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北上川と安倍氏の痕跡

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北上という街は、東北を歩いているとなぜか
よく中継点になる街。
南北関係で言えば、ほぼ白河から青森の中間点なのか。
また、東西関係でも秋田への東北道分岐があり、
ちょうど、中間ポイントのような位置にある。
そんなことから、東北でも稀有な人口増加が見られる街。
わたし自身も、よく宿泊することになる街です。
先日も、青森で仕事を終え、
翌日は仙台で仕事と言うことで東北道を南下しましたが、
ちょうど北上あたりで、疲労もピーク状態になったので
北上で一泊することにしまして、
北上川河畔のホテルに投宿。
で、朝、散歩していたら、すぐ近くに「安倍館公園」というのがありまして
見て参りました。
この地理的な位置は、1000年以上前でも同様に重要だったらしく、
大河、北上川に支流として注いでいた河川の合流点でもあり、黒沢尻という
ユニークな地名も残っています。
前九年合戦で滅ぼされた安倍氏の主要拠点があった地域のようで
地元では「安倍館」という地名が残されています。
この公園は、その遺跡の上に作られたもののようです。
まさに北上川に面しており、
奥六郡地域の農業生産物や、土器などに詰められた酒やらが
往来したに違いありません。
国境地域である平泉周辺地域と並んで交易活動が
ここで展開されていたのではないかと推定されます。
東北地域では、やはりこの安倍氏や、藤原氏の痕跡が多い。
それらは、基本的に敗者の側の事物なので
なかなか正確な文献資料などに残されることがない。
安倍氏の支配体制や、その経済的背景などは
資料に乏しいのですね。
とくに金の生産が大きな部分を占めていたので
秘密の保守にも慎重だった部分があるのかも知れませんね。
早朝散歩しながらも、
こんな埋もれた、さりげなさで安倍氏の事物に出会うんだ、と
ちょっとびっくりいたしました。
北のくらしデザインセンター
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