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菅直人抜き大連立

舛添要一という、かなり賞味期限が短かった政治家が
なかなかサビの効いた意見を言っています。
発言の要旨としては、菅直人さんという政治家の本質を明確に突いているかも知れません。

 新党改革の舛添要一代表は1日昼の記者会見で、自民、公明両党が内閣不信任決議案提出の方針を固めたことについて「菅直人首相ではこの危機を乗り切るのは無理だ。もし衆院に議席を持っていれば賛成する」と賛意を示した。その上で、参院での首相問責決議案で共同提出に加わる意向を表明した。新党改革の所属議員は参院議員2人。
 舛添氏は、首相が太陽光パネル1千万戸設置を事前調整なしに表明したことについて「この人は首相どころか政治家でない。ユートピア的なことを言う評論家なら、政治家という職業を去るべきだ」と批判した。
 また、首相が同日午前の参院本会議で今国会の会期延長と追加補正予算案提出を検討する考えを表明したことにも「首尾一貫せず政局的なマヌーバー(策略)にすぎない。自分の権力を維持する視点からしか物事を考えていない」と厳しく指摘した。

今回の政治的動乱の本質は、どうもここらあたりに
問題点の所在があるのだろう。
与党・民主党の中からも、大量の不信任案賛成者が出るという
政権運営の基本的な大失敗が、露わになってきている。
こういう党内情勢を作りだした要因は政権運営側にあるのであり、
規則だから違反したら除名する、という恫喝だけでは政治にはならない。
少なくとも、与党内ですら団結を作り出せないということは
運営側の大失敗、無能を証明している。
こういう状態で、大義名分もなく、解散総選挙に突入するというのなら、
その選挙は、まさに菅直人という政治家のための選挙になる。
身内から、その政権運営を激しく批判されるような人物の
政権維持がいいのかどうか、という判断基準になるだろう。
こういった情勢の中で、
やるだろうなと、思っていたとおり、
被災地からの「政争なんていい加減にしろ」という声、という名の世論操作。
政権運営というのは、政治その他の社会現象スケジュールの管理と
可能な範囲での世論操作というのが、枢要な部分だと思うけれど、
菅直人政権というのは、かなり意図的な運営を行ってきている政権なのは間違いない。
こういった政権の本質的な姿が露わになってきていると思う。
そういったものへの反応が、生き物である政治の動きの中で
一気に流れを制するかも知れない。

考えてみれば、
菅直人さんが「大連立」と言い出したとき、
手下になれとしか、野党側としては聞こえなかったのだろうと思う。
本来、政権側がそうした申し入れをするのであれば、
総理大臣はあなたがやってください、わたしはその一兵卒で働きます、
というくらいの、身を捨てる覚悟を示さなければならないのが
人間として当たり前のことだと思う。
そして、日本民族の危機は、そういったレベルのことなのだという
誠意を表現できなかったのが、菅直人という政治家の本質ではなかったのか。
危機に当たっては、まず我欲を捨てて、
国のために、総力を結集するのだという姿勢を見せなければならない。
それなのに彼がやってきたことはどうであったのか。
団結すべき身内から大量の造反者が出る指導者に、この危機を管理できるのか。
そのことが、ハッキリとしようとしてきている。
さて、振り子はどう振れるのだろうか?

<写真は友人が感動して送ってくれた展覧会のもの>

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