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壁なのか屋根なのか

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三角屋根の立ち上がる角度、というのは
いろいろな建築の目的や条件で変化していきます。
北海道ではとくに冬期の雪処理の問題から、たんにデザイン的な点だけではなく
屋根の形状や、その角度というものが検討されるものです。
北海道ではそういうのが常識なのに、それ以外の地域では
ほとんどなんの検討もなく、決まりパターンで寄せ棟屋根が
かけられていく様子を見て、そんなものか、と思ったくらいです。
雪処理、落とすためにはその敷地と風向き、方位など、いろいろな
方向から検討されるべきではあります。
そうしたなかで、とにかく雪を落とす必要から
全体を急角度にしたりするパターンがありました。
そうすると、居室としては垂直の壁をたくさん維持できないスペースが
増えて行かざるを得ません。
場合によってはごらんのような急角度の屋根勾配を
そのまま室内にあらわして、空間利用したいと考えるもの。
この屋根の角度は、計ってはいませんが、60度を超えるくらいだと思います。
これくらいになってくると、ほとんど壁と変わらなくなってくる、
というような意見を聞いたことがあります。
このように縁に近い部分を収納として利用する、というアイデアは
一番合理的な解決手段です。
収納されたものを取り出すときには、どうせしゃがんで取り出すので
そのときには天井の高さはすこし減殺されていても問題がありません。
窓も写真の例のように、屋根に付けた天窓なんだけど、
違和感なく、壁の窓の感覚に近い。
屋根面の構造や断熱厚分、額縁の面も大きくてすこし出窓っぽくて
重厚感を与えてもくれていますね。
こういう屋根や利点状の縁部分って言うのは、
主要な目的としては、通路的な空間に利用するので、
こういう収納との合わせ技、というのがよりいっそう効果的といえます。
ここでは、内装にも全面の木張りとしたので、
たいへん調和の取れた空間になっています。
ツーバイフォーなので、音の対策も考えて、
2階床面には厚手のカーペットを敷き込んでもいるので
ちょっと腰を下ろして
そのまま、読書としゃれ込んでもぴったりはまりそうです。
家の、床・壁・天井、いろいろな表情があり、
工夫とアイデアが生かされるべきものなんだと思います。

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