうで、ひと安心。
なんでも、懇親会では写真の伊香賀先生も
奥さんの誕生日に当たっていたと言うことで、
今回の札幌出張には奥さんも同伴で来られたそうです(笑)。
医学の進歩も、住宅の性能向上も
なによりもそこに暮らす人間生活のシアワセを実現する手段。
そんな印象を抱いたシンポジウムでありました。
Posted on 10月 26th, 2014 by 三木 奎吾
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きのう金曜日は予定が重なってしまいました。
当社スタッフが、健康住宅会議の方でパネラーとして出るのも心配だけれど、
もう一方で、日本建築学会北海道支部の「北海道建築賞」の発表会も。
ということで、はじめに健康住宅会議の方に顔を出してスタッフを激励して、
参加のみなさんにあいさつしてきてから、
北海道建築賞の方に行ってきました。
17:40くらいに健康住宅会議会場ホテルを後にして、
そこから約3kmくらいの北大構内・遠友学舎に移動して
ちょっと離れた駐車場にクルマを入れて、ちょっと遅刻で18:05ころ到着。
滑り込みセーフでありました。

北海道建築賞、本賞は該当作品なしでしたが、
「奨励賞」として、大杉崇さんの自邸「イヌエンジュの家」と
海藤裕司さんの「伊達市総合体育館 あかつき」が選定されました。
大杉崇さんの自邸「イヌエンジュの家」では、
既存の街並み、近隣居住者の生活シーンのなかに
そのあと入っていくもののスタンスとして、どうあるべきか、
という視点がはじめに語られていました。
近隣に暮らしていた人たちとどのような「関係性」を構築したら良いか、
そのひとびとの暮らしようを尊重しながら、なお、敷地の条件を活かして
よい建築に至ろうとする志向性。
そして、解に至る検討過程から、ユニークな計画が意図されていく。
手法については、まことにパッシブそのもの。
結果として紡ぎ出された住宅建築は、きわめて不定型な形状になったけれど、
ある一貫した志を感じさせて美しい。
海藤裕司さんの「伊達市総合体育館 あかつき」では、
体育館施設と、頻発する災害、有珠山の噴火などからの避難所という
まことに現代的なテーマを建築としてしっかり受け止めて
しかもその実現過程で、エネルギーコスト削減のための
真摯な取り組みを可能な限り実践していました。
そうでありながら、環境の中でのデザイン性も同時に追求した。
しかしあくまでも、デザインは環境要因に対する
いわば、パッシブな対応を丹念に積み上げる中から
ある志向性の表現のようなかたちで実現すべきものと考えている。
その姿勢に大いに共感できました。
この「北海道建築賞」、やはりわたしもホームグラウンド。
交わされる言葉がまことにわかりやすい。
奇をてらった難解なフレーズは一切出ない。
むしろ淡々と、与えられた敷地条件を克明に読み取って
環境性の中で、どう建築していくべきなのかが率直に、明瞭に語られていました。
いわゆる「環境建築」ということが、自明のものとして
若い世代の北海道の設計者に根付いているのだと実感される。
その着眼点と、解に至る方法論ともに異議を感じない。
そして出来上がった空間性表現について、
そのコスト面も含めて、率直に批評を求める姿勢もすばらしい。
都のちまたは、国立競技場計画問題で揺れている昨今、
対比的で、まことに清々しい思いでした。
Posted on 10月 25th, 2014 by 三木 奎吾
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きのう、知人がFacebookで、10月22日の地方新聞「北海道新聞」の
1面記事について「暗い、あまりにも取材姿勢が暗い」というように
論評されていて、興味を持って読んでみた次第。
記事はいま官邸記者を務めている記者が、政権が進めている
「地方創成」政策と道内地域の現状について触れたもの。
道新の記者さんの報道姿勢はトップのタイトルの
「1兆円の恩恵」という部分に象徴的に表れています。
この考え方では経済運営がわかっていない、ダメだと思います。
こうした見方しか出来ない「官邸記者」には、
ひとびとが生き甲斐のあるくらしを営んでいくために、
「日々の仕事」をどう作るのかという政治経済の要諦の論点・問題の
立て方ができず、まるでそれが「社会正義」であるかのように、
最終的にお金の問題だと習慣意識的にすりかえ、
福祉ばらまきという方向に論点を取り違えるのがオチ。
記事では、「いろいろ地方活性化をやってみたけどダメだった」
というような自治体の首長さんの取材だけしている。
そうした取材姿勢では、中央政府のやり方が悪いというような結論しか
誘導できない。取材される側もそんなことを記事に書いてもらう期待は
たぶんしていないと思う。
中央政権の政策が悪いという結論への「思い込み」が先にあって、
それを誘導するために記事を書いているのか、という疑問を持つ。
それはまだいいとして、じゃぁ、地方新聞メディアとして、
どうやったら北海道の地域興しが可能なのか、
そういった意見、考え方を発掘するようなスタンスが見られない。
中央のやり方に小児病的に不平不満を言うことをずっと続け、
それを北海道民に刷り込み続けるのかと、
自分で胸に手を当てて考えて欲しい。
こういう「政権のやり方が悪いから・・・告発する」みたいな、
結局自助努力のない、誰のためにもならないスタンスに
なぜしがみつくのか? 経済のためにそもそも
どういう権力行使があるべきなのかという視点がみごとに欠けている。
本来がひとびとの「自助努力」を引き出すものであるべき経済、
「経世済民」の問題を、権力政治の左右論争、福祉政策のような問題に
すりかえてしまうのは、
「進歩派」メディアの共通のステレオタイプ反応です。
いま現在の経済状況の中で努力している一般人からみると、
あまりにも遊離した考え方と思える次第です。
そういう「告発」の結果で「補助金」などがたとえ得られたとしても、
地域の衰退という現実には、なんの前向きな意味もない。
地域の元気をむしろ喪失させるのではないでしょうか。
最近の地方自治体の動きの中で岩手県紫波町が推進する
「オガールタウン」プロジェクトでは、
高断熱高気密、エコロジーの考え方でのまちづくり運営を行っており、
わたし自身取材して注目しています。
すばらしいことにそれへの「補助金」を期待していません。
たぶん、そういった方向で「まちづくり」を経営的に考える地域が
残っていくのでしょうね。
地域運営にも「経済運営」の視点が不可欠になってきている。
そのような時代には、右だ左だ、というような価値観は迷惑でしかない。
そういう非生産的な価値観論争は意味がない。
Posted on 10月 24th, 2014 by 三木 奎吾
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小学校の時に、秋の遠足があって
そのときに感じたことで絵を描きなさいという授業があった。
なんてステキな授業なんだ、と感動して
色鮮やかな紅葉の山々を「感じた」ままに描いた。
気持ちよかった。
そうしたら、先生からエラく褒められて、気恥ずかしかったけれどうれしかった。
やっぱり人間という、地球が生み出した生命は
地球が持っている美しさに畏敬するしかないのでしょう。
北海道というのは、日本のなかでも
いちばん四季変化が明瞭な地域だということですが、
地球サイズで見ても、北半球有数の地域なのだそうで、
四季折々、まことに豊かな色彩がこの自然環境からもたらされる。
刻一刻と変化を見せる秋の色彩の移ろいは
その極致のような美しさをひとの感受性に叩き込んでいきますね。
この季節の後には、白と黒茶のグラデーションの世界がやってくる。
そんな季節の美を楽しめれば、
あんまり他の欲はなくてもいいんじゃないか(笑)、
とも思えますが、まぁ人間、食べていかなければならないし、
しょがないですね。
写真はきのう、散歩道で朝日を真正面に受けた近隣の山。
かたちのまんまで「三角山」といいます。
なんともその命名の単純さにあきれるのですが、
隣には「円山」というのもあるので、
まことにわかりやすい(笑)。
これに「四角」があれば万事うまくいって、大変いいのですが・・・、
日本民族新開地の北海道には、こういうストレートさがある。
朝日を浴びて、全山が萌えている。
この山の光景がもう数日の命で、葉が落ちて
色が消えてしまう世界になるのです。
散歩道では、リスたちの動きが普段にも増して活発。
冬を前に越冬用の食糧確保に余念がない様子です。
さっぱり、被写体になってくれそうなノンビリした連中はいません。
そういう光景もまた、自然の摂理を教えてくれています。
冬に向かってすべてがまっしぐらの北海道であります。
Posted on 10月 23rd, 2014 by 三木 奎吾
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さてきのうご案内できなかったReplan東北最新号発売のお知らせです。
ことしは「青森版」という地域特集を別冊として発行できましたが、
おかげさまで大好評をいただいています。
また、年末進行であらたな挑戦もはじめております。
大震災からの復興というテーマも3年を過ぎて、
被災地でも本格的に住宅建築が始まろうとしています。
「性能とデザイン」という住宅の基本情報をフラットな視点でユーザーに
わかりやすく、楽しく感受していただけるように情報編集していきます。
【特集】敷地のことも考えて 平屋VS高屋
最近人気の「平屋」と、上へ上へと面積を広げた「3階建て=高屋」。
建物の高さがまったく異なる2タイプですが、敷地の特徴を丹念に読み解き、
魅力的な部分は最大限に生かす一方で、一般的に弱点とされることについては、
それを感じさせない工夫や、逆手に取ったアイデアがあります。
低くすることで叶うこともあれば、高くすることで叶うこともある。
諦めていたことが実現する可能性を大いに感じさせてくれるでしょう。
○case1.地面とつながる平屋
○case2.庭を内包する平屋
○case3.スキップフロア
○case4.3階建て
Contents
●巻頭特集/ 敷地のことも考えて 平屋VS高屋
●エリア特集 福島の住まい
●炎を囲む暮らし
●連載 いごこちの科学〈東京大学準教授・前 真之〉
●住まいのカタチ〈新築実例集〉
●NPO 住宅 110番
●TOHOKU ARCHITECT
宮城県「向陽台の家」 前川 尚治
福島県「つながりの家(自邸)」 前原 尚貴
10月21日から東北の書店・コンビニ(首都圏は特約店)で発売しています。
ReplanWEBからもご購入いただけます。
Posted on 10月 22nd, 2014 by 三木 奎吾
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本日も住宅ネタではありませんが、お許しください。
日曜日のあざやかな逆転劇にちょっと感動しすぎて
きのうのブログ、こういう風な書き方をすると、逆風を呼ぶかもと
内心、不安な気分もあったのですが、
勝負の綾、そんなような不安が結果に出てしまった。
わたしがそう感じたようなことは、ナインもきっと思ってしまっていて
そういうこころのスキが、大隣投手の快投を許す結果になったかもしれない。
なんとなくこっち有利みたいな勘違いを持ってしまった。
もっとがむしゃらに向かわなければ行けなかったのに・・・。
っていうような後悔の念はみんな持っているでしょうが、
ま。勝敗は決してしまった。
あとは勝ったソフトバンクが、ペナントとCS、両方の真正のパリーグ覇者として
セリーグの下剋上覇者、阪神と正々堂々と戦って、
パリーグのために勝って欲しいと念願する次第です。
がんばれ、ソフトバンクホークス!
なんですが、
きのうの試合後は、まさにスポーツマンとしての清々しい光景も見られました。
引退する稲葉選手・金子誠選手を敵味方ノーサイドで
胴上げしてくれました。
こういう試合後のノーサイドって、サッカーでは一般的ですが
野球では、すこし珍しいかも知れません。
北海道日本ハムファイターズ絡みでは、同じようなCSの戦いで
ソフトバンクの小久保選手を、稲葉選手が中心になって胴上げしたり
楽天の野村監督を破ったあと、胴上げしたりした記憶があります。
はじめてこういった光景に出会ったときには、やや照れもあったと思いますが
いまでは、北海道日本ハムファイターズをはじめ、
パリーグに根付きつつある野球文化になってきたかも知れません。
こういう文化の火付け役だった稲葉選手、
自分自身について、される立場になってしまいましたね・・・。
まことにすばらしい選手だったと思います。
北海道日本ハムファイターズは、かれは特別な存在と考えているようで
これから指導者として期待しているのではないかと思います。
今後、さらに野球界に尽くしてくれることを期待しています。
Posted on 10月 21st, 2014 by 三木 奎吾
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ふたたび住宅とは関係ないネタで恐縮です(笑)。
パリーグCSシリーズ、きのうも浮沈の激しい試合で、しびれておりました。
来期エースは確実な大谷君。
二刀流ということもあって、野球界屈指の大スターに
順調に育ちつつあるのですが、
たぶん大リーグに移籍するまでの時間は、あと3年くらいでしょう。
その間にどれだけの輝きを見せつけてくれるのか、
という期待を背負ってのきのうのピッチング。
2回には残念な4失点がありましたが、その後は立ち直って7回まで。
過酷なプレッシャーの中、立派に先発の仕事を果たしてくれたと思います。
そして今季で引退を宣言している稲葉選手のチャンスメークから
ヤングFighters全員での逆襲が見事でした。
稲葉の開いたチャンスを、いったんはHRとされた西川君の3塁打で
あと1点まで詰め寄り、連日の中田クンの1発で同点に。
そして引き分けなら即終戦という延長11回、
チャンスが来るとつないでつないで、一気に攻めかかる。
そうやって作った2死満塁で、地味な活躍で大注目の中島選手が
試合を決める決勝打。
CSシリーズの戦績を五分に戻してくれました。逆王手。
さぁ、ここまで来てしまった(笑)。
こうなったら、なんとか札幌に戻って来て欲しい。
CSシリーズは3位での出陣だったので、地元札幌からずっと遠征中。
一縷の期待は持ちつつも、まさかその寸前にまで状況が至るとは
思いもしなかった、けれどいま、実現寸前まで来た。
本当に、この遠征では、チームは一丸となって戦っている。
その姿は、ウルウルと感動的ですらあります。
きょう、思い切り戦って欲しい。
ここまできたら、結果はどうあろうと、すばらしい。
意地をかけて向かってくるソフトバンクと総力戦ですね。
すがすがしい戦いを期待したいと思います。
がんばれ、北海道日本ハムファイターズ!
Posted on 10月 20th, 2014 by 三木 奎吾
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わたしはDTPの仕事もある領域までは自分でもしています。
中小零細出版社としては、そういう部分も「体感」していなければならない。
年齢とともにしんどい部分もありますが(とくに眼精疲労)
まぁそれなりにこなしながら、やっております。
ということになるとパソコンはMacを使うことになるのですが、
定期的にやってくる「バージョンアップ」という
まるで定期受診を義務づけられた「健康診断」のような
受け身にならざるを得ない体験が宿命づけられている。
スタッフ各人はそんなに一生懸命やっていく必要はないのですが、
パソコンとそのネットワーク環境、仕事の進行管理を考える立場では
自分自身はある程度、モルモットになる覚悟は持たなきゃなんない。
まぁ、「業」のようなものであります。
っていうことで、おとといAppleからアップデートのアラートがあった。
1日おいて、きのう、おとなしく従った次第。
で、やっぱり案の定、ソフトの不具合に遭遇。
通常、DTPでの文字入力にはエディターソフトを使用します。
ワープロソフトのように重装備ではなく
エディター作業に適しているので、全メンバーに使ってもらって
全体としての作業効率を上げているのですが
そのメインのエディターからプリントアウトさせたら、
文字が大きく脱落して、点々としか印字されていない。
「PDFを作る」指令で出来上がるpdf書類も同様の不具合。
最初は、よくあるプリンタドライバの不整合かと思ったのですが、
wordにデータを持って行って印刷させたら問題はない。
ということで、ソフトのメーカーに「不具合報告」を上げたら
写真のようなやり取りが成立して、修正されることになるようです。
というようなことで弾みもついてしまって、天気はよかったけれど
久しぶりにMacの環境整備にあれこれと取り組んでおりました。
ユーザーをこういうふうにリードする機会を作るっていう意味では
やっぱりAppleの作戦は、なかなかにうまい。
トヨタの車には、基本に関係があまりない部分に
意識的とでも言えるような不具合が忍び込まれていると言われる。
それを直すのに、販売店に足を向けさせて
顧客との関係を強化する狙いがあるのだ、
というような都市伝説を聞いたことがありますが、
当たらずといえども遠からずの作戦は、大企業は考えているのでしょうね。
よく触れる機会を作れば自然と愛着が湧く、ということなのか。
まぁ、モルモットの気持ちよさってのもあるのでしょうか(笑)。
Posted on 10月 19th, 2014 by 三木 奎吾
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わたしどもで出版している「地域限定」マンガ本シリーズ第4弾です。
青森県は、北海道と大して変わらない気候風土ですが
なぜか、住宅性能についての意識は遅れ気味。
そういった現状を憂う声にお応えして、発行しております。
っていうか、ぶっちゃけわたし、本当はマンガ家志望だったのです(笑)。
物心つくころから、マンガメディアにぞっこんでして、
中学校時代には同好の友人も発見して
習作に励んでいました。
友人たちの中には、当時のマンガ少年たちが世に出る「登竜門」だった
「ガロ」や「COM」などに投稿して採用されたりするヤツもいました。
作画家としてのわたしには、あんまり才能というものはなく、
なんとなく行動としてはしぼんでいったのですが、
父親からは、描いたマンガを燃料にして燃やされるなど
まるで「マンガを描くなんて、人間のクズだ」
みたいな言われ方もされました(笑)。
まぁ今となっては、懐かしくも楽しいエピソードであります。
そのとき父親から言われたのは、
「こんなもので仕事になるわけなどないから」
っていうことで、内心は
「そりゃぁ、父ちゃんの時代とは違うべや」という反発もありました。
ただ、父親を心配させるのもいやだったので、
そういう志望は封印して、よりマシなメディアや広告関係へと
人生行路の舵を切っていったように思います。
なんですが、内心の炎はまだまだ熱いものがありまして(笑)
心配してくれた父も、死んでからもう30年を超えるし
ということで、中学校時代以来のマンガ少年たちを招集して
マンガ制作に取り組んでみた次第なのであります。
仕事としても、マンガ表現というのは、大きな市民権は獲得しているし
なにより直感的でわかりやすい、というメリットを活かせば、
いま現在のわたしのフィールドである「高断熱高気密住宅」について
一般ユーザーに伝えていくのに適しているという判断もありました。
で、3年ほど前に1号を発行して以来、
順調に年1回以上のペースで発行を継続してきています。
マンガ制作は集団的な作業でして、
わたし自身は、プロデューサー・基本構想・原作作家・管理者を担当し
作画については、西澤大さんという昔のマンガ仲間にお願いしています。
また、いま住宅設計者になっている同じく泉徹君に、
住宅事例の詳細な「設計業務・図面作成」などを担当してもらっています。
この3者による合同制作というかたちでやっておりますので、
内容については、遺漏なく、きちんと「高断熱高気密」についての
基本を抑えた内容になるように留意しながら制作。
創刊号については、鎌田紀彦先生にもご確認いただいています。
住宅づくりって、建て主の個性とか作り手の関わりなど、
とても人間くさい営為だと思います。
その点では、マンガ表現って、
そういうヒューマンな部分について訴求しやすい。
このマンガは、青森県内限定で配布されているものなので、
一般向けに販売はしていないのですが、
1〜4号があり、もしご興味のある方は、
残部は僅少なのですがご連絡をいただければ、
1冊送料込み1000円で頒布いたします。
とくに高断熱住宅を設計施工されているみなさんには、
格好の販促ツールになるのではないかと思います。
お問い合わせお申し込みは、メール miki@replan.co.jp までどうぞ。
Posted on 10月 18th, 2014 by 三木 奎吾
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知人から「入籍しました」という知らせがきた。
無性にうれしい。
両性が合意し、結婚することから始まるものがある。
というか、こうした報告には、あたらしく何かをはじめようという
静かだけれど確固とした意志を感じて、うれしい。
最近、歴史書を読んでいて
欧米的な現代的価値観の基本には、「個人主義」があって、
日本人は、伝統的な法人としての「家」意識から
脱亜入欧精神とともに、この個人主義を受け入れるなかで、
さまざまな変化を受容してきたことに
いまさらのように目を開かせられる思いをしておりました。
それまでの日本社会は、家を基本にして、その上位に「ムラ」社会があり、
その上部構造として「公儀」という秩序があったといわれる。
ひとびとは、個人としての生き方を生きたのではなく
なによりも、法人としての家の利害に必死に生きていたのだと思う。
家の存続のために、死を持ってすら「奉公」する生き方を生きていた。
そういうときに無条件の前提になっていた「家」は、
古代社会から引きずってきている氏姓制度のようなものだった。
ある血縁集団として、生き延びていこうとする意志のような。
そのためにひと一個の人生が存在した。
わたしたち年代以上の人間には、
こういった意識の残滓のようなモノがまだ生きていると感じる。
でもだんだんと、法人的な家感覚は消えていくことは間違いない。
そういうなか、個人主義が基本になってきても
やはり「家族」という基本単位の強さ、確かさというものもある。
それを紡ぎ出していこうという自然な人間心理も存在する。
ある仲間内で、独身であることを
みんなからうらやましがられ、あるいは心配され、
好青年として印象されてきたひとの結婚であります。
高断熱高気密住宅・工務店経営のかれの「換気」に掛けたあいさつのコトバ。
「まだ同居はしてませんが、
彼女が1日いるだけでも家の中の空気が違うことに驚いています。
1種とか3種とかそういう問題ではありません。」
なかなかの表現力に感心しております(笑)。
ニッポンはまだまだ、発展していくような気がしてきました。
Posted on 10月 17th, 2014 by 三木 奎吾
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