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本物サビと偽サビ

アース21会員のリフォーム事例。
和風店舗を洋風店舗に改装した事例なんですが、
モノを作っていくと、こういう感受性も育ってくるものかという事例。
手すりのアイアンは新材で、それに白い塗装を施していましたが、
そのうえから、わざとサビ色に似せてところどころ
赤黄色で着色しています。
そのうえ、それに店名を施すのに、
錆びた太めの針金でアルファベットを造形して、いました。
これは、いずれにせよ、新しく作ったものであるわけで、
そうでありながら、いきなり古くなるように演出している。

人間の感受性というのは、
いろいろな視覚作用が一気に働いて
あるイメージをこころに造形するものなのでしょう。
この店は洋風だけれど、
それがややくたびれたような風化した感じを出したかったのでしょうね。
このビルダーさんは、やや画一的な感のある
「輸入住宅」というものに、
その雰囲気作りにこだわりを持った造りを提供しています。
ツーバイフォーについては、
その合理性や機能的な側面が訴求されることが多い中で
じゃぁ、洋風住宅としてのデザインとはどうあるべきなのか、
そのあたりにこだわりを持って作り続けている。
そういったこだわりにして、この写真のようなディテールが出てきたわけですね。

まぁしかし、こういったところになってくると、
わび・さび、というような日本的感受性のほうが
理解するベースとしては、似つかわしいのではないか。
鉄が錆びて、それでもなおそのサビの、朽ちていく寸前の美しさ
みたいなものって、欧米的というよりは
やはり日本的なのではないかと思う次第です。
そのうえ、アイアン部分は、偽であることのキッチュさも狙っている。
ホンモノのサビの美と、キッチュな偽サビの出会い。
まぁ、店舗という世界なので、
こういったものを受け入れる部分が大きいのですが、
一方で、こういう作り手の感受性の面白さにも一本、という感じでしょうか。

さて、2日間、やや寝不足もあってお疲れモードから
ようやくきのう遅くに帰宅。
十勝からクルマで帰ってきたのですが、
カミさんも東京出張から、夜の便で帰還したので、
新千歳空港に立ち寄って一緒に帰って参りました。
ひとりで自由を謳歌していた坊主はいったい、どんなふうか。
ハラハラドキドキで帰って参りましたが、
案に相違して、きれいに片付いている。
むむむ、かえってなにやら、あやしい。
友だちたちと、大騒ぎしていたのではないか。
ひとりでお留守番、というのもまぁいい経験かも知れませんね。

北のくらしデザインセンター
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