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雪と屋根の問題〜2

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昨日は札幌から仙台へ飛行機移動。
この時期の移動には、自動車は避けざるを得ませんね。
札幌から千歳空港へは通常、まぁ1時間見ておけばいいのですが、
吹雪いて、高速道路はいつでも「通行止め」。
まったく当てにならないので、まぁJR利用になります。
でも、この間なんかは、その電車も車両故障ってことで大幅遅れ。
寒さでドアの開閉がおかしくなって、って、完全に整備不良だったんです。
じっと我慢せざるを得ない、雪国人の美徳がこうして涵養されるのですか、ね。
写真上のように、千歳が猛吹雪で、完全に諦めていたのに、
(あれ、って写真ではちょうど晴れ間だったようですけど、・・・笑&汗)
約1時間遅れで、何とか搭乗することが出来ました。
さて、昨日のテーマの続編です。
無落雪屋根に向かった北海道の住宅の話まではしましたよね。
で、現在は、スノーダクト屋根と呼ばれる屋根の一部にダクトパイプの雨樋から
自然に溶ける雪を水として落とすタイプと、
フラットルーフと呼ばれる、雨樋がなくて、雪を載っけておくだけのタイプの
ふたつの「無落雪屋根」が一般的に採用されているんですね。
それぞれで、メリット・デメリットがあり、まぁ選択の問題になるわけですが
当社本社建物の場合、フラットルーフを採用しました。
スノーダクトだと樋のメンテナンスが必須になるので、メンテフリーの方がいいなぁ、と。
でも、この場合でもやっぱ、最近メンテナンスの必要が出てきているんですね。
写真、昨日載っけちゃったのですが、再度クローズアップで掲載します。
写真下をご覧下さい。屋根から雪のかたまりがせり出して下がっているのがわかりますよね。
こういう、雪庇と呼ばれる雪のかたまりが、屋根を飛び出して
成長し始めるんですよ(笑)。
って、べつにホラー映画じゃありません。風の吹き方と、雪の降り方の双方が
あいまって、無落雪屋根の風下方向に出来てくるんですね。
ことしはまだ、たいしたことがないんですけど、
昨年には、玄関前とかにいまにも落ちてくるんじゃないかとヒヤヒヤ。
しょうがないので、雪を落としてもらったんです。
万が一、ひとが怪我でもしたら困るしね。
この雪庇の問題は、まだ、有効な解決法が見えてきていない。
断熱気密の性能がいい建物の屋根でも、この問題はあり得るんですね。
猛吹雪を伴った大雪が収まったあとの札幌の街の屋根には
こういう雪庇が、面白いように同じ方向を向いて
大発生している光景が見られます。
まぁ、ユーモラスではあるんですが、危険もある。
屋根の縁に電熱線を設置して、融雪して落とす、という手段はあるでしょうが
コストもかかるし、エネルギーも使う。なんとか自然な解決の仕方、ってね。
なんともやっかいな問題なんです。
なんか、いい解決法ないものでしょうか?  うーむ・・・。

One Response to “雪と屋根の問題〜2”

  1. 札幌の場合、南東方向にできやすいですよね。
    南面道路敷地に建つ住宅は、雪庇に悩まれている方が多いのが現状に思います。最近は、無落雪の勾配屋根も増えてきており、フラットルーフなどの水平屋根だけの問題ではなくなりつつあります。
    雪庇をできにくくする工法開発も必要でしょうけど、
    それ以上に、建物の配置計画やエントランスの方位も十分に考えなければなりません。
    設計者も建て主も、夏になるとどちらの方位に雪庇ができるということは、気にならなくなってしまうことが多いのが現実に思います。
    冬になると思い出すのでしょうけど...。
    http://www.hri.pref.hokkaido.jp/kankobutu/manual-panf/panf/yuki/yuki.pdf

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