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一気に読める本、そうでない本

本にはいろいろな表現スタイルと種類があります。
もちろん、そこに書かれる内容について
読者の側での興味の度合いというのも大きい。
そんな思いを、いま読み続けている2冊の本で如実に体験。

右側は、歴史や考古の研究のために
知っておきたいなぁと、ふとしたきっかけで購入した本。
こちらは、北海道の歴史研究者のみなさんが
協同で進めている研究の集大成のような
そういう意味では、学術書に近い内容で
隙がないように、事実への丹念な迫り方をしていて、
好感の持てる誌面になっております。
ただ、読む側にしてみると、ドラマ性がなく、
また、多くの著者が分担して書き進めているようなので、
どうしても内容が固くて、なかなか、読み進められない。
きっと、制作編集を進めた方は相当に苦心されたものと思います。
そのご苦労に、深く思いを致すところです。
わたしは、この本を読み進めて、1週間くらいは掛かっていますが、
まだ半分くらいしか読めておりません。
そろそろ、とばし読みをはじめそうであります。

で、一方は倉本聰さんの語りを本にしたもの。
こちらは、つい2日ほど前に購入したのですが、
まぁ、こちらの興味分野にピッタリ嵌ったようで、
きのう朝、読み始めてから、途中、外出やらを挟んでいましたが、
本日朝には読了いたしました。
たぶん、読書時間は通算、5時間くらいでしょうか?
まぁ、一気に読み終わってしまった次第です。

で、この彼我の違いについて、
なんなんだろうかなぁと、思いを抱いた次第です。
そういうのが、一般的に言って
「売れる本か、そうでないか」の違いと言うことなのでしょうか。
比較検討材料は、それこそ大変な広がりを持っていますね。
ただ、やはり、一番なのは、
「何を書いているのか」
「どういう風に書いているのか」
っていう2点なのかなぁと思いますね。
何を書いているか、というのは、読者の側の興味と言うことであり、
これは主として「企画内容」ということですね。
たぶん、前の一冊は研究資金は別にあって、
企画意図がその内容をまとめておこう、という学術的な必要性というものが
大部分を占めているのでしょう。
それに対して、後者は売るというポイントに嵌っている。
「北の国から」という巨大メディアの解説本に近く、
とりあえず興味分野として広いというのはあるのですが、
それ以上に、倉本聰さんの語り口、口上を
伝わるように書かれていて、読みやすい、というのが大きなポイント。
で、この「読みやすさ」への探求はけっこう奥深く研究していると感じます。
「表現する」という本質論としてみて、
大変多くの示唆に富んでいて、まことに勉強になる次第。
最近、こういった部分に直面せざるを得なくなっていて、
まさにピッタリな部分を教えていただいているように思っております。
ふむふむなるほどと、そのあたりを
これからじっくりと分解していきたいと考えております。
う〜〜〜〜む。

五寸釘の寅吉

おとといの宮島沼のあと、
実は「月形監獄」跡を見に行ってきました。
で、カミさんに「五寸釘の寅吉」のこと、
わたしの友人から聞いて初めて知ったのだと
初めて言われました。
わたしの小学校時代には、この「偉人(?)伝」はまだ、息づかいのある
生々しい時代の記憶として、先生から口述された記憶があります。
江戸末期に三重県に生まれ、
初犯は14歳の少年の時に、賭場でイカサマがばれて殺された叔父の仇を
討とうと敵の一家に忍び込み、親分と子分4人を斬りつけ火を放って逃げた。
っていうすさまじいもの。
そこから、寅吉の脱獄は計6回におよんだ。前代未踏の脱獄歴。
で、逃走途中に五寸釘の打ち付けられた板を
踏み抜いてしまったけれども、
それもいとわずに逃げおおせていたというのですから、
まぁ、伝説的な怪盗ぶり。
北海道での泥棒歴では、金持ちの家から盗んだ金を、
貧しい開拓者の家に投げ込んだりすると言う「義賊」ぶりも発揮したとか。
最後、網走監獄から出所する際には、
興行師が、かれの「名声」を利用して興業一座で全国行脚したということ。
まぁ、現在のテレビの無節操な視聴率稼ぎは、
こういう精神からきているのでしょうね。すごい。

カミさんが聞いたというのは、わたしの同級生の友人からなのですが、
わたしも同様だと言うことは、
先生が、この人物のことに触れて話すのが、当時の指導要領にあったものか、
そういった想念も起こってきます。
その後、6歳下のカミさん年代ではまったく知らないんですね。

北海道の開拓には、
こうした囚人たちの使役労働も与っている部分があります。
上の写真は、監獄の入り口の石の階段です。
足に3.5kgほどの鉄の塊を付けられていたということで、
そうした出入りの際の過重が、
このように石段に痕跡を付けているということです。
ちなみに、この地が「月形」と名付けられたのは、
初代の「典獄」〜獄舎の長官職についた藩閥出身者の名を付けたと言うこと。
その当時の政治や高級官僚のありようがまざまざと見えてくる。
藩閥政府というのは、革命政権であって、
明治の維新以降、結局はそのときの主体勢力が
枢要要路を独占して、好き放題に国政を蹂躙していたのでしょうね。
かれ、月形さんから、政府要人に宛てた手紙が展示されていて、
かれが初代として赴任してから、
たくさんの成果が上がっていることを見せるために
ぜひ、伊藤博文の訪問を実現して欲しいという陳情。
そこから彼個人の昇進を強く願っている内容でした。
結局、維新の果実は、こういうふうに
藩閥出身者に、簒奪されていくプロセスだったのでしょうね。

雲に誘われて、宮島沼

たぶん全国的に台風一過で、涼しくなってきたようです。
こういう季節感では、全国に先駆ける北海道。
きのうはしばらくぶりに青空が覗いてきて、つい遠出したくなる日和。
たいして当てもなく、
札幌から北の方向へハンドルを向けてみました。
まぁ、おいしいそばっていうのが
出向くきっかけになりましたので食欲に誘われて、がホントなんですが(笑)
走り始めてみると、雲の形がメッチャ、面白い。

台風が去って、ちぎれ雲がたくさん発生したものか、
まことにたくさんの面白い形と、その群舞という感じであります。
神さまのイタズラとしか思えない。
で、だんだんと向かった先は石狩川の蛇行が生んだ沼として
ラムサール条約に指定されている「宮島沼」へと。
ここは、単なる沼地ではあるのですが、
大好きな場所でして、なにも考えないでいるには最高(?)のところ。

じっと水辺にたたずんでいると、
しばらくすると、風の音やかすかな水音、時折の生物音だけの世界になります。
で、こちら側は、ひたすらその音と風景の中に
溶け込まされていくようになる。
水の中にいるサカナや、小生物のざわめき音だけに
神経が向かっていくのですね。
風が運んでくる空気も、まだ夏の余韻が伝わってきて
肌にも心地よく、光はいっぱいに広がっていて、
色彩は、それぞれが鮮烈な色合いで迫ってくる。

この宮島沼、環境省による保護が加えられていて
足下の沼地地盤の歩道も、自然に配慮した仕様になっている。
こういう小石を集成させた平板ブロックが敷き込まれておりました。
人間の側への配慮と、自然への配慮の中間点で、
納得できるような「仕掛け」だと思いますね。
で、好感の持てるサイズの「ネイチャーセンター」的な建物がありまして
そこに、小生物が収集されておりました。

ここで問題。
この3つの生物のうち、外来種は?
自然保護という観点からすると、生物外来種というのは、
どうしても歓迎できないものだと思いますね。
正解は、左のカメさんなんだそうであります。
このカメさん、確か、アメリカ大陸からペットとして輸入されたらしきヤツで
その後、飼い主が「ゴミ」として出してしまって、
そこで発見されて、こちらに送られてきたそうです。
玄関の外の発泡スチロール箱に入れられて
説明のPOPも付けられて置いてあった次第。
まぁ、きっと「環境教育」を考えた配慮なのだろうと推察しました。
押しつけがましくなく、
坦々と事実だけが伝えられていて、
判断はこちら側にゆだねられている、なかなか奥ゆかしい配慮と
いろいろ内省させられ、好感を持った次第です。
いい休日を楽しめました。

文明の自滅現象

かつて理論物理学者のスティーヴン・ウィリアム・ホーキング博士は、この銀河系に存在する知的文明を持った惑星が200万は存在するだろうと明言している。しかし、100年と持たずに絶滅しているとも語っている。自分たちでは使いこなせないオーバーテクノロジーを手に入れたことで、自滅してしまうというのだ。

最近、地球から640光年の近さにある
オリオン座ペテルギウスが超新星爆発を起こすことが
確実だというニュースが流れています。
そういう専門家ではない、一市民ですが、
そういうことで気になって、いろいろ調べていたら、
ホーキング博士って、こういう言葉を残していたのですね。
文明を使いこなすことができない。
作って、それが使えなくなるなんて、っていう素朴な疑問が湧き
一見、論理矛盾じゃないかと思われるようなのですが、
よく考えてみると、まさにその通りだなぁと思われますね。

ほかでもない、わたしたちの日本社会の状況ですね、
っていうか、いまの世界全体の状況であるかも知れません。
民主主義という政治制度、
行政機構としての官庁システム
教育制度のトップ、大学教育の専門化による矮小思考の蔓延。
とくに原発技術のコントロールシステムの破綻ぶり。
教育システムが目指してきている人材教育の基本方向性の疑問。
さらには、マスコミの劣化ぶりの露呈。
などなど、せっかくの歴史経験を積み重ねて
現代社会を構成している基盤部分で、
機能不全の現実が、蔓延してきていると思います。
社会というのは、人間という類としての生命体にとって
非常に、その存在の根源に関わるシステム。
東日本大震災以降の社会で、
原発事故のプロセスについては、ロードマップが示されているけれど、
それ以外の被災からの復興については、
いまに至っても、大きなロードマップがない。
地域自治体に丸投げして、「復興計画」というものが起動しない。
こういった現実を見ていると、
そろそろ、自滅的な事態に近づいてきているのかと不安な気持ちになる。
どうも、この社会をコントロールする、ということについての
全体での討論が必要な時期ではないのか。
3権の分立、立法・行政・司法というように言われ、
世論がそれを監視する、という社会システムが
民主主義の根幹といわれたけれど、
とくにマスコミの機能低下が顕著だと思います。
先般の「オフレコ発言」による大臣の交代などは、
学校の成績だけ優秀だった、未熟な「記者」たちの暴走としか思えない。
ああいうことについての論議の場はどう作るべきなのか、
マスコミについての世論はどう作ればいいのか。
どうも、いろいろに目立ってきた民主主義のほころびに、
ブラッシュアップが必要ではないか、そう思います。

<写真は、北方民族のテント状の住まい模型>

台風・飛行機滑り込み

昨日は、都合何便の飛行機が欠航になったことやら。
途中では300便とか言っておりましたが、
まぁそれどころではなかったのでしょうね。
3日間の仙台出張でしたが、ずっと雨が続いておりまして、
名古屋のようなことまではなかったようですが、
仕事以外では、街を歩くような気にもなれず、
ひたすらホテルで、休養&事務処理仕事に明け暮れていました。
で、朝一番で、スタッフから
「台風、やばそうですね、仙台市内でもクルマ大渋滞です」
っていう連絡。なんでも、東北自動車道が雨で通行止めが出ていて
そういった影響もあって、幹線道路のクルマ量が増えている。
ということから、朝の約束をなんとか伺ったあと、
全日空に連絡を入れておりました。
まぁ、繋がらない繋がらない、
何度も連絡して、ようやく電話がオペレーターと繋がった。
で、夕方6時半頃の便を変更したい旨、申し入れると
あっさりとOKが出まして、
包括旅行割引での購入チケットだったのですが、
台風のような場合には、追加料金なしで変更可能なのだそうです。
チョーラッキー、っていうところであります。
で、なんとか早めた便で札幌へ帰還。
途中、結構な揺れを久しぶりに味わって、
同乗されていたみなさん、
「けっこうやばかったよなぁ」っていうことでした。
まぁわたしは、揺れても、落ちる時は落ちるときって、
考えてもしょうがないことは考えないようにして読書しておりまして、
あんまり気になりませんでした。
ということで、台風から逃げ出すように北帰行、無事成功であります。
そのあと、気になって調べてみたら、
17時の便から仙台ー札幌便は欠航になっておりまして、
まさに滑り込みラッキーセーフ。

北海道は、他の地域に比べて、
台風の確率はたいへん低い地域ですが、
それにしても、帰り着いた北海道の様子は、
全くの別天地です。
きっと、きのうは帰り着けなかった飛行機難民のひとが
多く発生したのでしょうね。
お陰サンで、本日のアポイントも問題なくこなせそうで、
転ばぬ先の用心で助かった次第であります。

雨だし、温かい「もやしラーメン」を

先日、久しぶりに泊まった仙台のホテル近くの
「泰陽楼」さんに久しぶりに食べに行って参りました。
で、今回の出張では雨ばっかりなのと、
ホテルでも事務仕事が溜まっているので、
そう遠くないこちらでお食事を。
で、わたしの大好物、もやしラーメンがここはいい。
麺は仙台の多くの店で出されるほっそりしたタイプ。
スープはあっさりしていて、本来の中華風しょうゆ味。
こちらの味がなんとも中高年にはグッと来る、舌への濃厚な旨み。
しかも味わいはあくまでも軽やかなさっぱり感。
最近のゴテゴテ系ラーメンはみんな逆なんですね。
味が濃厚すぎて、スープが飲み込めずに、
舌には、単調な「さっぱり」の旨みの無さ。
まぁ、年齢差によるものなのか、
好みということなのか、こういったところにこだわりたいですね。

で、具材のもやしは食感が実にいい。
ほかの豚肉やキクラゲもそうなんですが、
軽くあんかけにしてあって、温かさが長持ちする一方、
スープの中で、そのあんが離れて、本来の食材の食感、
もやしの「シャキシャキ」感が、きれいに引き出されてくるのですね。
ここがきわめて重要であります。
5〜6本、もやしを束ねて口に入れても、
その食感は繊細に1本ずつ味わえるように思われる。
見ていると、このもやし、根や豆の部分が落とされている。
丹念に手で落とすしかない作業をいとわずやっているようなんですね。
わたし自身は、一物全体食として、
そういった部分も味わいたいほうではあるのですが、
食感優先で考えた場合、
そして「もやしラーメン」として味わうことを考えた場合、
こういう処理を施してあることに、その意味は十分理解できます。
確かに、料理する側の考え方には同意できる。
っていうことで、仙台市の南町通り、ライブラリーホテル並び、
「泰陽楼」もやしラーメン、1パイ680円でした。
うまかった。

それにしても台風の影響で3日間雨ばかりって、
こういう天候にぶつかるのも珍しい。
で、本日夕方の便で札幌に帰り、あしたは約束もあるのですが、
さてどうなるか、心配しております。
昨日の予想よりも速度が落ちていて、
仙台まで来るのは夜半近くになりそうなので、
ギリギリ逃げ切って帰れるかも知れないと、期待しておりますが、
さてさて・・・。

ついにやってしまった・・・。
この店の紹介、2度目になってしまった(泣)。
ブログも書き続けると、ついにこういう事態でありますが、
まぁ、読み比べてみると、違いもあるので、許してください。
タイトルは変更いたします。ゴメンなさい。

宮城県名取市・閖上まちカフェ

きのうは朝一番で札幌から仙台に移動。
本日仙台で座談会の企画があって、その司会進行をしなければならない、
ということで、絶対に前の日には仙台に入っていたい、
そういうミッションがあったのですが、
2週間くらい前にチケットの手配をしたら、
なんと、朝一番便以外は全席満席。
むむむ、と思って「まぁいいや、そうしたら、月曜だし仕事に使おう」
と気軽に予約を入れたのです。
それからふと確認したら、この日が休日だということを発見(!)。
わたしのMacで使っているスケジューラーでは、
日本の休日を表示しないのです(泣)。
でももうやむを得ない、ということで仕方なく日程はそのままに。
ということで、休日の仙台に降り立った次第です。
でもまぁ、それなら、ということで、
前から「来てください」と言われていた
JIA東北支部がやっている「名取市・閖上まちカフェ」に顔を出してみた次第。
そういうことなので、事前にはまったく情報を仕入れていませんでしたので
さて、行けるのか、わかるのか、
と不安でしたが、スタッフが一生懸命調べてくれて、
無事に探し出すことが出来ました。
で、写真を撮っていたら、JIA東北支部災害対策委員長の
松本さんが、やってくるではありませんか。
「お久しぶりでした」「あらまぁ」
というようなことで、聞いたら、
きょうはジャズ演奏のボランティアと、カレーのふるまいを計画している
ということ。
まぁそれまでの時間に最近の様子などを情報交換できました。
名取閖上は、名取川の河口から津波が上っていって、
ここはまさに壊滅的な被害を受けた地域。
周辺にも、あまり住宅は残っていませんし、
この閖上から仙台港に向かう道はいまでも途中から通行止め。
このカフェになっている建物は、地域の公民館だったところを
JIAが借り上げて、地域復興のための情報センターとして活用しています。
この建物の壁には、2mの高さで来た津波のあとがくっきりと残っています。
残念ながら、仕事の段取りもあって、
事務所に向かったのですが、JIAの活動、頑張っているようです。

仙台空港はほぼ震災前の状況に戻りましたが、
その周辺の交通状況、道路状況はまだまだ復旧しませんね。
復興計画についてもいろいろ情報交換しましたが、
どうも今回の震災復興、どのようにやるか、方針が見えてこない。
地域に丸投げに近い政府の対応が、見えてきますね。
確かに、お金の問題が解決できないので、進められない側面はあるでしょうが、
それにしてももう少し、機動的に進まないものか。
関東大震災の時のことも見てみたら、復興計画が明確で
それと、方針も明確になっていたと思います。
まぁそのただ中にいるわけですから、
少しでも良くなるように努力するしかありませんね。
みんなそれぞれ、できることで頑張りましょう。

原発事故とコメ

きのう、少し安堵できるニュースがあった。

一般米、初出荷へ=会津坂下と矢祭の福島県2町
 福島県産の一般米が東京電力福島第1原発の事故後、初めて出荷される見通しとなった。会津坂下町のJA会津みどりが20日、同町産米の等級検査を実施し、出荷に必要な手続きを終える。
 放射性セシウムの検査の結果、会津坂下町と矢祭町で収穫されたコシヒカリなどの一般米からセシウムが検出されず、福島県が出荷を認めた。

っていうニュースです。
たぶん、福島県でも会津のほうは距離もあり、
大丈夫なのではないかと見られていたけれど、
やはりセシウムは検出されなかった。
いろいろな意見があり、原発問題への対処は難しさが募るけれど、
しかし、被災した福島県の復興にはその地域にある産業、基本にある農業の振興が
絶対に必要です。
仕事があるかないかが、決定的に重要。
そう考えれば、まずは確実な安全性を担保しながら、
具体的に、何が可能か、ということを積み重ねていく必要がある。
日本人にとって、やはりコメの生産が可能かどうか、
というポイントは、歴史的に見てもきわめて大きいポイント。
未曾有の原子力災害をいま、わたしたちの社会は経験しているけれど、
そこから、原爆の広島長崎がみごとに復興したのと同じように
原発事故の福島が、ふたたび立ち直れるかどうかは、
民族にとって、ものすごく大きな体験になっていくと思う。
現に起こってしまったことに対しては、それを克服するしかない。
その過程の重要な一歩が、このコメの問題だと思います。
コメがどういう被害分布状況であり、それが産業再生可能なのかどうか、
現実の正しい認識を、正面から見つめなければならない。
たぶん、ここ数日の間にも、結果が明らかになっていくことでしょう。

最近の歴史研究で、東北地方は一度、
平安期において、稲作農業の北進を放棄した経験があるといわれています。
そもそも仙台平野や秋田平野、岩手県南部地域のような
比較的温暖な地域は別にしても、
それ以外の広い範囲の、とくに夏の気候が不順な太平洋側地域では
コメというのは、適地とはいえなかった。
それなのに、コメを基本にした国家社会であるヤマト国家は
強制的にそうした国家経済を押しつけ続けた。
それが、うち続いた歴史的な東北地域の飢饉の連続の社会条件になっていた。
それに対して平安期の寒冷化が、米作の放棄をもたらせた、というのですね。
現代では、品種改良の結果、寒冷地でも優秀なコメが実現して
それこそ、北海道がコメの適作地にまでなっていますが、
過去の日本の歴史全体では、こういう基底条件が大きかったのですね。
平安期には、こうした条件がいろいろな社会変化を生み出す原動力になったと思われる。

今回の原子力災害は、1300年以上前のこうした民族経験ともオーバーラップする。
やはり、固唾を飲んで注目していかなければなりません。

マンモスハンターたちの家

先日行ってきた網走市の「北方民族博物館」。
時間がなくて、駆け足での見学だったのですが、
ずいぶん、いろんな知見を得られたなぁと思っています。
現生人類というのは、アフリカに出現して
そこから、世界各地に移動していったというのが定説。
肉食の開始が、人類の大脳の発達を進めた、という説もある。
そういう意味で、極地にまで活動範囲を広げていく
「北方民族」というのは、
人類進化の最前線部隊だったと思える。
マンモスハンターという言葉に強く興味を持ちます。
まぁマンモスを本当に求め続けていたのか、
というのには、異説も多いのですが、肉食の対象として
北方世界に存在する大型動物、海生動物も含めて
狩猟採集することを生活の糧としてきた人々、という意味でしょう。
その象徴がマンモスハンティングであった。
先日紹介した「雪の家」も、そうですが、
そうしたかれらは、寒さをどのように克服してきたのか、
どんな住まいをかれらは開発してきたのか、
そういった興味はまことに尽きることなく湧いてきます。

日本の「高断熱高気密住宅」というのは、
伝統的な「木造軸組工法」に対して、それをどのように
暖かい家にできるのか、ということに取り組んだ結果の工法。
そういう意味では、こうした北方民族の住まいとは
その成り立ちの根本が違うようですが、
しかし、その中にはいろいろな知恵が存在するはずだと思います。
そういった知恵を、フィードバックさせるのも
意義が深いのではないだろうか。
そんなことを漠然と考え続けております。

久しぶり2日酔い

きのうは久しぶりに気の置けない知人と
カラオケその他、痛飲しておりまして
年甲斐もなく、極度の2日酔いになってしまいました。
で、先ほどまで仕事の打合せで会議。
きっと、スタッフのみなさん、迷惑だったと思われます。
ごめんなさい、許してください。
お酒って、わたしはあんまり強くはありません。
本当に付き合いだけなんですが、
きのうは気がついたら朝方になっていました。

ということで、
なにやら言い訳めいていますが、要するにブログの更新が
こういう時間になってしまったという次第です。
きのうは講演だったのですが、
やはり、体力目一杯にやるので、
それからの開放感がお酒の酔いに向かってしまったというところ。
深く反省しております。
でもまぁ、なんとか、会議は要領よく進行できて
おおむね大成功でありました。
きのうの講演には、わたしのブログを見た方も来られて
終了後、いろいろなお話しが出来て楽しかったです。
講演って、結局は来てくださったみなさんにどれだけの印象を持っていただけるか、
ということだと思います。

きょうは、だいぶ疲れが来ているので、
これにて失礼。ではでは。