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【大工職人さん減少が示していること】

図は北海道ビルダーズ協会・武部会長のプレゼンより。
武部会長の会社・武部建設では先般ご紹介のように
大工の育成に総力を挙げて取り組んできています。
この図で見ると、大工職人の数がピークを迎えていたのは1980年。
93.7万人が最大人数。そこから2015年・37.2万人まで
25年間で6割が減少してきている。
いわゆる人口減少による社会的減少幅をはるかに超えている。
それを証しているのは年齢別の割合で、20歳代の減少が目に付く。

武部さんのプレゼンでひときわ耳をそばだてさせられたのは
「大手ハウスメーカーから当社に、大工さんいないか?と声が掛かった」
という部分でした。
ハウスメーカーの側でも業界情報については当然わきまえて、
それでもなお、元請け独立自営の中小企業に頼みたくなる現実がある。
このことはそういうことを表しているのでしょう。
ハウスメーカーという存在は現代社会の中で、
いわば「合理主義」精神を端的に表している存在だと思います。
効率を最大化させることで企業の最大化を追究する存在。
その「効率化」の基本は職人仕事に依存しないで
工場ラインで生産を管理してそこから直接出荷するような志向性。
そのために「ムリムダ」を排して、生産効率を高めたい。
そういう志向性からは、大工の手仕事的な部分はなるべく排除したい。
そうであるのが必然であるのに、止むにやまれず、
前述のように、大工の減少に悩まされてきているのでしょう。
また同時に、価格ゾーンの高級化を図れば手仕事的な部分が
マーケティング的に逆転現象として浮かび上がってこざるを得ないのかも。

そういう事態が進行すれば、
「大工の奪い合い」ということが顕著になる可能性が高い。
さらに日本の住宅はいま、どんどんと改修の方向を目指しはじめている。
既存建物を生かして、それを現代的に再生する方向が強まる。
そのときに、目利きという部分、なにが使えてなにを更新すべきか、
そういう「現場力」が注目されてこざるを得ない。
どうも、この図からはそんな将来構図がみえてくるのでは。

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