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テラスのような玄関

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写真は、過日撮影した秋田市の住宅の玄関の様子。
こちらは間取り的に面白い配置で、リビングは2階にあります。
1階は大きな窓越しに庭と面していて、
広々とした玄関土間が広がっています。
その中ほどに右側に靴脱ぎスペースがあって、
右の写真は、2階への階段から土間を見下ろした位置からのアングル。
テラス的な玄関は、つややかな床タイル、
大きくて、桟が瀟洒な印象の窓。さらに外の色彩を受け止める白い壁天井、
という質感豊かな素材で作られています。
通路として利用される左写真の部分は、左右の幅も大きくて
玄関土間というよりは、室内だけれど、半分外部的な
庭を思いっきり楽しむぞ、というような気分にさせてくれる空間。
なかなかこういう空間をたっぷり取る、というのは
予算とスペースの関係で難しい面もありますが、
最近は、こういう志向性を前面に出したような家づくりが増えていますね。
これまでの、床面積と有用性重視ばかりではなく、
家に「癒し」としての側面を大きく求めようとする傾向が増えてきています。
そう考えたとき、ひとつの機能性の拡張として、
こういう土間空間が持っている、明るくアクティブな空間性って、
もっと注目度がアップしてもいいのではないでしょうか。
ことしも残すところ、1週間ほど。
きのうはちょうど来客もあったので、家の片付けをいろいろカミさんと
考えながら、ゴソゴソとやっておりました。
やってみて、やっぱり楽しみは足下にある、って実感。
家具配置や、レイアウト変更で応接的な落ち着いた空間ができました。
ちょうど年末の大掃除もかねて、
家の新しい空間の魅力、って考えてみると面白いですよ。
すっかり新鮮な気分で、夫婦で、にんまりとしておりました。(笑)

ほっとする駅舎

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首都圏の駅って、混雑する駅ほど
機能性を追求して、どんどん無機質な素材になっている気がします。
そんななかで、ちょこちょこ利用する原宿駅。
若い人たちには別のイメージもあるのでしょうが、
わたしにとっては東京で一番、豊かな自然とふれあえる駅となっています。
なんと言っても、明治神宮の広大な森林と、
代々木公園の緑を満喫できるターミナルなのですが、
この木造の駅舎も、その雰囲気と調和していて
なかなかに素晴らしいものがあります。
たしか、この原宿駅というのは、天皇が神宮に参拝するために作られたと
何かの由緒書きで読んだ記憶があります。
そういう駅舎なので、独特なまま存続してきていると言えるのでしょうか。
いまどき、珍しいほどののんびりとした味わいのある建物ですね。
実際に、近隣の渋谷とか新宿とは、同じ歴史時間を共有しているとは
とても信じられない、ゆったりとした時間が流れている感じ。
アナログの猛スピード+デジタルの瞬時性に対して
突然、時間が止まったような時空間が広がっている気がします。
実際、木造のきしみ音が聞こえてきそうで、
こういう人間スピードも存在しているということが伝わってきます。
時間を経過した建築が持っている力のようなものを
こういう建物は多くの人たちに伝えているように思います。
さて、昨日は年末時期恒例にしている健康診断。
忙しさにかまけて、何も準備していなかったのですが、
なんとか8時20分という早朝締め切りに間に合って、
全身チェックをしてきました。
ことしは前年との比較で、体重は5kgくらい落ちていまして、
おかげさまでほとんどすべての数値で改善が見られ、
すべて健康というお墨付きをいただけました。やった!
体重は、なおもう少し落とすべきということでしたが(笑)
現在も、自分で決めている目標値の範囲内でして、まぁいっか、と。
でも、こういう慢心が、いけないのですよ(汗)。
こういう有頂天からの脱落の早さも、折り紙付きなんですよね。(笑)
せいぜい、腹八分目、こころがけたいものです。

庭をつつみこむ間取り

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きのうご紹介した家の内部の写真です。
平屋で平面プランは、中庭を真ん中に作り、左右に長方形に2つのゾーン。
ひとつはLDK空間とお風呂などの水回り。
一方は個室がふたつにトイレ、収納などという構成。
家族数が少ないので、シンプルなボックスプランですね。
中庭は、まんなかに左右の生活ゾーンをつなぐブリッジで区切られています。
で、片方は写真で見るようにウッドデッキになっています。
ですから、こちらは「外の居間」のように使えますね。
向かい側の寝室用の個室には
周囲からの視線を遮る用途で、オーニングも架けられているので、
必要に応じて、日除け屋根も架けられますから、
たいへん開放的な暮らし演出になっています。
写真手前側の片方の庭は、植栽を楽しむ庭。
これも、すぐにブリッジから出られるので、庭作業がリビング感覚で楽しめます。
場合によっては、手作りの野菜を栽培して、すぐに食べるみたいなことができますね。
屋根はそれぞれ外側に片流れになっていて、中庭側にむかって天井高が上がります。
そこに高窓が開けられていますが、これも効果的。
高さはそうは実際にはないけれど、この窓のおかげで、
開放感が、ぐっと増していますね。
また、周囲に対しては閉じた計画で、中庭側に開いている窓ばかりなので、
カーテンを考えなくてもいい、というのが大きいですね。
ちょうど訪問したときは、オープンハウスも終わり近くの4時過ぎでしたが、
刻々と、薄暮から日暮れの時間で、室内に取り込まれる
外の空気感が直接、生活の中に飛び込んできます。
こういう自然な時間の移ろいを、体感できるような仕掛けはたいへんいい。
せっかくの窓だけれど、夜になれば絶対にカーテンを閉めなければいけない、
というのは、半分しか楽しめていない、ということであるかも知れませんね。
この薄暮の時間の、青い空気の色合いを室内に取り込んで楽しめる、
なかなかに味わい深い、インテリア空間と思います。
床面積としては20坪ほどと、小さい住宅ですが、
中庭を実に効果的にプランに取り込んでいるので、
たいへん豊かな暮らしのイレモノになっています。
好感を持てる家だと思いました。

住まいの表情

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玄関前のエントランスの表情って、大切なポイントです。
首都圏などでは、建て売り住宅地というのは大体が都心からの距離と
地名ブランドによって決定づけられていて、
最後にどの家を購入するか、どうかって、
ほとんどが外観と玄関前などの家の表情で決定するものだ、
というように聞かされることが多いものです。
ただし、最近のシンプルモダンの住宅デザインでは、
なかなか表情にメリハリを付けるというのには苦心するだろうと思います。
写真は、先週土曜日の夕方に伺った仙台市の住宅の外観。
設計は鈴木弘人設計事務所さんです。
けっこうなローコスト住宅でありながら、中庭を囲むようなプランになっていて
シンプルながら、しかも変化に富んでいて、
豊かな内部環境を見せている印象度の高い住宅でした。
で、玄関前のこの表情が、なかなかにスタイリッシュ。
木の縦格子で、エントランスの土間を囲ったのですが、
夜景で見ると、照明ともマッチしていろいろな表情を演出しています。
そのうえ、正面外壁は白で、側面側は見えなくなっているのにも関わらず
黒い外壁とツートン構成にしています。
そういえば、室内でも全体はプラスターボードに白く塗装しているのですが
収納クローゼットの内側は目に鮮やかな赤、
お風呂も1面は緑など、「ちょうど裏地のように」彩色されていました。
こういう配慮って、きっと毎日使っていくウチに、
暮らしに句読点を打ってくれる仕掛けのような気がします。
ローコストの住宅なのですが、
随所に、使い込んで印象が深まっていくような仕掛けが施されていて
質の良い仕立て服のような、居心地の良さを感じる住宅。
そんなことを感じながら、もう一度振り返ってみた玄関前で撮影した写真です。
そういう意味では、けっこう「余韻が残る家」のような気もします。
結局、住宅って、そういうものを味わっているのが
知らず知らずの本質的部分、なのかも知れませんね。

首都圏住宅リフォーム事情

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写真は、16日に訪問した日経新聞社主催による晴海ビッグサイトでの
「住宅リフォームフェア」の様子です。
土曜日にしては、イマイチの来客のようで、
時期的にも年末のこの時期は、買い物に忙しく、
一般客の誘引は難しい時期なのかも知れません。
まぁ、そういうことなので、逆にわたしのように市場調査的に
いろいろな事業者さんにヒアリング調査を目的にしているものにも
対応して、けっこう、本音の部分も聞けたので有意義でした。
よく「悪徳リフォーム業者」云々、という報道がされていますが、
その背景のようなものはなかなか知られることがないと思います。
で、いろいろな出店されているリフォーム業者さんの
営業現場でやっている方たちに聞くと、
首都圏の住宅リフォームニーズのかたちが見えてくる部分がありました。
とくに東京23区内などでは、マンションを除いて、
戸建て住宅の場合、そもそも、現状、建っている状態自体が
脱法的、不適格的に建っているような住宅が多く、
こういう状態の建物をどうにかしようと考えるとき、
「まともな業者」では、対応できない工事のニーズが存在すると言うことのようなのですね。
ようするに、違法状態の上にまた、さらに増築したいとか
脱法的に建築したい、というようなケースが多い、というワケ。
断片的には、ウチの「住宅クレーム110番」なんかに、
「隣家が、違法な増築をやっている」とかいうような投稿があるのですが、
どうも、そういうケースが一般的にも存在するようなんですね。
当然、まともな事業者さんは手を出せませんので、
元々、建築業の資格もないような連中が、請け負ってやるケースがあるのだそうです。
ふ〜む、そういう事情か、と腑に落ちた次第。
北海道では、訪問販売系の、
主にサイディング販売のトラブルというケースが多いのですが、
ところ変われば、変わるものという印象を持ちました。
仙台の街を見ていても、この「現状不適格」建築の問題は、
どうすればよいのか、と考えさせられるポイントではあったのですが、
悪徳リフォーム屋が跳梁跋扈する温床になっている、というのは・・・。
やはり、この問題、ひとつの解決の方向としては、
1・リフォーム工事の届け出を義務づける、という点と、
2・現状不適格の建築再生に対しての法整備、
が必要なのではないかと思います。
たしかに容積率や、建坪率などの点で現状が法律に合致しない建築は
なるべく延命できないように、建て替えさせて本来の法律の趣旨通りの
建築基準法通りの街並みにさせるべきではあるのですが、
そのことを墨守する結果、街並みの正常な更新が滞ってしまっている、というのも大きい。
そしてさまざまなトラブルが進行しているのであれば、
もう少し、柔軟な法の運用が考えられてもおかしくはないと思うのですが・・・。
やっていいことと、ダメなことの線引きをしっかりさせるだけでも意味があります。
老朽化し、つぎはぎだらけの戸建て住宅が延々と連続する街並みと、
超高層の金属的な建築が併存しながら、
奇妙なたたずまいを見せているのが、首都圏地域ですが、
そろそろ、この問題、もうすこし、みんなで考えるべきではないのでしょうか。
ここをうまくできれば、リフォーム産業というのが、
街並みを再整備していく、活力に満ちた新産業として生まれ出る可能性があります。
いかがなものでしょうか、ね。

旨節かつお麺

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さて、ひさしぶりに本日は食べ物ネタで息抜き。
先日、都内で少し酒が入り、ジャズを聴いて電車に乗ってホテルまで帰りましたが、
って、なんか、都内勤務の諸兄と同じようなライフスタイルだったわけですが、
途中、すっかり居眠りするくらいの時間距離でもあり、
降り立った電車駅前のラーメン屋の看板が胃袋を直撃。
「こういうパターンが最悪なんだよな〜」
と内心、分かり切っているのに、
つい、「ま、あっさり和風みたいで、低カロリーみたいだし・・・」
なんて、自分へのいいわけを探しながら、
気がついたら、目の前に右側写真のような一杯が運ばれてきました。
ほとんど、無意識の世界ですね(笑)。
ということで、レンゲでスープをすすって、
「ん、ん、Oh、和風、わふう・・・」の味わいが広がりまして、
いよいよ、自分へのいいわけ、完成です。
どうもね、お酒を飲んだあとって、うどんとかそばみたいなのがいいけど、
もうすこし、こてっとした、という
気分に似合いそうなコンセプトですね。
「旨節かつお麺」。
麺は、ほっそりとしていて、汁はあっさりだけど、やや腰もある。
飲んでいっても、おなかが持たれそうな印象はない。
っていう感じで、一眠りしたボケボケの頭状態に直撃の味。
つい、4〜5年前までは、森が広がっていたという
さいたま新都心駅Cocoon側前のお店での一杯でした。
翌日からは、ふたたび反省して、
食事バランスを考えながら、ダイエット食を心がけていることは
申すまでもありません、ってね。
ま、お酒はそんなに飲みませんので、こういう機会はそうはありません。
ようするに、お酒がやっぱ、ダイエット最大の敵なのではないでしょうかね。

内部と外部が渾然とした家。

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東京大田区の住宅街に新築された住宅見学会に行ってみました。
設計は納谷学さんという建築家。
東北住宅大賞で、候補作品にノミネートされている方で、
能代の実家が候補作であり、それを写真撮影してきたので、
それ以来、お付き合いさせていただいています。
京都の地域住宅賞で受賞されて以来、けっこう建築専門誌などでも
取り上げられることが多い設計者ということです。
というような背景があるからなのか、
オープンハウスには多くの人出があって、大盛況でした。
学生さんや、建築雑誌編集者とおぼしきみなさんが中心でした。
まぁ、一般の施主さんらしきひともちらほら。
住宅は、この都心立地としては例外的な60坪近い敷地でした。
そのうえ、建てられたのは平屋のプラン。
将来的には2階建てに増築する計画も織り込んでいるそうです。
家族は2世帯、というか、おかあさんと、子どもさん夫婦という構成。
外観は、黒っぽいガルバリウム鋼板で無表情。
旗地の通路部分の先に、玄関ドアが2つ並んでいるというシンプルさ。
写真左側は、玄関から続く回遊空間の様子。
プランとしては、外側はまったく閉じられたもので、
その分、写真右側のように内部に中庭を取り込んでインテリア化しています。
1面を除いて3面はガラスがお互いに突きつけられたディテール。
寒冷地ではちょっと、というような処理の仕方ですが、
逆に夏期の日射取得もどうなのか、質問するにも、所員の方たちはわからないし、
納谷さんとも他の話で時間がかかって、あまり話せなかったので、不明でした。
まぁ、コンセプトとしては明快すぎるくらい明快なプラン。
この中庭の他に、お風呂のとなりにも石を張った坪庭があり
内部に取り込まれたいきなりの外部、という直接感の住宅ですね。
このガラスのボックスの耐久性と、中庭の草木の生命力とその管理が
最大のポイントになると思いますが、
そのあたりは、実際に住まわれてから、しばらく経ってみないと結論は出ませんね。
ただ、北海道で考えるのなら、この開口部の仕様は
かなり入念に検討しなければなりませんね。
それと、この区切られた中庭でのビオトープが、どのようにうまくいくか、
建築の側でここまで外部を取り込むのなら、
中庭の自然循環についての、かなり詳細な検討が必要ではないかと感じます。
床レベルはかなり低く抑えてもいるので、
そのあたりが大きな課題になってくる気がいたしました。
ま、にしても、
こうした住宅はかなり変わってはいるものでしょうけれど、
かなり過激なところまで踏み込んできているなぁ、というのが
東京都内での注文住宅づくりへの感想ですね。

代々木公園の散歩

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東京って、緑が少ないとか言われますが、
エトランゼにとっては、けっこう緑の多いところだなぁと感じます。
都心中心部にはなんといっても皇居の広大な森が広がっているし
日比谷公園なんかもある。
上野の森にはたくさんの美術館・博物館の背景として
豊かな緑が残っています。
そして、西側には明治神宮の広大な森林と、
そして隣接する代々木公園が広がっていますね。
写真は代々木公園のきのう、朝の様子です。
イベントや視察の時間までややすこしあったので、原宿で途中下車して
30分ほどの散歩を楽しんできました。
いつも、ここを散歩するたびに、関東という国の気候的な豊かさを
体一杯に体感させられます。
年平均気温で15.9度という東京の気候は
8度近く低い北海道から来ると、まさに天国に一番近い、と思います。
さまざまな広葉樹や針葉樹がところせましと繁茂し、
ここでは、生物的生存の条件が、まったく比較にならないのだ、
ということを深く思い知らされるのです。
12月のこの時期だというのに、ホームレスの人たちまで
くったくなく、陽に当たって、心地よさげですらあります。
隣接する明治神宮の森には、日本中から各地の樹木が移植され、
日本全域のさまざまな樹種が一目瞭然に見ることができます。
この代々木公園と一体の都市の中の贅沢な森林地帯は
この関東の自然条件が、いかに恵まれたものかを伝えてくれています。
いま、日本は小泉政権以来、東京一極集中型の社会に
どんどんと「構造改革」されてきています。
大銀行は政府資金によって構造改革半ばで絶好調になり、
その資金の行く先として、投資はITバブルたちに集中し、
大企業の投資も首都圏の再開発に大部分が集中投下され、
そして、地方の経済は、めったに大型ビルなど建たない現状になっています。
地域主義とか、地元密着という企業戦略だけで、
どうしても、これからの時代は乗り切ってはいけない気がします。
東京中心部の緑の中で、この地は、自然もまた極上に豊かなのだと
深く認識させられる思いがしました。

関東国・さいたま新都心

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きのう、移動先の仙台から車でさいたま新都心まで移動しました。
東京で本日、視察が2件あるのですけれど、
まぁ、田舎の経済圏の枠中で日々、あくせくしている中小零細企業経営者としては
たまに首都圏のマーケット調査はかかせない、という認識があります。
普段なら、札幌からは飛行機、仙台からも新幹線で都心に直行、
というケースしかないのですが、
やっぱりそれだと、皮膚感覚で関東マーケットを感覚出来ない部分がある。
久しぶりに車で来てみて、やはりいろいろなことが感覚出来ます。
東北福島県白河を超えて、那須高原を抜け、関東に入ると
武家の伝統的な名前の地名が飛び込んできますね。
板倉勝重の板倉とか、古河、って「関東公方」がいた昔の関東の首都、
そして、武家貴族の名門大家・足利とか。
関東平野って、日本で一番広い平野部であり、
戦争に次ぐ戦争であった、日本の歴史の一方の主戦場。
現在の東京を中心とする日本文化の基底に
こういう関東武家社会の気風というのが、流れているといつも感じます。
北海道は、日本全域から流れてきたひとが作った地域だけれど、
決定的に違うなと思うのは、同民族同士の殺し合いの歴史が
なかった、という事実。
殺し合いの歴史の上に成立している緊張感のようなものが、
そういう切羽詰まった土地への執着心のようなものが北海道にはない。
まぁ、きっとそういう良さもあるんだろうけれど、
甘さにつながるような部分もきっとあるのではないかと思います。
住宅の技術の問題でも、北海道では各業者さんとも
比較的フランクに包み隠さず本音で話し合ったりするけれど、
それ以外の地域では、そういう本音のノウハウは公開しない、という雰囲気を感じます。
というような雑感を抱くのですが、
関東でも、いままでいきなり南関東だったので、
北関東から、地続きで入ってみて、さいたま新都心の様子にびっくりです。
京浜東北線の北の終点近くですから、あんまりなじみがなかったのですが、
街が新しく生まれ出てきているのですね。
現代の人工的な都市空間が、現代的な都市計画に基づいて
近未来的に新しくゼロベースで実験的に作られている感じ。
この経済活力、北海道でも東北でも、ありえないレベルですね。ほえ〜。

壁なのか屋根なのか

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三角屋根の立ち上がる角度、というのは
いろいろな建築の目的や条件で変化していきます。
北海道ではとくに冬期の雪処理の問題から、たんにデザイン的な点だけではなく
屋根の形状や、その角度というものが検討されるものです。
北海道ではそういうのが常識なのに、それ以外の地域では
ほとんどなんの検討もなく、決まりパターンで寄せ棟屋根が
かけられていく様子を見て、そんなものか、と思ったくらいです。
雪処理、落とすためにはその敷地と風向き、方位など、いろいろな
方向から検討されるべきではあります。
そうしたなかで、とにかく雪を落とす必要から
全体を急角度にしたりするパターンがありました。
そうすると、居室としては垂直の壁をたくさん維持できないスペースが
増えて行かざるを得ません。
場合によってはごらんのような急角度の屋根勾配を
そのまま室内にあらわして、空間利用したいと考えるもの。
この屋根の角度は、計ってはいませんが、60度を超えるくらいだと思います。
これくらいになってくると、ほとんど壁と変わらなくなってくる、
というような意見を聞いたことがあります。
このように縁に近い部分を収納として利用する、というアイデアは
一番合理的な解決手段です。
収納されたものを取り出すときには、どうせしゃがんで取り出すので
そのときには天井の高さはすこし減殺されていても問題がありません。
窓も写真の例のように、屋根に付けた天窓なんだけど、
違和感なく、壁の窓の感覚に近い。
屋根面の構造や断熱厚分、額縁の面も大きくてすこし出窓っぽくて
重厚感を与えてもくれていますね。
こういう屋根や利点状の縁部分って言うのは、
主要な目的としては、通路的な空間に利用するので、
こういう収納との合わせ技、というのがよりいっそう効果的といえます。
ここでは、内装にも全面の木張りとしたので、
たいへん調和の取れた空間になっています。
ツーバイフォーなので、音の対策も考えて、
2階床面には厚手のカーペットを敷き込んでもいるので
ちょっと腰を下ろして
そのまま、読書としゃれ込んでもぴったりはまりそうです。
家の、床・壁・天井、いろいろな表情があり、
工夫とアイデアが生かされるべきものなんだと思います。